Quantcast
Channel: Cardshop Serraのこらむ
Viewing all 1660 articles
Browse latest View live

EDHデッキ紹介その100(Sliver Overlord/スリヴァーの首領)

$
0
0

今回のデッキ紹介はスリヴァー。

100回もEDHデッキ紹介をしておきながら、
スリヴァーがまともに入っているデッキを紹介するのは、
これが初めてだ。
「世の中にはスリヴァーの大好きなお方はいっぱいいるというのに、
 ずっとEDHデッキ紹介してませんね。」
とスタッフに言われて、
せっかくの100回目に書く事に。

Sliver Overlord
Sliver Overlord/スリヴァーの首領
コスト:白青黒赤緑
伝説のクリーチャー スリヴァー(Sliver) ミュータント(Mutant)
(3):あなたのライブラリーからスリヴァー(Sliver)・カードを1枚探し、
それを公開した上であなたの手札に加える。
その後あなたのライブラリーを切り直す。
(3):スリヴァー1つを対象とし、そのコントロールを得る。(この効果は永続する。)
7/7
レア

スリヴァーのサーチとコントロールが出来る5マナ7/7。
アドバンテージも得られるし、ジェネラルダメージ21点も狙える優秀生物。
能力の起動もタップいらずなので、
連続起動出来るうえに召喚酔いも関係なし。
スリヴァーの女王/Sliver Queen》と並ぶ最高クラスの性能。
人気では《スリヴァーの女王》にはかなわないが、
性能では一切負けていない。
起動コストと横に並ぶ性能で《スリヴァーの女王》が勝るが、
柔軟性は《スリヴァーの首領》が上。
EDHのようなハイランダールールでは《スリヴァーの首領》の能力はかなり強い。
今回は魅力では《スリヴァーの女王》だが、
柔軟性重視で《スリヴァーの首領》をジェネラルに選定。

デッキは以下。

ジェネラル:《スリヴァーの首領/Sliver Overlord

-クリーチャー32枚-
極楽鳥/Birds of Paradise
東屋のエルフ/Arbor Elf
深き闇のエルフ/Elves of Deep Shadow
ラノワールのエルフ/Llanowar Elves
死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman
貴族の教主/Noble Hierarch
アヴァシンの巡礼者/Avacyn’s Pilgrim
鱗粉の変わり身/Mothdust Changeling
風乗りスリヴァー/Galerider Sliver
心鞭スリヴァー/Mindlash Sliver
板金スリヴァー/Plated Sliver
奇声スリヴァー/Screeching Sliver
横這スリヴァー/Sidewinder Sliver
先制スリヴァー/Striking Sliver
悪性スリヴァー/Virulent Sliver
花を手入れする者/Bloom Tender
旅するサテュロス/Voyaging Satyr
酸性スリヴァー/Acidic Sliver
水晶スリヴァー/Crystalline Sliver
宝革スリヴァー/Gemhide Sliver
ハートのスリヴァー/Heart Sliver
冬眠スリヴァー/Hibernation Sliver
マナ編みスリヴァー/Manaweft Sliver
活性スリヴァー/Quick Sliver
アメーバの変わり身/Amoeboid Changeling
失われた業の巫師/Shaman of Forgotten Ways
基底スリヴァー/Basal Sliver
火跡スリヴァー/Firewake Sliver
調和スリヴァー/Harmonic Sliver
樹根スリヴァー/Root Sliver
種子生まれの詩神/Seedborn Muse
スリヴァーの女王/Sliver Queen

-インスタント12枚-
否定の契約/Pact of Negation
渦まく知識/Brainstorm
輪作/Crop Rotation
悟りの教示者/Enlightened Tutor
神秘の教示者/Mystical Tutor
白鳥の歌/Swan Song
吸血の教示者/Vampiric Tutor
俗世の教示者/Worldly Tutor
秘儀の否定/Arcane Denial
サイクロンの裂け目/Cyclonic Rift
エラダムリーの呼び声/Eladamri’s Call
召喚の調べ/Chord of Calling

-ソーサリー11枚-
緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith
伝国の玉璽/Imperial Seal
Demonic Tutor
異界の進化/Eldritch Evolution
無垢への回帰/Seeds of Innocence
Timetwister
戦争門/Wargate
Wheel of Fortune
白日の下に/Bring to Light
生ける屍/Living Death
時のらせん/Time Spiral

-エンチャント8枚-
訓練場/Training Grounds
楽園の拡散/Utopia Sprawl
繁茂/Wild Growth
石のような静寂/Stony Silence
森の知恵/Sylvan Library
肥沃な大地/Fertile Ground
侵入警報/Intruder Alarm
オーラの破片/Aura Shards

-アーティファクト4枚-
魔力の墓所/Mana Crypt
太陽の指輪/Sol Ring
無のロッド/Null Rod
パラドックス装置/Paradox Engine

-土地32枚-
Badlands
Bayou
Plateau
Savannah
Scrubland
Taiga
Tropical Island
Tundra
Underground Sea
Volcanic Island
繁殖池/Breeding Pool
草むした墓/Overgrown Tomb
踏み鳴らされる地/Stomping Ground
乾燥台地/Arid Mesa
血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire
溢れかえる岸辺/Flooded Strand
湿地の干潟/Marsh Flats
霧深い雨林/Misty Rainforest
汚染された三角州/Polluted Delta
沸騰する小湖/Scalding Tarn
新緑の地下墓地/Verdant Catacombs
吹きさらしの荒野/Windswept Heath
樹木茂る山麓/Wooded Foothills
古えの墳墓/Ancient Tomb
魂の洞窟/Cavern of Souls
真鍮の都/City of Brass
統率の塔/Command Tower
マナの合流点/Mana Confluence
反射池/Reflecting Pool
色あせた城塞/Tarnished Citadel
ガイアの揺籃の地/Gaea’s Cradle
ドライアドの東屋/Dryad Arbor


——————————
基本の無限コンボは、

スリヴァーの女王
宝革スリヴァー》or《マナ編みスリヴァー
ハートのスリヴァー》or《火跡スリヴァー
基底スリヴァー
で無限マナ&無限トークン。
そのまま総攻撃か《酸性スリヴァー》で、
無限に出せるスリヴァートークンを投げつけて無限ダメージ。

一応解説を書いておくと、

宝革スリヴァー》or《マナ編みスリヴァー》で、
全スリヴァーに「T:好きなマナを1つマナプールに加える」を付与。

ハートのスリヴァー》or《火跡スリヴァー》で、
全スリヴァーに速攻付与。

基底スリヴァー》で、
全スリヴァーに「自身生贄:マナプールに黒黒を加える」を付与。

この条件が揃ったら、
(ジェネラルの能力を起動すると簡単に揃う。)
スリヴァーの女王》の能力でスリヴァートークンを出す。
そのスリヴァートークンをタップしてマナを出し、
さらにそのスリヴァートークンを生贄で黒黒も出す。
合計で3マナが出ているところから、
スリヴァーの女王》の能力でスリヴァートークンを出す。
1マナ余った状態で上記を繰り返すと、
当然1マナずつ余るので無限マナに。
無限マナになっていれば、
スリヴァーの首領》から全スリヴァーを出す事も出来るし、
酸性スリヴァー》でスリヴァートークンを生贄に捧げて無限ダメージも出来る。

侵入警報
パラドックス装置
訓練場

のどれか1枚でもあると無限条件が変わるため、
かなりの速度で決まる。
または《種子生まれの詩神》があれば、
各対戦相手のアンタップステップに自分のすべてのパーマネントがアンタップするので、
先に《活性スリヴァー》をサーチ&プレイすることで、
素早いコンボの開始が可能。

地味と言えば地味だが、
ジェネラルと《アメーバの変わり身》で生物を奪う事も出来る。

Amoeboid Changeling
Amoeboid Changeling/アメーバの変わり身
コスト:1青
クリーチャー 多相の戦士(Shapeshifter)
多相(このカードは、すべてのクリーチャー・タイプである)
(T):クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まですべてのクリーチャー・タイプを得る。
(T):クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まですべてのクリーチャー・タイプを失う。
1/1
コモン

この1つ目の能力で対戦相手の生物をすべてのクリーチャー・タイプに変える。
すべてのクリーチャー・タイプを持つということは、
それはスリヴァーでもあるということなので、
ジェネラルの能力でコントロールを奪える。
アメーバさんの能力はターン終了時までだが、
ジェネラルの能力は永続的にコントロールを得るので、
スリヴァーでなくなってもコントロールは得たままとなる。
ジェネラルとジェネラルからサーチ可能なアメーバさんなので、
それほど決める事は難しくない組み合わせ。
覚えておいて損無し。

デッキの変更点としては、
スリヴァーの各種で色々な調整が可能だ。

巣主スリヴァー/Sliver Hivelord
スリヴァー軍団/Sliver Legion
念動スリヴァー/Telekinetic Sliver
休眠スリヴァー/Dormant Sliver
変容スリヴァー/Shifting Sliver

この5種は入れてみるとかなりデッキの動きも変わって面白い。
特に《念動スリヴァー》はコントロール要素が加わるので、
デッキの質もかなり変化する。

スリヴァー軍団/Sliver Legion
変容スリヴァー/Shifting Sliver
の2種を採用すると、
殴る力が大幅にアップ。
ブロックする事も難しくなり、
パワーやタフネスは大幅に上がる。
この2枚と多少のスリヴァーが並んだら、
即座にゲームが決まるほどの打点が出せる。
こちらも使ってみる価値のあるスリヴァーだ。

このデッキはそれなりに高額カードも使用し、
チューターするカードもある程度採用している。
けれども、
EDHのスリヴァーデッキというものはそれほど難しく考えなくても楽しめる。

ジェネラルは
スリヴァーの首領
スリヴァーの女王
巣主スリヴァー
スリヴァー軍団
この4種から選ぶしか出来ないが、
他のカードについては、

・適当に持っているスリヴァーを片っ端から採用。
・とりあえず10種の印鑑入れる。
・多少緑に偏らせて《繁茂》《肥沃な大地》《遥か見/Farseek》など採用。
・時には多相持ちもスリヴァーなので採用する。

この4点をおさえておくだけでデッキになる。
困ったら寄せ集めするだけでデッキになるうえに、
それで結構なほど戦えるデッキになるのがスリヴァーの魅力。
そして、
スリヴァーシリーズはテンペストで初出して以来、
新しいスリヴァーが何度も登場しているところからも、
これからも多少は出てくれるものと予想出来る。
そのため、新しいスリヴァーが出るごとに選択肢も増える。
ゆっくり楽しめる良い生物だ。

EDHをやり込んでいる人から、
初心者の人まで、
幅広く楽しめるうえに、
練り込むだけの価値もある。
スリヴァーを使った事がない人は是非一度。

ではまた。


EDHデッキ紹介その101(Hanna, Ship’s Navigator/航行長ハナ)

$
0
0

今回のデッキ紹介はお客様のリクエスト。
ジェラードと不愉快な仲間たちの1人、
航行長ハナ/Hanna, Ship’s Navigator》さん。
「このジェネラルでどうしても強く作れないので、
 Serraさんに作ってほしい。」
とのこと。
実はハナさんでのリクエストは2件いただいていた。
思ったより人気あるハナさんである。

どうでもいい知識ではあるが、
練達の魔術師バリン/Barrin, Master Wizard》がお父さん。
アカデミーの事務局長レイン/Rayne, Academy Chancellor》がお母さん。
二人の間に生まれた娘が《航行長ハナ》。
なお、ストーリーでは、
レイン→ハナ→バリンの順番に全員、ファイレクシアとの戦いの中で死ぬ。
バリンさんは《抹消/Obliterate》で自分もろともファイレクシア軍を爆殺。
畳の上で死ねない一家である。

hana, Ship's Navigator
Hanna, Ship’s Navigator/航行長ハナ
コスト:1白青
伝説のクリーチャー 人間(Human) 工匠(Artificer)
(1)(白)(青),(T):あなたの墓地にあるアーティファクト・カード1枚か、
エンチャント・カード1枚を対象とし、それをあなたの手札に戻す。
1/2
レア

3マナで1/2。
どう転んでもジェネラルダメージ21点は難しい。
タップ能力を活かせるかどうかだけがカギとなるカード。
最初から殴れないとわかっているようなものなので、
開き直った構築さえすれば戦いにはなる。
「装備品をつけてパンチ!
 どうせ装備品を壊されても自身の能力で手札に戻せる!」
などという考えはどうみても無理である。
もっとコントロール寄りのデッキ構築のほうが面白いだろう。

とはいえ、
本人:1白青
能力:1白青
と決してコストが安くないところは問題である。
せめて起動が(白/青)(白/青)であれば、
まだ使いやすかっただろう。
なんにしても強ジェネラルの仲間入りにはちょっと難しい子だ。

デッキは以下。

ジェネラル:《航行長ハナ/Hanna, Ship’s Navigator

-クリーチャー6枚-
呪文滑り/Spellskite
エーテリウムの彫刻家/Etherium Sculptor
粗石の魔道士/Trinket Mage
ファイレクシアの変形者/Phyrexian Metamorph
アカデミーの学長/Academy Rector
太陽のタイタン/Sun Titan

-インスタント10枚-
蒸気の連鎖/Chain of Vapor
悟りの教示者/Enlightened Tutor
神秘の教示者/Mystical Tutor
剣を鍬に/Swords to Plowshares
秘儀の否定/Arcane Denial
サイクロンの裂け目/Cyclonic Rift
Mana Drain
危険な研究/Perilous Research
直観/Intuition
意志の力/Force of Will

-ソーサリー5枚-
加工/Fabricate
牧歌的な教示者/Idyllic Tutor
Timetwister
意外な授かり物/Windfall
至高の評決/Supreme Verdict

-エンチャント11枚-
浄化の印章/Seal of Cleansing
ダークスティールの突然変異/Darksteel Mutation
沈黙のオーラ/Aura of Silence
拘留の宝球/Detention Sphere
忘却の輪/Oblivion Ring
リスティックの研究/Rhystic Study
予期の力線/Leyline of Anticipation
オパール色の輝き/Opalescence
パララクスの潮流/Parallax Tide
パララクスの波/Parallax Wave
未来予知/Future Sight

-アーティファクト34枚-
金属モックス/Chrome Mox
ギックスのかぎ爪/Claws of Gix
水蓮の花びら/Lotus Petal
魔力の墓所/Mana Crypt
モックス・ダイアモンド/Mox Diamond
オパールのモックス/Mox Opal
上天の呪文爆弾/AEther Spellbomb
Despotic Scepter
魔力の櫃/Mana Vault
起源の呪文爆弾/Origin Spellbomb
師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top
太陽の指輪/Sol Ring
通電式キー/Voltaic Key
アゾリウスの印鑑/Azorius Signet
友なる石/Fellwar Stone
厳かなモノリス/Grim Monolith
胆液の水源/Ichor Wellspring
乳白色のダイアモンド/Marble Diamond
精神石/Mind Stone
虹色のレンズ/Prismatic Lens
空色のダイアモンド/Sky Diamond
発展のタリスマン/Talisman of Progress
稲妻のすね当て/Lightning Greaves
冷鉄の心臓/Coldsteel Heart
統率者の宝球/Commander’s Sphere
霊気貯蔵器/Aetherflux Reservoir
面晶体の記録庫/Hedron Archive
カルニの宝石/Khalni Gem
スランの発電機/Thran Dynamo
ヴィダルケンの宇宙儀/Vedalken Orrery
金粉の水蓮/Gilded Lotus
記憶の壺/Memory Jar
パラドックス装置/Paradox Engine
精神隷属器/Mindslaver

-プレインズウォーカー1枚-
求道者テゼレット/Tezzeret the Seeker

-土地32枚-
神聖なる泉/Hallowed Fountain
灌漑農地/Irrigated Farmland
大草原の川/Prairie Stream
Tundra
乾燥台地/Arid Mesa
溢れかえる岸辺/Flooded Strand
湿地の干潟/Marsh Flats
霧深い雨林/Misty Rainforest
汚染された三角州/Polluted Delta
沸騰する小湖/Scalding Tarn
吹きさらしの荒野/Windswept Heath
アダーカー荒原/Adarkar Wastes
古えの居住地/Ancient Den
古えの墳墓/Ancient Tomb
真鍮の都/City of Brass
統率の塔/Command Tower
氷河の城砦/Glacial Fortress
マナの合流点/Mana Confluence
秘教の門/Mystic Gate
金属海の沿岸/Seachrome Coast
教議会の座席/Seat of the Synod
広漠なるスカイクラウド/Skycloud Expanse
産業の塔/Spire of Industry
アカデミーの廃墟/Academy Ruins
トロウケアの敷石/Flagstones of Trokair
発明博覧会/Inventors’ Fair
水辺の学舎、水面院/Minamo, School at Water’s Edge
2《平地/Plains
3《島/Island


——————————

このデッキのキーカードはこれ。

Despotic Scepter
Despotic Scepter
コスト:1
アーティファクト
(T):あなたがオーナーであるパーマネント1つを対象とし、それを破壊する。それは再生できない。
レア

いつの時代のレアだよ、と言いたくなるうえに、
なんでこれでレアなんだよ、と言いたくなるカード。
このカードはアイスエイジのレアで、
一度も再録されてもいないので、
日本語版の名前が存在しない。
知っている人達の間では「粉砕バット」と呼ばれる。
太古の時代では《停滞/Stasis》デッキに入ってたとも言われているが、
あまり使われた事もないへんてこカード。
1マナのアーティファクトなので、
粗石の魔道士》で持ってくる事が出来る。

このカードを、

パララクスの潮流
パララクスの波

の2つと組み合わせるとなかなか面白い。

パララクスの潮流》なら土地、
パララクスの波》ならクリーチャー、

対象を追放する事をスタックに積んだ状態で、
粉砕バットで破壊すると、
「場を離れた時」の効果を先に処理した後に、
対象が追放されるため、
追放されたカードは戻ってくる事が出来ない。
そして、
粉砕バットで破壊された《パララクスの潮流》や《パララクスの波》は、
航行長ハナ》の能力で手札に戻せば問題無しである。
拘留の宝球
忘却の輪
でも同じ事が出来る。
この粉砕バットそのものも壊されたとしても、
航行長ハナ》の能力で墓地から戻せる。

起動コストはかかるものの、
ギックスのかぎ爪》も《Despotic Scepter》と同じ使いみちだ。
類似品には
テル=ジラードの鉄筆/Tel-Jilad Stylus》もある。
この《テル=ジラードの鉄筆》だと墓地ではなく、
ライブラリーの一番下にカードが行くので、
ジェネラルの能力で拾えなくなるという欠点はある。

パララクスの波》と《オパール色の輝き》のコンボも搭載。
オパール色の輝き》によって《パララクスの波》をクリーチャー化した状態で、
パララクスの波》の起動型能力を何体かのクリーチャーに起動し、
その解決前に今度は《パララクスの波》の起動型能力を自分自身に起動するだけ。
こうすると、
上記の粉砕バットを利用した場合と同様、
パララクスの波》以外のクリーチャーは追放されたまま。
その上で《パララクスの波》は消散5で戦場に戻るため、
一切のマナをかけずにクリーチャーとオーラでないエンチャントを追放し放題になる。

さらにこのデッキは《パラドックス装置》という邪悪なアイテムでのコンボも搭載。

航行長ハナ
パラドックス装置
生け贄等でカードを引けるアーティファクト
(このデッキのリストでは《起源の呪文爆弾》や《上天の呪文爆弾》等)

上記3種で可能。
上天の呪文爆弾》を例に挙げると、

ハナの起動コスト(1白青)
上天の呪文爆弾》のマナコスト(1)
上天の呪文爆弾》のドロー能力の起動コスト(1)

この合計マナである3白青が、
置いてあるマナアーティファクトから出るのであれば、
無限ドローが成立する。
手順としては、

1:3白青のマナをマナアーティファクトから出す。
2:《航行長ハナ》で《上天の呪文爆弾》を墓地から回収する。
3:《上天の呪文爆弾》をプレイする。
4:《パラドックス装置》が誘発し、《航行長ハナ》やアーティファクトがアンタップする。
5:《上天の呪文爆弾》を生贄に捧げる。

これを繰り返す。
無限ドローを繰り返す途中で、
魔力の櫃》や《魔力の墓所》を引くと、
無限マナにも到達可能になるので、
最後は《霊気貯蔵器》で全員を倒しに行く事が可能。

上天の呪文爆弾》を無限に回収し続ける場合、
戻すクリーチャーがいなかったり、
ライブラリーが切れてしまう事もありえるけれども、
途中で《起源の呪文爆弾》に切り替えれば、
無限トークン+無限マナが完全成立する。
(《起源の呪文爆弾》のドローは任意のため)

この無限コンボを考えつつ、
基本としては《航行長ハナ》+エンチャントかアーティファクトでアドバンテージをとる。
よほどマナが余らない限りはきついが、
航行長ハナ》+《精神隷属器》で相手を自爆させまくる事も。
ただし、
航行長ハナ》の起動:1白青
精神隷属器》のプレイ:6
精神隷属器》の起動:4
という合計13マナもかかるので、
なかなか成立しないだろう。
決まれば誰かしらをコントロールして自爆に追い込むプレイが出来るので、
高確率で勝ちに行ける面白い技だ。

起動は重たいものの、
動き出したらそれなりに仕事はしてくれる《航行長ハナ》。
リクエストしてくれたお客様がご満足いただけるかどうかはわからないものの、
Cardshop Serraの作る《航行長ハナ》のEDHデッキはこんな感じでした。

ではまた。

EDHデッキ紹介その102(Ashling the Pilgrim/巡礼者アシュリング)

$
0
0

今回のEDHデッキ紹介は、
赤単のジェネラルの代表?
巡礼者アシュリング/Ashling the Pilgrim》。


気になるデッキ内容はこちら!


ジェネラル:《巡礼者アシュリング/Ashling the Pilgrim


99《山/Mountain


ではまた。



などと手抜きをしたいところだけれども、
さすがにそんな事は許されまい。

ジェネラル:《巡礼者アシュリング/Ashling the Pilgrim
99《山/Mountain

でも確かにゲームになるし、
デッキとしても成り立つ事は成り立つし、
7回もマリガンしてスタートしても戦える。
けれども、
もうちょっと練り込んでみようと思い、
》の枚数を少々削りつつ構築。

Ashling the Pilgrim
Ashling the Pilgrim/巡礼者アシュリング
コスト:1赤
伝説のクリーチャー エレメンタル(Elemental) シャーマン(Shaman)
(1)(赤):巡礼者アシュリングの上に+1/+1カウンターを1個置く。
これがこのターンに解決されたこの能力の3回目である場合、
巡礼者アシュリングからすべての+1/+1カウンターを取り除く。
それはその個数に等しい点数のダメージを、
各クリーチャーと各プレイヤーにそれぞれ与える。
1/1
レア

もともとは2マナで1/1と貧弱だが、
マナさえ払えば大きくなっていく生物。
注意点としては、この強化能力は、
「このターンに解決された3回目」のみ爆発。
つまり、
・起動2回までで止め、ターンをまたいで起動すると4/4以上になる。
・3回目を迎えても本人が死なないのであれば強化を続けられる。
ということ。
後者は装備品や軽減系のカードを使わないと実現しないが、
現実的にありえる。
そして、冗談抜きにして《》99枚のデッキでも、
このジェネラルの能力を考えると理論上はデッキが成立し、
マナもある程度フルに使って戦えるのである。
爆発させたくなければ各プレイヤーのターンに1~2度だけ強化すればよし。
自分のターンでは誰かを殴ってジェネラルダメージを稼ぎ、
除去を撃たれたら爆発し、
あとは「どうせ土地しか引かないライブラリー」なので、
追加のマナを払って再度ジェネラルプレイをすればいいのである。
強いか弱いかで言えば弱いほうになるが、
戦えるか戦えないかで言えば戦える。
そんなシンプルなデッキでも戦える男、アシュリング。

とはいえ、能力でこれだけマナを食い、
それでいて2マナ1/1となると、
ジェネラルとしては若干パワー不足である事は否めないが、
それでも《巡礼者アシュリング》は面白いカードだ。
ここまで尖っている生物なので、
デッキもとても尖った構築が面白い。
というわけでクリーチャーは《巡礼者アシュリング》だけ。

それから、爆発時は
「巡礼者アシュリングからすべての+1/+1カウンターを取り除く」
なのでいくつ溜めていてもアシュリング本人は1/1に戻る。

デッキは以下。

ジェネラル:《巡礼者アシュリング/Ashling the Pilgrim

-クリーチャー0枚-

-インスタント5枚-
赤霊破/Red Elemental Blast
紅蓮破/Pyroblast
沸騰/Boil
Omen of Fire
煮えたぎる歌/Seething Song

-ソーサリー16枚-
沸き立つ海/Boiling Seas
横揺れの地震/Rolling Earthquake
地震/Earthquake
紅蓮地獄/Pyroclasm
燎原の火/Wildfire
破壊的な力/Destructive Force
汚損破/Vandalblast
チャンドラの灯の目覚め/Chandra’s Ignition
破壊放題/Shattering Spree
力ずく/By Force
無道の競り/Illicit Auction
信仰無き物あさり/Faithless Looting
苦しめる声/Tormenting Voice
鞭打ち炎/Whipflare
マグマの洞察力/Magmatic Insight
安堵の再会/Cathartic Reunion

-エンチャント5枚-
双子神の指図/Dictate of the Twin Gods
ラースの灼熱洞/Furnace of Rath
前哨地の包囲/Outpost Siege
反動/Repercussion
炎の編み込み/Braid of Fire

-アーティファクト23枚-
精神石/Mind Stone
師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top
Jeweled Amulet
世界のるつぼ/Crucible of Worlds
太陽の指輪/Sol Ring
魔力の墓所/Mana Crypt
星のコンパス/Star Compass
冷鉄の心臓/Coldsteel Heart
緋色のダイアモンド/Fire Diamond
友なる石/Fellwar Stone
魔道士封じの鎧/Magebane Armor
火と氷の剣/Sword of Fire and Ice
虹色のレンズ/Prismatic Lens
思考の器/Thought Vessel
かごの中の太陽/Caged Sun
魔力の篭手/Gauntlet of Power
Gauntlet of Might
永遠溢れの杯/Everflowing Chalice
スランの発電機/Thran Dynamo
金粉の水蓮/Gilded Lotus
厳かなモノリス/Grim Monolith
魔力の櫃/Mana Vault
バジリスクの首輪/Basilisk Collar

-プレインズウォーカー4枚-
反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance
槌のコス/Koth of the Hammer
屑鉄の学者、ダレッティ/Daretti, Scrap Savant
紅蓮の達人チャンドラ/Chandra, Pyromaster

-土地46枚-
樹木茂る山麓/Wooded Foothills
血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire
沸騰する小湖/Scalding Tarn
乾燥台地/Arid Mesa
ガイアー岬の療養所/Geier Reach Sanitarium
溺墓の寺院/Drownyard Temple
地形形成装置/Terrain Generator
海門の残骸/Sea Gate Wreckage
溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle
露天鉱床/Strip Mine
不毛の大地/Wasteland
35《山/Mountain


——————————
》は99枚から35枚まで減らした。
そして基本的には嫌がらせ手段とマナ手段を投入。
あとは《巡礼者アシュリング》を活躍させるためのカード。

嫌がらせ手段の中でもこれは多くの人が見た事がないだろう。

Omen of Fire
Omen of Fire
コスト:3赤赤
インスタント
すべての島(Island)をオーナーの手札に戻す。
各プレイヤーは、自分がコントロールする白のパーマネント1つにつき、
平地(Plains)を1つか白のパーマネントを1つ生け贄に捧げる。
レア

青と白に嫌がらせするカード。
これを撃った事のある人はあまりいないはずだ。
アライアンスにしかない変わったカードである。
これに加えて、

沸き立つ海
沸騰
赤霊破
紅蓮破

と青だけは意地でも倒す!という尖った構築。
色指定系のカードは対戦相手にその色がいないと無駄カードになるので、
こういったカードを避けたい人は、
他のカードに差し替えても良い。
代わりに何を入れたらいいかわからん!という人は、

砕けたパワーストーン/Fractured Powerstone
旅人のガラクタ/Wayfarer’s Bauble
野生の勘/Wild Guess
紅蓮操作/Pyrokinesis
スマッシュ/Smash
神々の憤怒/Anger of the Gods
金屑の嵐/Slagstorm
火山の流弾/Volcanic Fallout
彗星の嵐/Comet Storm
焼けつく双陽/Sweltering Suns
壊滅/Devastation

などの候補で。
極端な話《》でも良し。

また、このデッキくらいにしか採用されないカードと言えばこれ。

Magebane Armor
Magebane Armor/魔道士封じの鎧
コスト:3
アーティファクト 装備品(Equipment)
装備しているクリーチャーは+2/+4の修整を受けるとともに飛行を失う。
装備しているクリーチャーに与えられるすべての戦闘ダメージでないダメージを軽減する。
装備(2)
レア

「こんなカードあったっけ?」と多くの人が思いそうなカード。
装備による修正値なんぞはあまり問題ではなく、
「装備しているクリーチャーに与えられるすべての戦闘ダメージでないダメージを軽減」
これが大切。
巡礼者アシュリング》にこれを装備させ、
巡礼者アシュリング》の能力で3回目の解決で爆発した時、
「戦闘ダメージでないダメージを軽減」されるので、
巡礼者アシュリング》が自身の能力で死ななくなる。
つまりは、
「3赤赤赤払えばいつでも爆発」
の状態を作り出せる。
タフネス3以下は生存権がないと言い換えてもいい。
爆発するたびにジェネラル領域に置いてプレイし直すというマナを考えても、
この装備品があると無いとではかなり大きな差になる。

同じ事を《火と氷の剣/Sword of Fire and Ice》でも可能。
こちらは攻撃してドローエンジンにもなるので、
言うまでもなく《火と氷の剣》のほうが優秀。

バジリスクの首輪》は上記2種の装備品と一緒ならば、
3回起動の爆発時に《巡礼者アシュリング》自身が死ぬ事がなく、
それ以外の生物を全破壊するのでとても有用だが、
そうでない時は《巡礼者アシュリング》含めて全クリーチャーを破壊する事になる。
ダメとは言わないがクセが強い。

面白いカードとしては、

Repercussion/反動
コスト:1赤赤
エンチャント
クリーチャーにダメージが与えられるたび、
反動はそのクリーチャーのコントローラーにそのダメージと同じ点数のダメージを与える。
レア

これがあれば、
巡礼者アシュリング》の爆発に巻き込まれた生物のコントローラーにも同ダメージ。
もちろん自分も痛い事が多い。
防ぎたい時は上記の《魔道士封じの鎧》や《火と氷の剣》。
ちなみに、
燎原の火》や《破壊的な力》でクリーチャーがダメージを受けた場合も、
反動》でコントローラーにダメージが行く。
シャレにならないダメージが入るのは、
ラースの灼熱洞
双子神の指図
が張ってある場合。

ラースの灼熱洞
反動
が置いてあるところで、
破壊的な力》を撃って、
クリーチャーに5ダメージが入るとすると、
まず、《ラースの灼熱洞》で2倍になり、
そのクリーチャーに10ダメージ。
その後、《反動》が誘発。
コントローラーに10ダメージが《ラースの灼熱洞》で倍になり、20ダメージ。
クリーチャーを2体コントロールしていた場合は、
20ダメージが2回飛んでくるので、
初期ライフのままであれば即死圏内ということだ。

言うまでもないのだが、
ラースの灼熱洞
双子神の指図
の両方を置いてあると、
2倍が2回適用される。
上記と同じ条件ならば、
まず、クリーチャーの5ダメージが2倍され、さらに2倍。
つまり4倍され、この時点でクリーチャーに20ダメージ。
この後に《反動》でコントローラーにダメージが行く時にも、
20ダメージが2倍され、さらに2倍されるので、
コントローラーに届く頃には80ダメージである。

そして、説明不要かとも思うが、
巡礼者アシュリング》はもともと、
「各クリーチャーと各プレイヤーに」ダメージを与えるので、
ラースの灼熱洞
双子神の指図
を置いておらず、《反動》だけある時、
+1/+1カウンターが3つとしても、
全クリーチャーに3ダメージ、
プレイヤーは3+(コントロールしているクリーチャーの数×3)ダメージとなる。

ラースの灼熱洞》があったら、
クリーチャーに6ダメージ、
プレイヤーは6+(コントロールしているクリーチャーの数×6)ダメージとなる。

自分も痛いがかなり相性の良いカードである。
この時に上記の装備品があると、
自分だけはかなりダメージを抑えられるので結構重要だ。

なお、こういったカードを採用した事もあり、
クリーチャー0枚は案外悪くない選択になっている。
ただし、ブロックに回れるにもアタックに回れるのも、
ジェネラル一匹のみなので、
押されると弱いという一面もある。

このデッキの基本の勝ち手段はダメージしかないので、
ジェネラルで効率よく殴るか、
ジェネラルの爆発でダメージを稼ぐ事になる。
このあたりを考慮しながら土地を潰してコントロールするように動こう。

何はともあれ、
もともとが

ジェネラル:《巡礼者アシュリング/Ashling the Pilgrim
99《山/Mountain

これだけのデッキである事から、
誰でも作れるデッキと言えるので、
遊んでみたい人は《巡礼者アシュリング》と《》、
あとは適当にカードを揃えて遊んでみよう。
ある意味で、
これほどEDHを始めるに適したジェネラルは無いかもしれないほどシンプルだ。

ではまた。

【2017年09月03日】スタンダード大会のおしらせ

$
0
0






■大会概要

カードショップセラ・スタンダードトーナメント

場所:Cardshop Serra (店舗案内
日程:09月03日(日)
参加費:1,000円
受付時間:12時00分~13時00分
開始時間:13時00分~
レギュレーション:スタンダード
賞品:パック、プレイマット等
※:参加人数に応じて賞品は豪華になります。

大会終了後にEDH(統率者戦)の無料参加イベントもあります。
初心者の方にはデッキの貸し出しもしておりますので、ぜひお気軽にご参加ください!

ご質問は、担当・清水 までどうぞ。
電話:055-955-9447
メール:customer@cardshop-serra.com



■交通案内




静岡県沼津市平町9-1 松本ビル 2Fです。
JR沼津駅南口から沼津警察署に向かう途中にあるJA南駿手前の信号の右手側になります。



■お知らせ

・デッキに使用するカードを当日お買い求め予定の場合、購入希望カードを事前にメールでご連絡くださいませ。事前のご連絡が無い場合、売り切れ等の理由でご用意できない場合もございます。

・当ショップでは、カードの買取も行っております。ご不要なカードがございましたら、大会参加時にお持ちよりいただければ幸いです。




その他の大会予定はこちら

【2017年09月10日】レガシー大会のおしらせ

$
0
0






■大会概要

カードショップセラ・レガシートーナメント

場所:Cardshop Serra (店舗案内
日程:09月10日(日)
参加費:1,000円
受付時間:12時00分~13時00分
開始時間:13時00分~
レギュレーション:レガシー
賞品:パック、プレイマット等
※:参加人数に応じて賞品は豪華になります。

大会終了後にEDH(統率者戦)の無料参加イベントもあります。
初心者の方にはデッキの貸し出しもしておりますので、ぜひお気軽にご参加ください!

ご質問は、担当・清水 までどうぞ。
電話:055-955-9447
メール:customer@cardshop-serra.com



■交通案内




静岡県沼津市平町9-1 松本ビル 2Fです。
JR沼津駅南口から沼津警察署に向かう途中にあるJA南駿手前の信号の右手側になります。



■お知らせ

・デッキに使用するカードを当日お買い求め予定の場合、購入希望カードを事前にメールでご連絡くださいませ。事前のご連絡が無い場合、売り切れ等の理由でご用意できない場合もございます。

・当ショップでは、カードの買取も行っております。ご不要なカードがございましたら、大会参加時にお持ちよりいただければ幸いです。




その他の大会予定はこちら

【2017年09月17日】ヴィンテージ大会のおしらせ

$
0
0






■大会概要

カードショップセラ・ヴィンテージトーナメント

場所:Cardshop Serra (店舗案内
日程:09月17日(日)
参加費:2,000円
受付時間:12時00分~13時00分
開始時間:13時00分~
レギュレーション:ヴィンテージ
賞品:パック、プレイマット等
※:参加人数に応じて賞品は豪華になります。

大会終了後にEDH(統率者戦)の無料参加イベントもあります。
初心者の方にはデッキの貸し出しもしておりますので、ぜひお気軽にご参加ください!

ご質問は、担当・清水 までどうぞ。
電話:055-955-9447
メール:customer@cardshop-serra.com



■交通案内




静岡県沼津市平町9-1 松本ビル 2Fです。
JR沼津駅南口から沼津警察署に向かう途中にあるJA南駿手前の信号の右手側になります。



■お知らせ

・デッキに使用するカードを当日お買い求め予定の場合、購入希望カードを事前にメールでご連絡くださいませ。事前のご連絡が無い場合、売り切れ等の理由でご用意できない場合もございます。

・当ショップでは、カードの買取も行っております。ご不要なカードがございましたら、大会参加時にお持ちよりいただければ幸いです。




その他の大会予定はこちら

EDHデッキ紹介その103(Keranos, God of Storms/嵐の神、ケラノス)

$
0
0

今回のデッキ紹介は青赤の神様。
と言っても、
最近発売された破滅の刻の《蝗の神/The Locust God》ではなく、
嵐の神、ケラノス/Keranos, God of Storms》のほう。

Keranos, God of Storms
Keranos, God of Storms/嵐の神、ケラノス
コスト:3青赤
伝説のクリーチャー エンチャント 神(God)
破壊不能
あなたの青と赤への信心が7未満であるかぎり、
嵐の神、ケラノスはクリーチャーではない。
あなたの毎ターン、あなたが最初に引くカードを公開する。
これによりあなたが土地カードを公開するたび、カードを1枚引く。
これによりあなたが土地でないカードを公開するたび、
クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。
嵐の神、ケラノスはそれに3点のダメージを与える。
6/5
神話レア

殴って良し、殴らなくても良しの、
なかなかに出来る男。
(神様の性別は知らないが多分男。)
信心7以上にならないと殴れないが、
5マナ6/5は弱くない。
信心7以上になって殴り始めると、
案外とジェネラルダメージ21点も狙いやすい。
が、エンチャントのままであれば、
剣を鍬に/Swords to Plowshares
流刑への道/Path to Exile
などの単体追放呪文を撃たれないので、
一度着地すると除去されにくい強さがある。
放っておいても毎ターン何か仕事をするので、
信心7以上にならないほうが良い状況もある。
エンチャントを追放する呪文など、
EDHでは採用している人が多くないため、
除去する方法が限られている事はとても大きい。
間違ってもEDHで《神討ち/Deicide》を採用している人などまずいないはずだ。
少なくとも100人以上と対戦してきた自分でも、
これを撃っている光景だけは見たことがない。

ジェネラル:《嵐の神、ケラノス/Keranos, God of Storms

-クリーチャー12枚-
粗石の魔道士/Trinket Mage
遵法長、バラル/Baral, Chief of Compliance
火想者ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, the Firemind
鋼のヘルカイト/Steel Hellkite
竜英傑、ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, Dracogenius
ヴァルカスの災い魔/Scourge of Valkas
ウトヴァラのヘルカイト/Utvara Hellkite
玉座の災い魔/Scourge of the Throne
ヘルカイトの暴君/Hellkite Tyrant
Thunder Dragon
海の神、タッサ/Thassa, God of the Sea
ボガーダンのヘルカイト/Bogardan Hellkite

-インスタント15枚-
否定の契約/Pact of Negation
秘儀の否定/Arcane Denial
神秘の教示者/Mystical Tutor
意志の力/Force of Will
Mana Drain
大あわての捜索/Frantic Search
誤った指図/Misdirection
呪文貫き/Spell Pierce
渦まく知識/Brainstorm
サイクロンの裂け目/Cyclonic Rift
精神的つまづき/Mental Misstep
差し戻し/Remand
遅延/Delay
逆説的な結果/Paradoxical Outcome
煮えたぎる歌/Seething Song

-ソーサリー17枚-
Timetwister
時のらせん/Time Spiral
時間のねじれ/Time Warp
時間操作/Temporal Manipulation
荊州占拠/Capture of Jingzhou
永劫での歩み/Walk the Aeons
意外な授かり物/Windfall
定業/Preordain
呪文ねじり/Spelltwine
ミジックスの熟達/Mizzix’s Mastery
思案/Ponder
ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe
Wheel of Fortune
精神の願望/Mind’s Desire
汚損破/Vandalblast
ドラゴンの嵐/Dragonstorm
親身の教示者/Personal Tutor

-エンチャント4枚-
熱情/Fervor
龍の大嵐/Dragon Tempest
リスティックの研究/Rhystic Study
パーフォロスの槌/Hammer of Purphoros

-アーティファクト19枚-
太陽の指輪/Sol Ring
師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top
サファイアの大メダル/Sapphire Medallion
モックス・ダイアモンド/Mox Diamond
金属モックス/Chrome Mox
魔力の櫃/Mana Vault
厳かなモノリス/Grim Monolith
Jeweled Amulet
連合の秘宝/Coalition Relic
友なる石/Fellwar Stone
虹色のレンズ/Prismatic Lens
魔力の墓所/Mana Crypt
オパールのモックス/Mox Opal
イゼットの印鑑/Izzet Signet
永遠溢れの杯/Everflowing Chalice

巻物棚/Scroll Rack
パラドックス装置/Paradox Engine
思考の器/Thought Vessel
精神石/Mind Stone

-土地32枚-

沸騰する小湖/Scalding Tarn
霧深い雨林/Misty Rainforest
溢れかえる岸辺/Flooded Strand
汚染された三角州/Polluted Delta
乾燥台地/Arid Mesa
血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire
樹木茂る山麓/Wooded Foothills
大焼炉/Great Furnace
ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel
教議会の座席/Seat of the Synod
古えの墳墓/Ancient Tomb
統率の塔/Command Tower
Volcanic Island
蒸気孔/Steam Vents
滝の断崖/Cascade Bluffs
シヴの浅瀬/Shivan Reef
硫黄の滝/Sulfur Falls
精霊龍の安息地/Haven of the Spirit Dragon
魂の洞窟/Cavern of Souls
9《島/Island
4《山/Mountain


——————————
嵐の神様がドラゴンを従えて襲ってくるデッキである。
基本はジェネラル置いてコントロールするような動きだが、
アドバンテージを一定の量稼げた時には、
突然に《ドラゴンの嵐》で瞬殺を狙う。
ただし、
ストームを稼ぐ事を考えてプレイしなければならず、
みだりに1マナのドロー系呪文を連発しすぎると、
ストームの数が物足りないという事もある。
この点を見るに、
意外にプレイングは難しいのでご注意を。

単純にジェネラルを置いて、
単純にドラゴンで攻めても戦えなくはないのだが、
ドラゴンの嵐》からのドラゴン数体が強襲して瞬殺が爽快。
おおむねストーム数がそこそこであれば、
ジェネラルが信心7以上になるので、
フルパンチが非常に面白い。
特に、
玉座の災い魔
ウトヴァラのヘルカイト
を含めて全員が速攻持ちになっていると、
高確率で全員を倒せる。

また、殴った時点でも相手が倒せてしまう事も多々ある。

条件は
龍の大嵐
ヴァルカスの災い魔
ウトヴァラのヘルカイト
玉座の災い魔
なんでもいいのでドラゴン1~2体。

Dragon Combo

Dragon Tempest/龍の大嵐
コスト:1赤
エンチャント
飛行を持つクリーチャーが1体あなたのコントロール下で戦場に出るたび、
ターン終了時まで、それは速攻を得る。

ドラゴン(Dragon)が1体あなたのコントロール下で戦場に出るたび、
クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。
そのドラゴンはそれにX点のダメージを与える。
Xは、あなたがコントロールするドラゴンの数である。
レア

能力をシンプルに説明すると、
飛行に速攻付与+《ヴァルカスの災い魔》の誘発型能力。

「なんでもいいのでドラゴン1~2体」
と書いてあるが、
ひとまずはデッキに入っている、
鋼のヘルカイト
竜英傑、ニヴ=ミゼット
のお二人にご登場願おう。

説明なので単純に。
龍の大嵐》が出ているところで、
ストーム4で《ドラゴンの嵐》を撃つと考えてほしい。

当然、ドラゴンを5体出す事が出来る。

最初の1体は《ヴァルカスの災い魔》で確定。
ヴァルカスの災い魔》が出た時に、
ヴァルカスの災い魔》と《龍の大嵐》の能力が誘発。
どちらも同じ能力なので、まずは1点ダメージが2回。(2点)
2回目以降は
ウトヴァラのヘルカイト
玉座の災い魔
鋼のヘルカイト
竜英傑、ニヴ=ミゼット
を適当な順番で出してOK。
書いた順に出して行ったとして、
ウトヴァラのヘルカイト》が出て、
ヴァルカスの災い魔》と《龍の大嵐》の能力が誘発。
どちらも同じ能力なので、2点ダメージが2回。(4点)
以下略で、
玉座の災い魔》の時に3点ダメージが2回。(6点)
鋼のヘルカイト》の時に4点ダメージが2回。(8点)
竜英傑、ニヴ=ミゼット》の時に5点ダメージが2回(10点)

誘発型能力だけで現時点で合計30点。
1人くらいなら倒せていてもおかしくない数字だが、
ここで《龍の大嵐》の能力、飛行に速攻付与がある。

全軍パンチでドラゴン5体が攻撃。
この時点で《ウトヴァラのヘルカイト》が誘発。
玉座の災い魔》は誘発にライフの条件はあるが誘発したとしておこう。
追加の戦闘フェイズを得つつ、
6/6飛行のドラゴン・トークンが5体登場。
1回ごとに
ヴァルカスの災い魔》と《龍の大嵐》の能力が誘発。
上記全てのドラゴン+誘発でのドラゴン・トークン1回目なので、
6点ダメージが2回。(12点)
2回目は7点ダメージが2回。(14点)
3回目は8点ダメージが2回。(16点)
4回目は9点ダメージが2回。(18点)
5回目は10点ダメージが2回。(20点)

前述のダメージとの合計は110点。
既に生きているプレイヤーがいなそうな数字だが、
殴っているドラゴン5体のダメージが
ヴァルカスの災い魔》4/4
ウトヴァラのヘルカイト》6/6
玉座の災い魔》5/5
鋼のヘルカイト》5/5
竜英傑、ニヴ=ミゼット》5/5
合計:25点。

さらに追加の戦闘フェイズでは、
速攻付与された6/6飛行ドラゴン5体が追加され、
10体のドラゴンが攻撃。
当然、攻撃時に前述の
ウトヴァラのヘルカイト
ヴァルカスの災い魔
龍の大嵐
が誘発して、
ドラゴン・トークン10体が登場してダメージが誘発。
1回目は11ダメージが2回。(22点)
2回目は12ダメージが2回。(24点)
3回目は13ダメージが2回。(26点)
4回目は14ダメージが2回。(28点)
5回目は15ダメージが2回。(30点)
6回目は16ダメージが2回。(32点)
7回目は17ダメージが2回。(34点)
8回目は18ダメージが2回。(36点)
9回目は19ダメージが2回。(38点)
10回目は20ダメージが2回。(40点)

合計:310点。

その後、攻撃で55点ダメージが入るので、

全ダメージの合計は
110+25+310+55=500点ピッタリ。

EDHでこれでも生きている人はなかなかいないだろう。
龍の大嵐》の部分は最大ダメージではこのカードだが、
熱情》や《パーフォロスの槌》での速攻付与のみでも十分にダメージが出る。

ロマン追求型にしたい人は
是非とも
火のるつぼ/Crucible of Fire
ラースの灼熱洞/Furnace of Rath
双子神の指図/Dictate of the Twin Gods
を採用しよう。
ドラゴンを強化しつつ、
殴るダメージを倍化させ、
さらに壊れにくいエンチャントで信心も稼げる。
合計ダメージで100点を軽く超える事もある、
なかなかに熱い3枚である。
さらに
狂戦士たちの猛攻/Berserkers’ Onslaught
理由なき暴力/Gratuitous Violence
怒りの反射/Rage Reflection
などの採用も面白いのだが、
さすがに全て入れると重たい。
なお、《超音速のドラゴン/Hypersonic Dragon》を採用していると、
他人のターンで《ドラゴンの嵐》が撃てるので、
それもまた面白い。

コントロール重視ならば、
紅蓮地獄/Pyroclasm
火山の流弾/Volcanic Fallout
神々の憤怒/Anger of the Gods
力ずく/By Force
どの除去呪文の採用から、
ジェネラルである《嵐の神、ケラノス》が滅多な事で除去されないので、
燎原の火/Wildfire
破壊的な力/Destructive Force
抹消/Obliterate
ジョークルホープス/Jokulhaups
などのリセット系も有効。
決まればほぼ勝てる《滅殺の命令/Decree of Annihilation》も面白い。
この構成にする際はドラゴン全抜きしてストームは諦めよう。

このデッキの良いところは、
デッキの速度と強さが多少なり落ちてしまうが、
デッキの総価格3万円程度に落としても構築が出来る。
1マナのドロー系呪文とドラゴンカードはそれほど高価ではないため、
あとはケラノスさん本人と一部のカードさえあれば、
工夫次第でどうにか戦えるデッキに仕上がる。
資産差は様々とはいえ、

ドラゴンの嵐
龍の大嵐
ウトヴァラのヘルカイト
玉座の災い魔

という大ダメージを与えるためのパーツが比較的安いので、
それほど苦労せずに楽しめるはずだ。
是非一度お試しあれ。

ではまた。

『統率者(2017年版)』先行プレビュー 《門の魔道士》

$
0
0

■『統率者(2017年版)』先行プレビュー!



カードショップ・セラにて先行プレビューさせていただくカードは、まさしく統率者戦のために生まれてきたかのようなこのカード、「門の魔道士」である。

JP_HOU_0623 門の魔道士 (2)(青)

クリーチャー – 人間・ウィザード

瞬速
門の魔道士が攻撃クリーチャー指定ステップ中に戦場に出たとき、攻撃クリーチャー1体を対象とする。あなたはそれが攻撃するプレイヤーやプレインズウォーカーを選び直してもよい。(それはそれのコントローラーやそれのコントローラーのプレインズウォーカーを攻撃することはできない)

2/2

単純なようで、なかなか珍しい能力を持ったクリーチャーの登場である。

さて。
ではさっそく、このカードをどのように悪用できるかについて考えてみよう。


■悪用??


まず残念なことに、このカードはクリーチャーであり、しかも場に出たときの1回のみしかその能力を使用することができない。そのため、このカードを軸としてデッキを組むのは正直難しい。この時点で、このカードを「悪用」することには暗雲が立ち込める。1度きりの能力を悪用するとなると、その1度のコンボでプレイヤーの数人は倒せるくらいの威力でない限り、専用のデッキが組まれることはないだろう。

しかし、このカードの効果は、それを繰り返し使用することができないような設計となっていることが納得できるほどに、なかなか強力なものとなっている。
「対象クリーチャーの攻撃先を変更する」といった効果は一見とても地味であるが、2/2クリーチャーのオマケとして付いてくるものとしては、破格の可能性を秘めている。

まず単純な使い方としては、「自分に攻撃してきたクリーチャーを、他のプレイヤーに攻撃させる」となる。
とてもわかりやすい。単純に、自分が致死ダメージを受けそうなときに使えば生き永らえることができ、また他にライフの少ないプレイヤーがいれば、強制的に攻撃させることで窮地に追いやることができるだろう。じつに地味だが、決して無駄にならない効果である。

ちょっと応用した使い方としては、「倒されたくないプレイヤーを守る」ということもできる。
自分にとって有益な他プレイヤーが攻撃されたときにこのカードを使えば、攻撃1回分は守ることができる。もし他のどのプレイヤーも攻撃されたくない場合でも、最低でも自分自身を攻撃対象とすれば、このカードでブロックを宣言することができるだろう。《濃霧/Fog》の劣化版として考えるのではなく、特定の1体のみを操作することができるユーティリティと考えるほうが良いかもしれない。

misdirection


■悪用!!


さて、そろそろ「悪用」の時間である。
このカードを、とにかく「想定外」の方向で使い倒すことを考えてみよう。


ここで考えるべきなのは、このカードを如何にして「自分の攻撃クリーチャーに使うか」ということとなる。

当然の話であるが、他人のデッキの構成は操作不能である。他人のデッキを当てにしてコンボは組めない。
このカードでコンボを組むとなると、自分で自分の攻撃クリーチャーの攻撃先を捻じ曲げるのが一番だろう。

筆頭に上がるのは《フォモーリのルーハン/Ruhan of the Fomori》である。
4マナ7/7という圧倒的なマナレシオを持つこのカードであるが、統率者戦では意外と除去されないカードだ。
その理由は単純で、「自分以外の対戦相手のライフを削ってくれる」可能性が高いという1点につきる。攻撃先を選べないというデメリットがあるため、このカードは単純に、全プレイヤーのライフを均等(ランダムではあるが)に削るだけの装置となりがちであり、それ故に、圧倒的なマナレシオを誇るにも関わらず、除去の対象としては二番手以下になる状況が多々ある。(《荒れ狂う死者/Raving Dead》も同様)

Untitled-770

クリーチャータイプが「ウィザード」であるこのカードは、《激浪の研究室/Riptide Laboratory》でバウンスすることで、使い回すことが可能である。
フォモーリのルーハン/Ruhan of the Fomori》や《荒れ狂う死者/Raving Dead》とのコンボのためだけにデッキを組むのはさすがに過大評価であるとしても、実際問題として、「使い回しの可能性がある攻撃先の変更カード」のギミックは、なかなか強烈である。特に、《フォモーリのルーハン/Ruhan of the Fomori》は統率者として統率者戦で実用に耐えるスペックを持っており、また色も合っている。


また、忘れてはいけないのは、このカードは「特定のクリーチャー」に対して、特定の相手を攻撃させるという特性を持っている点である。
これは即ち、もしその「特定のクリーチャー」が、その攻撃先として選ばれたプレイヤーにとって致命傷となりえる存在であった場合、その「特定のクリーチャー」は全力で除去されるという未来が待ち構えているということである。例えばブロックできるクリーチャーがいないプレイヤーを攻撃する《ニコル・ボーラス/Nicol Bolas》、例えば大量のアーティファクトをコントロールするプレイヤーを攻撃する《ヘルカイトの暴君/Hellkite Tyrant》、例えば(極めて稀な状況ではあるが)場に存在するクリーチャーが《触れられざる者フェイジ/Phage the Untouchable》ただ1体のみであり、無人の荒野を走るフェイジの押し付け合いが発生する状況などなど。

そのような状況になった防御プレイヤーは、カードアドバンテージ等を度外視しても全力で攻撃クリーチャーを除去してくるだろう。もちろんそれは、もしそのプレイヤーがクリーチャー(ただし、本来であればブロックなどに費やしたくない)をコントロールしていれば、それでブロックせざるを得ない状況になることも意味する。もし、それによって攻撃クリーチャーと防御クリーチャーを相打ちに取ることができれば、このカードをデッキに入れる冥利に尽きるであろう。

willbender


■結局のところ。


このカードは、決して単体では光るカードではなく、また効果も派手さに欠けるものの、決して「無駄にならない」能力を持った有能なカードである。
あと、結構な美人さんであるので、カード価格が下落するのであれば、コレクションとしてとってもオススメである。

EDHデッキ紹介その104(Kydele, Chosen of Kruphix/クルフィックスに選ばれし者、キデール)

$
0
0

今回のデッキ紹介は、
クルフィックスに選ばれし者、キデール/Kydele, Chosen of Kruphix
統率者2016に入っている共闘持ちの生物。
統率者2016が出てから、
Cardshop Serraで一度も共闘持ちのデッキ紹介をしていなかったので、
一度くらいはデッキ紹介しましょうとスタッフと話してこのデッキを作成。

共闘とは、

両方が共闘を持つなら、あなたは2体の統率者を使用できる。

という効果を持つ。
詳しく説明すると、

・ジェネラルは2枚、デッキは98枚。
・ゲーム開始時に全員に公開するジェネラルも当然2枚。
・どちらもジェネラル領域(統率者領域)に置いて開始。
・ジェネラルダメージを与える場合、別々にカウントする。
・ジェネラルの領域移動でジェネラル領域に置いて再度プレイする場合も別々に追加2マナがかかる。
・共闘という能力を持っているのであれば、色がずれているジェネラルを選んでもよい。

ジェネラル2枚でデッキが98枚というところが、
一番ルールを破壊していると言える。
今回の紹介では、
クルフィックスに選ばれし者、キデール》と書いている理由は、
もう片方はほとんどただのカラーマーカーだからだ。
一応それでも両方のジェネラルを紹介。

Kydele, Chosen of Kruphix
Kydele, Chosen of Kruphix/クルフィックスに選ばれし者、キデール
コスト:2緑青
伝説のクリーチャー 人間(Human) ウィザード(Wizard)
(T):このターンにあなたが引いていたカード1枚につき、あなたのマナ・プールに(◇)を加える。
共闘(両方が共闘を持つなら、あなたは2体の統率者を使用できる。)
2/3
神話レア

他に類を見ないマナの出し方をする生物。
ドロー呪文を使わなくとも、
自分のターンであればドロー・ステップがあるので、
最低でも1マナは出せる。
その場合は4マナで1マナ出せるだけの生物だが、
それでも使えなくはない。
対戦相手のターンはマナが出せない事も多々ある。

セブンドロー系カードを1枚でも使うと、
とんでもない数のマナが出るインチキ生物。
渦まく知識/Brainstorm》を撃つと出せるマナが3マナ増える。
「コンボやってください。」
と書いてあるようなものである。
この生物が攻撃する事などまず無いと言っていい。
攻撃していたらある意味負けである。


もう片方のジェネラル。
Vial Smasher the Fierce
Vial Smasher the Fierce/激情の薬瓶砕き
コスト:1黒赤
伝説のクリーチャー ゴブリン(Goblin) 狂戦士(Berserker)
あなたが各ターンのあなたの1つ目の呪文を唱えるたび、
激情の薬瓶砕きは無作為に選んだ対戦相手1人に
その呪文の点数で見たマナ・コストに等しい点数のダメージを与える。
共闘(両方が共闘を持つなら、あなたは2体の統率者を使用できる。)
2/3
神話レア

基本的には
「デッキに赤と黒のカードを入れるため。」
という役割なので、
既に役目が終わっている。
デッキ構成上まずプレイしないが、
たまに2/3で着地してブロッカーになる程度の仕事はする。

能力は多人数戦では誰にダメージが当たるかを指定出来ないが、
プレイした呪文次第ではかなりのダメージが期待出来る。
もちろん対戦相手が1人であればその人にしか当たらないため、
このカードはレガシーで活躍する事がある。
このカードを置いて、《火炎破/Fireblast》で合計10点ダメージを狙える。
なかなかに面白い使い方も出来る1枚。
だが、このデッキではカラーマーカー。

ジェネラル:2種
共闘《クルフィックスに選ばれし者、キデール/Kydele, Chosen of Kruphix
共闘《激情の薬瓶砕き/Vial Smasher the Fierce

-クリーチャー9枚-
歩行バリスタ/Walking Ballista
金粉のドレイク/Gilded Drake
バザールの大魔術師/Magus of the Bazaar
キオーラの追随者/Kiora’s Follower
研究室の偏執狂/Laboratory Maniac
粗石の魔道士/Trinket Mage
概念泥棒/Notion Thief
命運縫い/Fatestitcher
ルーン角のヘルカイト/Runehorn Hellkite

-インスタント17枚-
否定の契約/Pact of Negation
渦まく知識/Brainstorm
輪作/Crop Rotation
神秘の教示者/Mystical Tutor
自然の要求/Nature’s Claim
白鳥の歌/Swan Song
吸血の教示者/Vampiric Tutor
秘儀の否定/Arcane Denial
サイクロンの裂け目/Cyclonic Rift
劇的な逆転/Dramatic Reversal
リム=ドゥールの櫃/Lim-Dul’s Vault
Mana Drain
汚れた契約/Tainted Pact
大あわての捜索/Frantic Search
意志の力/Force of Will
知性の捧げ物/Intellectual Offering
誤った指図/Misdirection

-ソーサリー15枚-
信仰無き物あさり/Faithless Looting
伝国の玉璽/Imperial Seal
親身の教示者/Personal Tutor
Demonic Tutor
作り直し/Reshape
森の占術/Sylvan Scrying
Transmute Artifact
加工/Fabricate
Timetwister
毒の濁流/Toxic Deluge
Wheel of Fortune
意外な授かり物/Windfall
綿密な分析/Deep Analysis
時のらせん/Time Spiral
宝船の巡航/Treasure Cruise

-エンチャント2枚-
森の知恵/Sylvan Library
調律/Attunement

-アーティファクト22枚-
金属モックス/Chrome Mox
水蓮の花びら/Lotus Petal
魔力の墓所/Mana Crypt
モックス・ダイアモンド/Mox Diamond
オパールのモックス/Mox Opal
Candelabra of Tawnos
探検の地図/Expedition Map
魔力の櫃/Mana Vault
師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top
太陽の指輪/Sol Ring
ディミーアの印鑑/Dimir Signet
友なる石/Fellwar Stone
厳かなモノリス/Grim Monolith
イゼットの印鑑/Izzet Signet
精神石/Mind Stone
虹色のレンズ/Prismatic Lens
シミックの印鑑/Simic Signet
威圧のタリスマン/Talisman of Dominance
威圧の杖/Staff of Domination
金粉の水蓮/Gilded Lotus
記憶の壺/Memory Jar
アルハマレットの書庫/Alhammarret’s Archive

-プレインズウォーカー1枚-
求道者テゼレット/Tezzeret the Seeker

-土地32枚-
Badlands
Bayou
Taiga
Tropical Island
Underground Sea
Volcanic Island
繁殖池/Breeding Pool
蒸気孔/Steam Vents
湿った墓/Watery Grave
教議会の座席/Seat of the Synod
古えの墳墓/Ancient Tomb
乾燥台地/Arid Mesa
Bazaar of Baghdad
血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire
セファリッドの円形競技場/Cephalid Coliseum
真鍮の都/City of Brass
統率の塔/Command Tower
溢れかえる岸辺/Flooded Strand
発明博覧会/Inventors’ Fair
マナの合流点/Mana Confluence
湿地の干潟/Marsh Flats
霧深い雨林/Misty Rainforest
汚染された三角州/Polluted Delta
沸騰する小湖/Scalding Tarn
シヴの浅瀬/Shivan Reef
産業の塔/Spire of Industry
色あせた城塞/Tarnished Citadel
地底の大河/Underground River
新緑の地下墓地/Verdant Catacombs
吹きさらしの荒野/Windswept Heath
樹木茂る山麓/Wooded Foothills
ヤヴィマヤの沿岸/Yavimaya Coast


——————————
基本の勝ち手段は

クルフィックスに選ばれし者、キデール
威圧の杖

の2枚での無限ライフ、無限マナ、無限ドロー。
条件はシンプルで、
1ターンにカードを5枚以上引き、
クルフィックスに選ばれし者、キデール》で5マナ以上が出て、
威圧の杖》を置いてあれば成立。

具体的に書くと、
クルフィックスに選ばれし者、キデール》で5マナを出す。
威圧の杖》の3マナ起動で《クルフィックスに選ばれし者、キデール》をアンタップ。
威圧の杖》の1マナ起動で《威圧の杖》をアンタップ。
これで1マナが余るので、
以下繰り返しで無色の無限マナ。
無限マナが出るので、《威圧の杖》を使い放題になり、
無限ライフ、無限ドローへ。
最終的には《歩行バリスタ》を引いて無限ダメージか、
研究室の偏執狂》での勝利。


ジェネラルを使用しない勝ち方として
研究室の偏執狂
汚れた契約
の2枚だけでも勝利可能。

一応《汚れた契約》の効果を書いておこう。

Tainted Pact
Tainted Pact/汚れた契約
コスト:1黒
インスタント
あなたのライブラリーの一番上のカードを追放する。
このカードが、これにより追放された他のカードと同じ名前を持たないかぎり、
あなたはこのカードを自分の手札に加えてもよい。
あなたがカードを手札に加えるか、同じ名前のカードを2枚追放するかするまで、この手順を繰り返す。
レア

ライブラリーのトップ次第だが、
勝ちに行くカードを入手するためのチューターにもなるカード。
なお、紹介のデッキは基本土地さえ入れていないので、
同名のカードを2枚追放する事はない。
つまり、状況次第とはいえ、
・勝ちに行くための1枚
・追放されたらまずいカード
のどちらかを手札に入れる事になるのが基本。

ジェネラルを使用しない勝ち方のほうは単純明快で、
研究室の偏執狂》を置いて、
何らかの手段のドロー、またはドロー・ステップの手前で、
汚れた契約》を撃てばOK。
これで全部ライブラリーを追放してしまえば、
ドロー出来なくなり《研究室の偏執狂》で勝利出来る。
ドローする前に《研究室の偏執狂》を除去されると敗北してしまう点には注意。
ちなみにライブラリーを全追放するだけなら、
Demonic Consultation》という1マナのインスタントもある。
(このデッキには採用していない。)
これを撃って、
デッキに入っていない適当なカードを宣言すればライブラリーは0枚である。

プレイの基本というべきか、
このデッキの重要カードは《Bazaar of Baghdad》。
起動すると基本的にはアドバンテージを失うが、
ジェネラルが出せるマナは2増える。
デッキに数枚とはいえ、
フラッシュバックや探査カードもあるので、
必ずしもアドバンテージを失うとも限らない。

Bazaar of Baghdad》はコンボ成立への一歩としては重要な前進になるので、
輪作
森の占術
探検の地図
の3種は《Bazaar of Baghdad》をサーチするために入っている。
Bazaar of Baghdad》はとても高価なカードで、
持っていない人も多いであろうカードだが、
使ってみると癖になってしまうほど面白く、
是非一度プレイしてみて欲しいカードである。
少なくとも店主の友人達で、
店主がお薦めしてこの《Bazaar of Baghdad》を購入して後悔した人は0だ。

なお、デッキリストを眺めてもらえばわかるとおり、
激情の薬瓶砕き》は本当にカラーマーカー。

信仰無き物あさり
Wheel of Fortune
Demonic Tutor
汚れた契約

などの赤と黒のカードのために共闘ジェネラルとして選ばれている。
クルフィックスに選ばれし者、キデール
と相性が良いわけでもないので、
9割方プレイされる事はないだろう。
激情の薬瓶砕き》をプレイしなければならない状況=ほぼ負け
と言っても差し支えは無いほど。

2017年も半分が過ぎ、
そろそろ次の統率者デッキセットも発売しそうな時期だが、
共闘のEDHデッキに興味を持った方は組んでみてはいかがだろう。

そういえば、
今後、共闘という能力を持った生物は出るのだろうか?
1回限りでない事を望みたいものである。
あ、WotCさん、お願いだから両面はやめてくださいねー。

ではまた。

Bojuka Bog/ボジューカの沼

$
0
0

今回のこらむは、
EDHにおける《ボジューカの沼/Bojuka Bog》のお話。

Bojuka Bog
Bojuka Bog/ボジューカの沼
土地
ボジューカの沼はタップ状態で戦場に出る。
ボジューカの沼が戦場に出たとき、プレイヤー1人を対象とする。
そのプレイヤーの墓地にあるすべてのカードを追放する。
(T):あなたのマナ・プールに(黒)を加える。
コモン

ワールドウェイクのコモンにして、
カウンターなどまず出来ない墓地追放カード。
コモンとは思えないほどの威力だ。

このお話は、
スタッフSとの間で何度か出た話題だった。

スタッフSは
ボジューカの沼》が嫌い。

店主は
ボジューカの沼》が好き。

この違いは何なのか。

Sは
「タップインする土地は遅れをとるからダメ。」
と言う。

ごもっともである。
しかし店主はそれでも《ボジューカの沼》を推す。

少々お話が遠回りになってしまうが、
ゆっくりと読んでもらえるとありがたい。

EDHという遊び方が確立されてから、
もう10年の時間は経過している。
最初の頃と今では随分とデッキの組み方も変わってきた。
特に昨今は速度重視のデッキを作る人が増えている。

この速度のお話は色々な考え方もあるとは思う。
その中の一例をとってお話をしたい。

4人全員が速度重視のデッキを構築して戦いに臨んだとしよう。
あなたはその内の1人だ。

2ターン目。
どんな状況になっているかは詳しくは書かないが、
自分の手札には

・2マナのマナアーティファクト
・2マナで撃てるカウンター呪文

の両方があったとする。
さて、

1:マナアーティファクトをプレイする。
2:カウンターを構えてターン終了。

どちらが正しいか。
100%正しい選択というものはハッキリ言ってしまえば無い。
どちらが正しいかはこの際は話題とは関係がない。
こういう状況はありえるよ、というだけだ。

この状況のような時、
カウンターを構える人はマナアーティファクトを展開しないので、
遅れに繋がる可能性はある。
しかし、カウンターを構えた人からジェネラルをカウンターされた人がいたら、
その人は当然追加2マナからジェネラル唱え直しになるので、
これも遅れる。
ではそこで残り二人のどちらかが漁夫の利を得て勝ちに行けるか。
4人全員がそれなりにしっかりしたデッキを組んでいるなら、
これも簡単に事が進むお話でもないだろう。

何が言いたいのかと言えば、
速度重視のデッキをこうして組んでいる4人だったとしても、
スタートダッシュをくじかれる、
または他者のスタートダッシュをくじくと、
全体的に戦いそのものが1~2ターン、
時には5ターン以上長引く事は珍しくない。

こういった序盤では《ボジューカの沼》のタップインは確かに強いとは言えない。
しかし、少しでも長引いた時に大いに変化する。
この少し長引いた時には、
当然の事ながらタップイン土地の遅れは緩和されていく。

強いデッキだから必ずそうだとは言えないものの、
強いデッキで墓地を活用するデッキは多い。

生き埋め/Buried Alive
納墓/Entomb
Bazaar of Baghdad
永遠の証人/Eternal Witness
Timetwister
時のらせん/Time Spiral
宝船の巡航/Treasure Cruise
時を越えた探索/Dig Through Time
ヨーグモスの意志/Yawgmoth’s Will
動く死体/Animate Dead》等の俗に言う釣り竿カード。
キーワード能力:発掘

こういったカードの一部は、
そこから死に直結するようなカードがある。
ジェネラルでも墓地を活用する強ジェネラルはいくつもある。
代表的なところでは、

ギトラグの怪物/The Gitrog Monster
擬態の原形質/The Mimeoplasm

あたりがわかりやすいだろうか。
ボジューカの沼》はこういったカードへの単純回答である。

墓地活用をするデッキに対して、
ボジューカの沼》は、

・特定のカード以外ではカウンターされない。
・タップインとはいえマナが出せるカードでもある。
・対象1人の墓地の全てのカードを追放。

という、とても軽視出来ないだけの力がある。
他のカード、わかりやすいところでは、
トーモッドの墓所/Tormod’s Crypt
がシンプルに比べやすい。
このカードは単純に置いておけはいつでも1人の墓地を消せる強みがある。
しかし、墓地を全て追放出来るとはいえ、
単純なアドバンテージでは1枚損になる。
ボジューカの沼》では1枚損は起きない。

ハルマゲドン/Armageddon》や
土地を生け贄に捧げる手段から、
世界のるつぼ/Crucible of Worlds
ラムナプの採掘者/Ramunap Excavator
で再度セットランドするという事もありえる。

さらには土地である事というのは
メリットでありデメリットにもなる。

土地は1ターンに基本的には1枚しかセット出来ない事が、
ひっかかってしまう事はある。

反面、
Demonic Tutor
輪作/Crop Rotation
あたりのコストの軽いカードで持ってきて、
瞬時に相手の墓地を潰すというアクションでは、
土地をセットするだけで、

・タップインとはいえ次ターンへの遅れはない。
・墓地を消されたプレイヤーは勝ちへの遅れに繋がる。
(状況次第では致命的になる。)

という状況になる。

ここで4人で対戦した時を想定してみよう。

墓地を活用しようとした人を、
ボジューカの沼》で潰した。
するとどうなるか。

墓地のカードを追放された人:一番遅れて不利になる。
ボジューカの沼》を置いた人:そのターンは動けなくとも次ターンへの遅れは無し。
残り二人:少し有利になったかもしれない。

おおむねこんな構図になる。
逆に考えると、
墓地を追放出来なかった場合、
活用しようとした人が好き放題にやって全員を倒す事も考えられる。
それをタップインランド1枚で対処可能で、
そのカードは土地であるため無駄なカードになるケースは薄い。
タップインは確かに遅れとして痛くないと言えば嘘になるが、
対処出来ないよりは良いと考えるほうが正しいのではないだろうか。

墓地対策で似たカードしては、
フェアリーの忌み者/Faerie Macabre
というカードがある。
能力の起動はマナコスト0で、
こちらは2枚だけ追放とはいえインスタントで使える。
しかし、
この《フェアリーの忌み者》も前述の《トーモッドの墓所》も、
基本的にはアドバンテージで1枚損だ。
そしてどちらも、
「墓地を消す役割」
しか持てない。
EDHで《フェアリーの忌み者》を通常プレイする人は少ないだろう。
多くの人が手札に構えて使えるタイミングを虎視眈々と待つはずだ。
この観点からも、
「墓地を消しても意味は無い状況であろうと、
 諦めてセットランドしてしまえば次ターンからはマナが出せる。」
と言えるだけ《ボジューカの沼》は優秀だ。

特にデッキ内で無駄になるかどうかの順位付けでは、
(対戦相手に墓地活用者が0の場合)

ボジューカの沼》>《フェアリーの忌み者》>《トーモッドの墓所

という順位付けで最も《ボジューカの沼》が無駄にならない。
(他の墓地対策カードはおおむね《フェアリーの忌み者》と並ぶ。)
無駄になりにくい墓地対策では、

大祖始の遺産/Relic of Progenitus
ファイレクシアの炉/Phyrexian Furnace
ひっかき爪/Scrabbling Claws

などが代表的。
これらはダメならドローに変換するタイプなので、
これも使いやすさとしては悪くはない。
が、ダメならただのタップイン土地のほうが、
安定力は高い。

それから、忘れてはいけない事というべきか、
書いておきたい事がもう1つ。

それは追加ターンカード+《Timetwister》などのライブラリー回復カード。

この組み合わせは非常に厄介だ。
うまく回り始めるとその人のターンで止まらないままゲームが終わる。
ライブラリーに戻って再度追加ターンは非常にやられたくないものだ。
出来る事なら未然に防ぎたい。
デッキによっては墓地にある《Timetwister》をライブラリーに戻す事まで考えている。
こういったカードの組み合わせは潰す価値が十分な程にある。
墓地に追加ターン、ドロー、カウンターが数枚あったら、
もう追放したほうが無難というものだ。

こうして考えてみると、
ボジューカの沼》は
「思考停止してデッキに入れない」
「タップインの弱いカード」
と言えるカードではない。
むしろ積極的に採用すべき1枚とさえ言える。
考え方を少々変えてみるくらいでいいのである。

「墓地が消せてもタップインする黒マナしか出せない土地。」
「初手から数ターンの間に土地が足りない時に引くと遅れる。」
と考えてしまうから弱く見えてしまうのである。

極論で言えば、
土地だと思ってデッキに入れなければいいのである。
土地だと思わなければ、
「0マナで墓地を追放出来てカウンターもほぼされないで、
 次のターンからは黒マナを出せるカード。」
という事になる。
このように前向きに考える方が良い。

確かに土地として見た場合にタップインは強くない。
しかし、その点を受け入れた上で、
多種多様の墓地活用が横行するEDHで、
墓地対策0というリスクを負うくらいなら1枚採用する意味は大きい。
特にチューター系を使用した際は重要。
黒ならば必ず入れておけ!
と言われる《Demonic Tutor》を撃った際の選択肢に、
これがあると無いとでは相当な違いがある。
何らかの状況に対応しようと《Demonic Tutor》を使用して、
その後に持ってきたカードを手札からプレイする時、
多くのカードはそのマナコストを要求される。
Demonic Tutor》で《ボジューカの沼》を持ってきた時、
ボジューカの沼》はそのターンに土地セットをしていなければ、
コスト0のソーサリーみたいなものである。
Demonic Tutor》後でこのアクションはとても軽い。

デッキ99枚で構築する際に、
その1枚が完全に邪魔になってしょうがないという事よりも、
いざという時にチューター系で持ってきて、
墓地へ対策の出来るコスト0のカードが土地であるという事は、
(マナが出せる、カウンターされにくい。)
タップインを差し引いても強みではないだろうか。
保険として1枚入れておくカードとして、
十分な仕事量と店主は判断している。

速度重視で墓地対策0で座して死を待つくらいなら、
タップインの遅れがあろうとも、
墓地への対策がある対応重視のほうを選びたい。
とはいえ、
環境や価値観で多くの人の判断が分かれるところでもあるだろう。
このこらむを読んでこの1枚の採用不採用について、
少しでも参考になれば幸いである。

ではまた。

Disruptive Student/問題児

$
0
0

今回のお話は店主が経験した、
ショップでのある出来事。
題して《問題児/Disruptive Student》。

Disruptive Student
Disruptive Student/問題児
コスト:2青
クリーチャー 人間(Human) ウィザード(Wizard)
(T):呪文1つを対象とし、それをそれのコントローラーが(1)を支払わないかぎり、打ち消す。
1/1
コモン

ウルザズ・サーガのコモンにある、
3マナ1/1の生物。
タップ能力は《魔力の乱れ/Force Spike》をするだけ。
これだけなら可愛いのだが、
今回のお話に出てくる《問題児》は全然可愛くない。

ある日、当店に大きな注文がきた。
その注文には《Black Lotus》が含まれていたと言えば、
だいたいの人はその注文の大きさを理解してくれるだろう。
その注文はクレジットカードで決済されており、
クレジットカードの決済に失敗していた。

しかもこのお客様、
同住所だが違う名前で2度注文をしており、
両方ともクレジットカードの決済に失敗していた。

この状況から、
常識的な判断では、

・2度注文するのだから冷やかしではない。
・2度の注文の内容が違うので2回目はただの追加注文と思われる。
・クレジットカードで決済するのだからキャンセルの意思はない。

こういった時、当然の事ながら、
当店では
「クレジットカードの決済に失敗しているので、
 別の手段のお支払方法またはクレジットカードの確認をしてください。」
といった旨を伝えている。
今回の場合は2回の注文が同住所なので、
同梱発送かどうかも聞くつもりもあった。
が、
メールを送ったものの返事も来ない。

一体どういう状況なのだろうとスタッフが不思議に思い、
店主のほうへお話を持ってきた。

スタッフへは、
「わかった、この件は自分が調べるから、
 ちょっと待ってて。」
と伝え、
この件を少々調べる事にした。

調べてみた結果、
なかなかに恐ろしいお話だった。

簡潔に話してしまえば、

「親のクレジットカードを勝手に使った息子」

だった。

連絡がついたのも親御さんのほうで、
注文した本人には連絡がつかず。

注文の名前が違っていたのも、
自分の名前と母親の名前の両方での注文だった。
「クレジットカードの名前と注文者の名前が違っていたら、
 もしかしたらクレジットカードが通らないかもしれない。」
なんて事を考えての二段階注文だった可能性もある。

この息子さんの年齢が20歳未満であったのなら、
仕方ないと思えただろう。
が、
現実は息子さんは20以上の人だった。
驚くお話はそれだけではない。
息子さんが無職なのかと思いきや、
定職に就いているのだと言う。
定職についていたらお金の大切さくらいわかりそうなものだが、
どうもそういう人では無かったらしい。
息子さんの年齢と状況を理解した途端に、
店主の頭の中に《問題児》という単語が浮かんだ。
親御さんは《ひどい憔悴/Crippling Fatigue》のご様子だったが。
問題児》に《ひどい憔悴》撃つと倒せるよ!
などと冗談を言えるような状況では無かった。

聞けば、

・当店に注文する前に既に他のオンラインショップで使い込み。

・一度注意をしたもののクレジットカード番号を控えておいたらしく、
 それで当店に注文をした。

・親のクレジットカードだけではなく、
 祖父のクレジットカードまで使い込み。

・父親の時計を勝手に質屋に入れる。

と相当な《問題児》だった。

時折、ネットのニュースやお話で、
親のクレジットカードで携帯ゲームに課金…といった話を聞く事はあったが、
こんな形で目の当たりにする事になるとは想像もしなかった。
まして、額も額だ。
携帯ゲームの課金額でも、
そう簡単に数十万円にはならない。
おおむねは6桁の被害だ。
しかし、
Black Lotus》の価値を知る人ならだいたいの注文額も見当がつくだろう。
注文の全容と合計額は伏せておくものの、
Black Lotus》以外も注文していたので額はかなりの数字になった。
この親御さんもとても困っている様子だった。
結局この親御さんとだけお話をして、
大半の商品をキャンセルするという形に。

このような高額決済のケースは稀だろうが、
これはクレジットカードを持つ人なら、
誰にでも起き得る被害だ。
単純にクレジットカードを落として紛失した時など、
誰でもクレジットカードを使えてしまう恐れがある。
そして、
インターネットのお買い物では、
こういった注文の決済についてキャンセルが出来ない事が多い。
特に、

・商品に消費期限があるもの
・商品を開封してしまったもの
・決済からかなりの時間が経過している。

といった状況は高確率で返品、キャンセルが出来ない。

MTGのプレイヤー層は年々上がっていて、
昔は下は小学生、上は40歳程度だったが、
今は上は60歳を超えてもプレイヤーがいる。
単純に、
昔、小学生や中学生だったプレイヤーが大人になり、
継続、または復帰している状態で、
平均年齢が上がったのだと考えられる。

クレジットカードはとても便利な決済方法で、
今の世の中では20歳以上なら誰でも持てるという程に普及している。
昔は小学生や中学生だったMTGプレイヤーも、
大人になってクレジットカードを持った人が沢山いるはずだ。

携帯電話とクレジットカード、
この2つだけで大半のものが購入出来る時代だけに、
クレジットカードを持つ人はこういう事にならないように気をつけてほしい。

自身のクレジットカードの安全を保つには、

・毎月の明細は必ずチェック。
・紛失時には即クレジットカード会社に連絡。
・一度でも不正使用をされた場合は、
 番号を控えられている恐れがあるので、必ず番号を変えて再発行手続きをとる。
・家の外で紛失し、その後に発見された場合も再発行を考える。

といった事で可能な限り防ぐ事が望ましい。
見知らぬ誰かにクレジットカードを使われて、
パワー9のような高額商品を決済されてしまったら洒落では済まされない。

誰かを《問題児》にしないために、
自分が《問題児》にならないために、
お金とクレジットカードの管理はしっかりしておこう。

なんだか全然MTGのカードの話題ではなかったけれども、
今回はこのへんで。

ではまた。

【2017年09月02日】スタンダード・ショーダウン:『破滅の刻』のおしらせ

$
0
0






■大会概要

カードショップセラ・スタンダード・ショーダウン:『破滅の刻』

場所:Cardshop Serra (店舗案内
日程:7月22日(土)
   :7月29日(土)
   :8月12日(土)
   :8月19日(土)
   :8月26日(土)
   :9月02日(土)
   :9月09日(土)
参加費:無料
受付時間:17時00分~18時00分
開始時間:18時00分~
レギュレーション:スタンダード
賞品:順位に応じて特別なブースターパックを配布します。
※人数に関わらず、最大で4ラウンドとさせていただきます。

・戦乱のゼンディカーから破滅の刻までの、レアまたは神話レアのカードが計2枚
・破滅の刻のフルアート版基本土地カードが1枚
・戦乱のゼンディカーから破滅の刻までの、コモンまたはアンコモンのFoilカードが1枚、または破滅の刻のフルアート版基本土地カードのFoilが1枚
・戦乱のゼンディカーから破滅の刻までの、レアまたは神話レアのFoilカードが1枚
※封入カードに両面カードは含まれません。

上記5枚が封入された特別なパックです!

※EDH交流会との併催です。

ご質問は、担当・清水 までどうぞ。
電話:055-955-9447
メール:customer@cardshop-serra.com



■交通案内




静岡県沼津市平町9-1 松本ビル 2Fです。
JR沼津駅南口から沼津警察署に向かう途中にあるJA南駿手前の信号の右手側になります。



■お知らせ

・デッキに使用するカードを当日お買い求め予定の場合、購入希望カードを事前にメールでご連絡くださいませ。事前のご連絡が無い場合、売り切れ等の理由でご用意できない場合もございます。

・当ショップでは、カードの買取も行っております。ご不要なカードがございましたら、大会参加時にお持ちよりいただければ幸いです。




その他の大会予定はこちら

お泊まりまじっく2017夏-前編

$
0
0

今回の会場は前回の冬で使った場所と同じ。
冬に行った時にエアコンがある事を確認していたので、
夏の暑さもしのげるだろうとこの場所に決定。

毎度の事ながら、
冬のお泊まりまじっくより、
夏のお泊まりまじっくは人が多く集まる。
個人的には過ごしやすさから冬のお泊まりが大好きなのだが。

そして今回は、
Cardshop Serraのこらむでおなじみの「今月のK」の彼が参加。
参加者が集まった時に
「今回はKも参加。」
と言ったら、
参加者の方々から、
「いつか会いたいと思ってました。」
という声があがった。
K大人気である。

8月4日(金)
今回も冬と同じく、
最初に参加者の方々集まって最初にやったイベントはレアドラフト。
「みんなから集めたレアカードのみでドラフトをする。」
というイベントだ。

スタッフも入ると人数がちょうど良かったので、
今回は自分も参加。

1パック目1順目で
嵐の神、ケラノス/Keranos, God of Storms
を見つける。
他にも強いカードは沢山あったが、
使ってみたいという気持ちから青赤決め打ち。
順調に
遺跡潜り、ジョリー・エン/Jori En, Ruin Diver
蒸気占い/Steam Augury
などの青赤カードをとっている途中、
狂気の祭壇/Altar of Dementia
を見つけて、とりあえずピック。
浅瀬蟲/Reef Worm
をとったあたりから、
「よし、青赤でライブラリーアウト狙おう。」
と考え始める。

浅瀬蟲》なんて、
まず効果を覚えていない人のほうが多い。
浅瀬蟲》はこんなカードだ。

Reef Worm
Reef Worm/浅瀬蟲
コスト:3青
クリーチャー 蟲(Worm)
浅瀬蟲が死亡したとき、青の3/3の魚(Fish)クリーチャー・トークンを1体生成する。
それは
「このクリーチャーが死亡したとき、青の6/6の鯨(Whale)
 クリーチャー・トークンを1体生成する。
 それは『このクリーチャーが死亡したとき、
 青の9/9のクラーケン(Kraken)・
 クリーチャー・トークンを1体生成する。』
 を持つ。」
を持つ。
0/1
レア

という統率者2014に入っているカード。
わかりやすく説明すると、
こいつが死ぬと3/3の魚が出る。
その3/3が死ぬと6/6の鯨が出る。
その6/6が死ぬと9/9のクラーケンが出る。

ブロッカーとして立っていると強い。
全体除去に対しても強い。

狂気の祭壇》を使えば、
一瞬で0/1が9/9まで育つ。
3+6+9の合計18枚もライブラリーを削る事も出来る。
リミテッドではライブラリーは40枚なので、
これだけ削れるとかなり大きい。
単純計算だが、

・相手のライブラリーは40枚。
・初手の手札7枚。(マリガンをしなかったとして)
・先手後手の1枚差はあれど、
 7~8ターンは生きているとしてドロー・ステップで7~8枚。
・《狂気の祭壇》+《浅瀬蟲》で18枚。

これで32~33枚。
あと7~8枚ほどを何かで削ればライブラリーアウトで勝てる。
他のクリーチャー+《狂気の祭壇》でもいいし、
相手がドロー呪文を使っていればあっさり0にもなる数字だ。

この2枚をとった後も、
黒焦げ/Char
アトランティスの王/Lord of Atlantis
カイレンのオモチャ/Kyren Toy
ファイレクシアのレンズ/Phyrexian Lens
などをとりつつも、
ショッカー/Shocker
ジェイスの文書管理人/Jace’s Archivist
といったライブラリーアウトを狙える生物をピック。
クローン/Clone
身分泥棒/Identity Thief
がとれたのは特に大きい。
コピー系生物は
「自分のデッキが強くなくても、
 対戦相手の生物が強ければ同等に戦える。」
というメリットがある。
速度重視の構築環境には不利だが、
リミテッドでの活躍の場はおおいにある。

MTG歴が長い人ならともかく、
MTG歴一桁年数の人は《ショッカー》もわからないかもしれない。

Shocker
Shocker/ショッカー
コスト:1赤
クリーチャー 昆虫(Insect)
ショッカーがプレイヤーにダメージを与えるたび、
そのプレイヤーは自分の手札のカードをすべて捨てる。その後同じ枚数のカードを引く。
1/1
レア

攻撃が通るたびに相手の手札が変わるという変わった能力。
正確には攻撃が通るではなく、
ダメージを与えるたびに誘発するので、
炎の鞭/Fire Whip》などのティム化エンチャントでもOK。
が、そんな使い方をしている人を見たことはない。

隣に《迷宮の霊魂/Spirit of the Labyrinth》を置いてあれば、
対戦相手の手札は1枚まで減らせる。
が、そんな使い方をしている人を見たことはない。

隣に《Chains of Mephistopheles》を置いてあれば、
対戦相手の手札は0になる。
が、そんな使い方をしている人を見たことはない。

「え?これレアなの?」
と言われても仕方ないくらいの生物。
レアだけでドラフトをする世界では2マナ1/1でも貴重。
ましてやライブラリーアウトを狙うなどと言い出しているデッキにはもってこい。
店主、大喜びでピックである。

いざ対戦。

1戦目:
1本目、お互いに軽い生物を展開するが、
身分泥棒》で相手のブロッカーを消して攻撃が功を奏して勝利。
2本目、膠着状態から《狂気の祭壇》でライブラリーアウト勝利。

2戦目:
1本目、《嵐の神、ケラノス》が着地して場を制圧して勝利。
2本目、奇跡とも言える5ターンキル。
 2ターン目、《ショッカー》。
 3ターン目、《狂気の祭壇》出して《ショッカー》パンチ。
 4ターン目、《浅瀬蟲》。《ショッカー》は《奉納/Oblation》される。
 5ターン目、《奉納》で引いた《クローン》プレイ。

ショッカー》に対して、
対戦相手「あの生物ほっとくとやべえ」
と一言。
これ言わせただけでも満足。

3戦目:
1本目、お互いに譲らずのゲームだったが、
 ピンポイントで撃たれた《時間停止/Time Stop》で負け。
2本目、2ターン目《ショッカー》でライブラリーを削り、
 《ジェイスの文書管理人》連発起動でライブラリーアウト勝利。
 毎ターン《意外な授かり物/Windfall》していれば、
 40枚のライブラリーなどすぐに0に。
3本目、相手が土地事故で遅れた後に、
 《浅瀬蟲》+《狂気の祭壇》でライブラリーアウト勝利。

勝利した半分以上はライブラリーアウトで勝つという、
リミテッドではかなり珍しい勝利。

誰かに
「脳みそん中に何が詰まっているとこんなデッキ作れるんですか?」
と言われた。
そう言われましても。

全勝した場合に賞品はあとで抽選でプレゼントする!
と宣言したので、
賞品は抽選行きに。

レアドラフト後はフリーで少しEDHをした後、
夕食、お風呂を済ませて、
夜の宴のお時間へ。

ここでは参加者の方々は無料で
アモンケット+破滅の刻のドラフト。

店主はみんなのドリンクの用意のためと、
人数の問題で不参加。
ドラフトやりたかったが人数ぴったりでは入れない。
まだ破滅の刻で一度もドラフトをしていなかったので、
やってみたかった。

この日は結局多くの方のドリンクの用意をしつつ、
合間に自分の飲み物をちびちびと呑みながら、
多くの方の試合を観戦。
それにしてもEDHは見ているだけでも面白い。
何が面白いのかと言うと、
「同じデッキが1つもない。」
という事。
時折ジェネラルは一緒という事くらいはあるが、
デッキの中身がまるまる一緒という事はない。
それにデッキを複数持つ人も少なくないので、
個性的なデッキがそこらじゅうに溢れかえっている。
青赤以外は最近単色ばっかりの店主だったが、
周囲はみんな多色、多色、多色。
卓によっては単色、2色が1人もいないなんて事も。
このオリジナリティはスタンダードやモダンには無い魅力だ。
誰もがお決まりのパターン化されたデッキばかりという世界と違って、
誰もが自分の好きなデッキを組んでくる。
デッキレシピだけではなく、

・基本土地は特定のものだけ使用。
・可能な限り全部FOIL。
・ジェネラルをPSA鑑定にかけてある。
・ジェネラルだけFOIL。

といったこだわりの一面も人それぞれ。
やはり、「どんなカードも1枚」というルールのおかげで、
「1枚くらいなら高いカードも買おう!」
と思える人が多いだけあって、
個性の出方も非常に様々だ。
そして、資産差はあれども、
誰もがとてもいい顔をしてゲームをしている。
自分がプレイしていなくても、
こんなにも見ていて楽しいレギュレーションはなかなか無いだろう。

盛り上がるEDHも午前の3時くらいにおおむね終了し、
その後就寝。

続く。

ではまた。

【2017年08月27日】PPTQビルバオ(モダン)大会結果

$
0
0

2017年08月27日に当店にて開催されたPPTQビルバオ(モダン)の1位と2位の方のデッキをご紹介します。
多数の方のご参加誠にありがとうございました。

DSC_0176

1位 ヴァラクート N.F 様

クリーチャー (8)
4 《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder
4 《原始のタイタン/Primeval Titan

呪文 (25)
2 《召喚士の契約/Summoner’s Pact
3 《遥か見/Farseek
3 《探検/Explore
3 《虹色の前兆/Prismatic Omen
4 《明日への探索/Search for Tomorrow
2 《焼けつく双陽/Sweltering Suns
2 《未開の狩り/Hunting Wilds
4 《風景の変容/Scapeshift
2 《約束の刻/Hour of Promise

土地 (27)
2 《燃えがらの林間地/Cinder Glade
2 《隠れた茂み/Sheltered Thicket
4 《踏み鳴らされる地/Stomping Ground
4 《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle
3 《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs
4 《樹木茂る山麓/Wooded Foothills
2 《森/Forest
6 《山/Mountain

サイドボード
1 《カメレオンの巨像/Chameleon Colossus
2 《塵への崩壊/Crumble to Dust
2 《耳障りな反応/Guttural Response
2 《稲妻/Lightning Bolt
1 《自然の要求/Nature’s Claim
1 《再利用の賢者/Reclamation Sage
3 《大祖始の遺産/Relic of Progenitus
1 《自由なる者ルーリク・サー/Ruric Thar, the Unbowed
2 《スラーグ牙/Thragtusk



2位 黒緑コントロール R.K 様
クリーチャー (17)
4 《闇の腹心/Dark Confidant
4 《タルモゴイフ/Tarmogoyf
3 《漁る軟泥/Scavenging Ooze
2 《不屈の追跡者/Tireless Tracker
4 《大爆発の魔道士/Fulminator Mage

呪文 (19)
3 《思考囲い/Thoughtseize
4 《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek
3 《致命的な一押し/Fatal Push
3 《突然の衰微/Abrupt Decay
2 《大渦の脈動/Maelstrom Pulse
4 《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil

土地 (24)
1 《樹上の村/Treetop Village
3 《風切る泥沼/Hissing Quagmire
4 《幽霊街/Ghost Quarter
2 《草むした墓/Overgrown Tomb
4 《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs
1 《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire
4 《花盛りの湿地/Blooming Marsh
3 《沼/Swamp
2 《森/Forest

サイドボード
2 《外科的摘出/Surgical Extraction
1 《大渦の脈動/Maelstrom Pulse
1 《ゲトの裏切り者、カリタス/Kalitas, Traitor of Ghet
1 《リリアナの敗北/Liliana’s Defeat
1 《滅び/Damnation
2 《鞭打つ触手/Flaying Tendrils
1 《墓掘りの檻/Grafdigger’s Cage
1 《最後の望み、リリアナ/Liliana, the Last Hope
2 《虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb
3 《集団的蛮行/Collective Brutality

【2017年09月23,24日】イクサラン プレリリースのおしらせ

$
0
0










プレリリース参加予約はこちらから


■大会概要

カードショップセラ・イクサラン プレリリース

場所:Cardshop Serra (店舗案内

日程:
1回目:9月23日(土) 00:00(9月22日(金) 23:00 受付開始)
2回目:9月23日(土) 13:00(12:00 受付開始)
3回目:9月23日(土) 18:00(17:00 受付開始)
4回目:9月24日(日) 13:00(12:00 受付開始)

参加費:各3,000円

定員:各27名程度(合計108名)

レギュレーション:シールド

試合形式:スイスドロー(最大で3回戦とさせていただきます)

内容:
イクサラン ブースターパック×6
日付が印刷されたFoilプロモカード×1
スピンダウン・ライフカウンター×1

賞品:参加者全員にイクサラン2パックを進呈します!

日程1回目は深夜プレリリースです!
当日は深夜営業を行いますので、皆様お誘い合わせの上ご来店ください!

ご質問は、担当・清水 までどうぞ。
電話:055-955-9447
メール:customer@cardshop-serra.com



■交通案内




静岡県沼津市平町9-1 松本ビル 2Fです。
JR沼津駅南口から沼津警察署に向かう途中にあるJA南駿手前の信号の右手側になります。




■お知らせ

・当ショップでは、カードの買取も行っております。ご不要なカードがございましたら、大会参加時にお持ちよりいただければ幸いです。



お泊まりまじっく2017夏-後編

$
0
0

8月5日(土)
午前中は参加者の大半はEDHをしている中、
片付け等をして昼をむかえる。

午後からはEDHの卓に参加。
スタッフはEDHに参加したり、
夕食の準備を始めたり。
今回使ったEDHデッキは、

クローサの庇護者シートン/Seton, Krosan Protector
嵐の神、ケラノス/Keranos, God of Storms
巡礼者アシュリング/Ashling the Pilgrim

一応ご指名された時用に

三日月の神/Kami of the Crescent Moon
野生の心、セルヴァラ/Selvala, Heart of the Wilds

も用意していたが、
一度も使う事なく終わった。
珍しく一切ご指名いただけなかったムーミンさん。

クローサの庇護者シートン》は初めて使ったが、
思ったよりも良い動きをするデッキだった。
王神の玉座/Throne of the God-Pharaoh》を入れてみたが、
思った程強くないというか、
これを置く前に勝ってしまう。
(もしくは置いても置かなくても負ける。)
決して弱くはなかったのだが。

EDH後は定番の外で作ったカレー。

参加人数×1.5人分という量を作っても、
何故か足りないという程みんなよく食べる。
ご飯の量もかなり用意していたわりに、
こちらも綺麗にからっぽに。
サイドディッシュまで用意したが、
こちらもほとんど残らず。
想像以上にみんな食べる食べる。

二日目夜。

モダマス3でドラフト。
店主はみんなのドリンクの用意のため不参加。

Kはモダマス3ドラフトに参加。

途中でピック状況を見せてもらったら、
あまりに色が散っているので、

「これで全勝したら、

 鼻でスパゲティ食べるレベル。

 のび太君ばりに。」


とコメントしてあげた。
この画像を見ていただきたい。
K-pick
これを全部デッキに入れると言うのである。
たった6枚のカードの合計コストが38である。
指定コストが18個、不特定20個。
しかも4色。

その後、ピックが終わった後のKのカードを見て、

店主「これデッキになるの?」

K「なるよ。」

店主「どんなデッキ?」

K「青黒緑、タッチ根本原理。」


wakaranai
何が何だかわからない。

なお、恐ろしい事に、
このデッキで何故か決勝卓に上がるK。
だが、さすがに決勝では勝てなかったようだ。
店主は鼻でスパゲティを食べずに済んだ。

店主「それにしても信じがたい構成だよね、
 だいたい青黒緑タッチ根本原理っていう名前からしておかしい。」
K「だって根本原理見たら取るだろ?」
店主「とらんわ。」

参加者A「青黒緑タッチ根本原理じゃなくて、

 それ、ジャンドに青が入ってるんじゃないですか?」


店主「それだ。」

参加者B「さすがKさん、ドラフト時でもジャンドに青を入れてしまう。」

本人はこれでいたって真面目にドラフトをしているから面白い。
本人にはネタに走っている気は一切無く、
全勝する気でプレイをしている。
そこがまた彼の魅力である。

なお、これが彼のデッキである。

デッキ名:青黒緑タッチ根本原理(ジャンドに青が入ってる)
K-4C-deck

1《スライム成形/Slime Molding
1《暗影の蜘蛛/Penumbra Spider
1《モロイ/Moroii
2《ゴルガリの腐れワーム/Golgari Rotwurm
3《ディンローヴァの恐怖/Dinrova Horror
1《孔蹄のビヒモス/Craterhoof Behemoth
1《探検/Explore
1《苦悶のねじれ/Agony Warp
1《ラクドスの印鑑/Rakdos Signet
1《終止/Terminate
1《破滅の印章/Seal of Doom
1《悪寒/Crippling Chill
1《化膿/Putrefy
3《忌まわしい光景/Grisly Spectacle
1《魂の代償/Soul Ransom
1《原初の命令/Primal Command
1《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum

2《崩れゆく死滅都市/Crumbling Necropolis
1《野蛮な地/Savage Lands
2《ディミーアのギルド門/Dimir Guildgate
1《ラクドスのギルド門/Rakdos Guildgate
1《ゴルガリのギルド門/Golgari Guildgate
3《島/Island
3《沼/Swamp
1《山/Mountain
4《森/Forest
—————————

そんなKのデッキを楽しく見たあとは、
EDHの卓を観戦しつつ、午前様になってから片付け等をして就寝。

8月6日(日)
朝に片付けと掃除をして会場をあとにする。

半分以上の人はCardshop Serraの店舗に行き、
大会に参加するかEDHの卓を囲む。

夕方にはほとんどの人が帰ったが、
その夕方に残った人々には、
最初に店主がドラフトで全勝した時の賞品を、
抽選で誰かにプレゼントすると言っていたので、
(正確には他のスタッフの賞品+追加賞品も抽選)
最後に残っていた人達でくじ引き。

そしてここでもやってくれるK。
たった1つだけMTGと無関係の賞品を用意しておいたものを見事引き当てる。
それは、店主の友人が勝手にお店に置いて行ったAKB48のCDである。
誤解が無いように言っておくが、
このCDはお泊まりのイベント賞品に用意していたわけではない。
なお、AKB48のCDは言うまでもなく、
投票券か握手券が抜かれたものである。

店主「はーい、Kさん、AKB48のCDプレゼントです!
 曲名は『前しか向かねえ』です。
 Kさんにピッタリの曲名!」

K「なんで俺だけMTGのカードじゃねえんだよ!」

店主「MTGもAKBも似たようなもんだよ。
 アルファベット3文字だし。」

K「全然ちげーよ!AKBなんて誰もわかんねーよ!」

店主「これを機会にカラオケのレパートリーを増やしてみたら?」

K「えー。」

周囲はKにこのCDが当たって大喜び。
最後の最後までおいしいところを全部持って行ってくれる男であった。

賞品抽選が終わった後は、
さらに残った面子8人ですぐ近くの海鮮料理店へ。
この海鮮料理店は店主とKがよく行く場所で、
ちょっとお高い芋焼酎の魔王をキープしてあるところ。
ちょっとお高いと書いたものの、
この料理店はとても良心的な価格なので、
魔王も料理も思っているほど高くない。
Cardshop Serraに遊びに来て、
一緒に食事をしたい方を是非連れていきたい場所の1つ。
お料理の一例はこんな感じだ。
takewaka0806
店主はここのオーナーさんに顔を覚えられていて、
いつもよくしていただいている。

この料理店でも2時間ほどMTG談義に華を咲かせ、
お腹いっぱいになるまで食べて帰路についた。

家に帰るなり、ベッドにダイブしておやすみなさい。
これにてお泊まりまじっく終了。
参加してくれた多くの方々、
楽しんでいただけたでしょうか。
次のお泊まりまじっくでもまた会える事を楽しみにしております。
参加ありがとうございました。

ではまた。

今月のKその13

$
0
0

今月のKその13。

今回もCardshop Serraのレガシー大会に出場してくれたK。

まずはこのデッキレシピを見てほしい。

4《渦まく知識/Brainstorm
4《思案/Ponder
4《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe
4《稲妻/Lightning Bolt
4《突破/Crash Through
3《氷の中の存在/Thing in the Ice
1《ブーメラン/Boomerang
3《火+氷/Fire+Ice
4《嵐追いの魔道士/Stormchaser Mage
2《紅蓮地獄/Pyroclasm
2《奇怪なドレイク/Enigma Drake
1《謎めいた海蛇/Cryptic Serpent
1《基本に帰れ/Back to Basics
4《意志の力/Force of Will
1《誤った指図/Misdirection
1《紅蓮操作/Pyrokinesis
土地
4《Volcanic Island
2《山/Mountain
3《島/Island
4《沸騰する小湖/Scalding Tarn
2《霧深い雨林/Misty Rainforest
2《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire

今回の彼のデッキ。
ピッチスペル以外はおおむね1~3のコストの青赤デッキ。
やりたい事もなんとなくわかる。

さて、ここで質問。
これを読んでくれている方は下記の手札でキープするか?
それともマリガンするか?
K-keep
ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe
思案/Ponder
火+氷/Fire+Ice
紅蓮地獄/Pyroclasm
突破/Crash Through
稲妻/Lightning Bolt

この手札。
そう、土地がないのだ。

状況は

・手札6枚なので既に1マリガンしている。
・後手である。
・対戦相手は青黒赤。
・相手は先手手札7枚でキープ。
・デッキに土地は17枚。
・1勝1敗でむかえた3戦目。

K「キープで。」

wakaranai

何が何だかわからない。

土地0でキープしちゃったよ、この人。

本気なのか酔っ払っているのか全くわからない。
(酔っ払っているうえで本気なのだろうが。)

結果は当然のごとく負け。
一度は引いた《Volcanic Island》は《不毛の大地/Wasteland》で壊され、
その後に引いた土地は《》1枚。
青マナの出る土地を引けないままゲーム終了。

店主「なんであの手札キープしたの?」

K「だって後手じゃん。
 1マリガンしてるから占術1するじゃん。
 初手ドローと《ギタクシア派の調査》まであれば、
 3枚ライブラリー掘れるわけだ。
 普通土地引くだろ。」

店主「いやいやいや、落ち着こうよそこは。」

K「だって相手は青黒赤だぞ。
 ダブルマリガンして勝てる相手じゃないぞ。」

店主「だからって土地0で始めて勝てる相手でもないと思うが。」

K「土地引けば勝てるじゃん。」

店主「土地引かなくて負けたじゃん。」

K「でもマリガンしてたら絶対勝ててないから。」

店主「どうしてそう言い張るのだ。」

K、一歩も譲らず。

全試合終了後、

順位に応じた賞品を配布のお時間。
当店では

・パック
・当店で使えるポイントに変換

を選べるサービスをしている。

スタッフ「パックにしますか?ポイントにしますか?」
A「レオヴォルドで。」

スタッフ「パックにしますか?ポイントにしますか?」
B「レオヴォルドで。」

スタッフ「パックにしますか?ポイントにしますか?」
C「レオヴォルドで。」

言うまでもないが、
レオヴォルドとは、
トレストの使者、レオヴォルド/Leovold, Emissary of Trest
のことだ。
大会の賞品にこのシングルカードを出していたわけではない。
コンスピラシー2のパックのことをみんなそう呼んでいるのだ。
このセットの一番の当たりカードはレオヴォルドなので、
(レガシーの民はそれしか欲しいものが無いに近い。)
みんなそう呼んでいるのだろう。

じゃあ普段から売れるのかと言ったら、
コンスピラシー2なんて全然売れない。
全く売れない。
ザ・不良在庫。
キング・オブ・不良在庫。
不良在庫・オブ・不良在庫。
ワゴンセールの帝王。
もう名前もワゴンスピラシーにしていい。

WotC社の人がこんなこらむ読んでいるとは思えないが、
もしかしたら読むかもしれないから書いておこう。
コンスピ3なんて絶対に作らないように。

不人気の理由も簡単。

・ドラフトの時にしか意味がないカードが不要だし不快。
・このセットでドラフトなんてやる気にならない。

という2つだ。
普段から売れないダメダメ商品だが、
たった1枚だけこの《トレストの使者、レオヴォルド》がいる。
このカードはEDHでは禁止を食らっているが、
レガシーでは一線級のカードとして知られている。
シングルの価格も相当に高い。

大会の賞品の時くらい、
このレオ様狙いでパック開封しちゃおうと思う人が多いのだろう。
例に漏れず、Kもその1人だった。

パックを開け、レアの位置を下からゆっくりとゆっくりと見ていくK。

DSC_0172

K「お、M。つまり神話レア確定。」

K「お、マルチカラー。」

K「おおお!3/3!これは来ただろ!」

周囲もどよめく。

K「おう、店主、レオヴォルド来たぜ!
 コンスピ2で神話レア、マルチカラー、3/3!
 っていうかコンスピ2にマルチカラー3/3なんて他にねえだろ!
 やったぜ!」

という声とともにレアのカードを確認。





DSC_0173
マルチェッサ女王/Queen Marchesa》を引くK。

K「なんじゃこりゃああああ!!!!!」
K「おい、神話レア、マルチカラー、3/3だぞ!
 普通レオヴォルドだろここは!
 こんなひどい話があるか!」

何に向かって怒っているのかわからないが、

店主にはこの光景が

kaiji-hidosugiru

これに見えた。

友人A「あ、コンスピ2あとその箱にどんだけ残ってます?」

店主「あとちょっとだねー。」

友人A「あ、3パックください。」

友人B「では付き合いで自分も3パック。」

友人A「あ、《トレストの使者、レオヴォルド/Leovold, Emissary of Trest》出た。」

K「どういうことだよ!それ俺のだろう!

 それお前が買わなかったら、

 来月の大会の賞品で俺が開けるはずだったパックだぞ!」


もう何を言っているやら。
勢いだけでここまで言う男もなかなか珍しい。
見ている方は面白くてしょうがないが。

とりあえず、

店主「せっかくだからマルチェッサでEDHでも組めばいいんじゃない?」

とだけ言っておいた。

そしてこの友人A、Bを連れ今回は4人で居酒屋へ。

MTGプレイヤーたるもの、
飲みの席でも基本的にはMTG談義である。

そこで出た話題。

K「《バジリスクの首輪/Basilisk Collar》は強いよ。
 《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》入っているなら1枚入れとけ。
 あれ出てて《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》あれば、
 《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》は止まらないけど、
 《約束された終末、エムラクール/Emrakul, the Promised End》のほうは止まる。」

店主「マテ。どうやったら終末エムラが止まるんだ?」

K「え、だってあいつ飛んでないじゃん。
 飛んでないからサリアの先制+バジリスクの接死で止まるだろ。」

店主「終末エムラ飛んでるよ。あとYouの頭のネジも飛んでる。」

K「嘘だぁ。終末エムラ飛んでないって。」

友人A「wikiページ開きましたよ。飛行、トランプル、プロテク(インスタント)」

店主「やっぱりな。エムラもYouの頭のネジも飛んでた。」

K「あれえ、おかしいなぁ。」

店主「おかしいのはおまいの頭。」

K「あのへんのカードわかりにくいんだよ。
 《無限に廻るもの、ウラモグ/Ulamog, the Infinite Gyre》と
 《絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger》もわかりにくいし。
 旧モグ(《無限に廻るもの、ウラモグ》)は壊れるけど、
 新モグ(《絶え間ない飢餓、ウラモグ》)は壊れないし。」

店主「マテ。何を言ってヤガル。」

K「え?あってるでしょ?」

店主「どっちも破壊不能だってば。」

K「またまた。」

店主「Youの頭は修理不能だな。全く、どんな頭してんだか。」

K「あとそういえばコジレックとかいうザコがいたな。」

コジレック、突然のザコ扱いである。

10マナ12/12でザコと言われるコジさん。
この時話題に出たのは旧コジ、
つまり《真実の解体者、コジレック/Kozilek, Butcher of Truth》である。
新コジの《大いなる歪み、コジレック/Kozilek, the Great Distortion》をザコと言うならわかる。
指定コスト◇◇が使いにくいので、これを嫌う人が多いうえに、
実際にトーナメントシーンにもほとんどお顔を見せていない。
旧コジはコケにされる程弱い生物ではないのに、

「ザコ」

と一蹴。

今日は本当に色々とやらかしてくれるKである。


・マリガン1回から土地無しでキープ。
・レオ様引いたと大騒ぎからのマルチェッサ引き。
・新エムラは飛んでない
・旧ウラモグは壊れる
・コジレックはザコ



まごうことなき数え役満である。

なお、後半のエルドラージ御三家の事について、

K「酒がまわってないから間違えた。」

と謎の言い訳をしていた。

Kの明日はどっちだ。

ではまた。

【2017年10月15日】スタンダード大会のおしらせ

$
0
0






■大会概要

カードショップセラ・スタンダードトーナメント

場所:Cardshop Serra (店舗案内
日程:10月15日(日)
参加費:1,000円
受付時間:12時00分~13時00分
開始時間:13時00分~
レギュレーション:スタンダード
賞品:パック、プレイマット等
※:参加人数に応じて賞品は豪華になります。

大会終了後にEDH(統率者戦)の無料参加イベントもあります。
初心者の方にはデッキの貸し出しもしておりますので、ぜひお気軽にご参加ください!

ご質問は、担当・清水 までどうぞ。
電話:055-955-9447
メール:customer@cardshop-serra.com



■交通案内




静岡県沼津市平町9-1 松本ビル 2Fです。
JR沼津駅南口から沼津警察署に向かう途中にあるJA南駿手前の信号の右手側になります。



■お知らせ

・デッキに使用するカードを当日お買い求め予定の場合、購入希望カードを事前にメールでご連絡くださいませ。事前のご連絡が無い場合、売り切れ等の理由でご用意できない場合もございます。

・当ショップでは、カードの買取も行っております。ご不要なカードがございましたら、大会参加時にお持ちよりいただければ幸いです。




その他の大会予定はこちら

【2017年10月29日】シールド大会のおしらせ

$
0
0






■大会概要

カードショップセラ・シールドトーナメント

場所:Cardshop Serra (店舗案内
日程:10月29日(日)
参加費:3,000円
受付時間:12時00分~13時00分
開始時間:13時00分~
レギュレーション:シールド(イクサラン)
賞品:パック、プレイマット等
※:参加人数に応じて賞品は豪華になります。

大会終了後にEDH(統率者戦)の無料参加イベントもあります。
初心者の方にはデッキの貸し出しもしておりますので、ぜひお気軽にご参加ください!

ご質問は、担当・清水 までどうぞ。
電話:055-955-9447
メール:customer@cardshop-serra.com



■交通案内




静岡県沼津市平町9-1 松本ビル 2Fです。
JR沼津駅南口から沼津警察署に向かう途中にあるJA南駿手前の信号の右手側になります。



■お知らせ

・デッキに使用するカードを当日お買い求め予定の場合、購入希望カードを事前にメールでご連絡くださいませ。事前のご連絡が無い場合、売り切れ等の理由でご用意できない場合もございます。

・当ショップでは、カードの買取も行っております。ご不要なカードがございましたら、大会参加時にお持ちよりいただければ幸いです。




その他の大会予定はこちら

EDHデッキ紹介その105(Kaalia of the Vast/巨大なるカーリア)

$
0
0

今回のEDHデッキ紹介は、
お客様のリクエスト。
「過去に紹介したカーリアから、
 現在まで時間が経っているので、
 現在のバージョンを知りたい。」
とのこと。

確かに今まで紹介したジェネラルも、
数年経てば環境の変化と新セットで大きく変わる。
ずっと壊さずに持っている
三日月の神/Kami of the Crescent Moon》のデッキも、
数年で随分と変化している。
三日月の神》のデッキならいじらなくてもそれほど変わりはないかもしれないが、
巨大なるカーリア/Kaalia of the Vast》はそうはいかない。
天使、デーモン、ドラゴンの3種族は、
1年間で1枚も出ないなんて事はまず無いようなクリーチャータイプだ。
1年の間で選択肢が増える事は確定しているようなものだ。

206
Kaalia of the Vast/巨大なるカーリア
コスト:1白黒赤
伝説のクリーチャー 人間(Human) クレリック(Cleric)
飛行
巨大なるカーリアが対戦相手1人に攻撃するたび、
あなたはあなたの手札にある天使(Angel)クリーチャー・カード1枚か
デーモン(Demon)・クリーチャー・カード1枚かドラゴン(Dragon)・クリーチャー・カード1枚を、タップ状態で、
その対戦相手を攻撃している状態で戦場に出してもよい。
2/2
神話レア

能力は言わずと知れたコスト踏み倒し系。
基本的にはコストが重たく作られている、
天使、デーモン、ドラゴンの3種族を問答無用で出せる能力は、
他のカードには一切無い能力。
まさに唯一無二。
本体のカーリアさんはただの4マナで2/2飛行なので、
ジェネラルダメージ21点なんて期待してはいけない。
天使、デーモン、ドラゴンで場を制圧して、
対戦相手のライフを素直に40点削るか、
コンボを決めて終わりにするかの2択に近い。

MTGプレイヤーの多くは、
天使、デーモン、ドラゴンが好きな事からも、
非常に好まれるジェネラルの一つでもある。
中にはドラゴンオンリー、天使オンリーといった構築をする人も。
そしてそういった縛りのような構築から、
好きなものならなんでも入れる構築、
コンボでの瞬殺を狙う構築、
幅広く構築出来る事もカーリアの魅力。

デッキは以下。

ジェネラル:《巨大なるカーリア/Kaalia of the Vast

-クリーチャー19枚-
猿人の指導霊/Simian Spirit Guide
静寂の守り手、リンヴァーラ/Linvala, Keeper of Silence
霊体の先達/Karmic Guide
血の贈与の悪魔/Bloodgift Demon
残虐の達人/Master of Cruelties
鋼のヘルカイト/Steel Hellkite
狂気の種父/Sire of Insanity
ヘルカイトの暴君/Hellkite Tyrant
絶望の天使/Angel of Despair
静穏の天使/Angel of Serenity
別館の大長/Chancellor of the Annex
艱苦の伝令/Herald of Anguish
ドラゴン魔道士/Dragon Mage
ルーン傷の悪魔/Rune-Scarred Demon
Thunder Dragon
黄金夜の刃、ギセラ/Gisela, Blade of Goldnight
希望の天使アヴァシン/Avacyn, Angel of Hope
穢れた血、ラザケシュ/Razaketh, the Foulblooded
エメリアの盾、イオナ/Iona, Shield of Emeria

-インスタント6枚-
暗黒の儀式/Dark Ritual
悟りの教示者/Enlightened Tutor
剣を鍬に/Swords to Plowshares
流刑への道/Path to Exile
吸血の教示者/Vampiric Tutor
摩耗+損耗/Wear+Tear

-ソーサリー10枚-
信仰無き物あさり/Faithless Looting
伝国の玉璽/Imperial Seal
再活性/Reanimate
汚損破/Vandalblast
Demonic Tutor
夜の囁き/Night’s Whisper
毒の濁流/Toxic Deluge
Wheel of Fortune
ハルマゲドン/Armageddon
戦の惨害/Ravages of War

-エンチャント8枚-
盲従/Blind Obedience
動く死体/Animate Dead
龍の大嵐/Dragon Tempest
ネクロマンシー/Necromancy
ファイレクシアの闘技場/Phyrexian Arena
法の定め/Rule of Law
Moat
締め付け/Stranglehold

-アーティファクト22枚-
Jeweled Amulet
金属モックス/Chrome Mox
水蓮の花びら/Lotus Petal
魔力の墓所/Mana Crypt
モックス・ダイアモンド/Mox Diamond
オパールのモックス/Mox Opal
魔力の櫃/Mana Vault
師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top
太陽の指輪/Sol Ring
ボロスの印鑑/Boros Signet
友なる石/Fellwar Stone
厳かなモノリス/Grim Monolith
精神石/Mind Stone
オルゾフの印鑑/Orzhov Signet
虹色のレンズ/Prismatic Lens
ラクドスの印鑑/Rakdos Signet
耽溺のタリスマン/Talisman of Indulgence
稲妻のすね当て/Lightning Greaves
連合の秘宝/Coalition Relic
世界のるつぼ/Crucible of Worlds
スランの発電機/Thran Dynamo
金粉の水蓮/Gilded Lotus

-土地34枚-

Badlands
Plateau
Scrubland
血の墓所/Blood Crypt
神無き祭殿/Godless Shrine
聖なる鋳造所/Sacred Foundry
乾燥台地/Arid Mesa
血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire
溢れかえる岸辺/Flooded Strand
湿地の干潟/Marsh Flats
汚染された三角州/Polluted Delta
沸騰する小湖/Scalding Tarn
新緑の地下墓地/Verdant Catacombs
吹きさらしの荒野/Windswept Heath
樹木茂る山麓/Wooded Foothills
古えの墳墓/Ancient Tomb
戦場の鍛冶場/Battlefield Forge
魂の洞窟/Cavern of Souls
コイロスの洞窟/Caves of Koilos
真鍮の都/City of Brass
統率の塔/Command Tower
悪臭の荒野/Fetid Heath
偶像の石塚/Graven Cairns
トロウケアの敷石/Flagstones of Trokair
マナの合流点/Mana Confluence
産業の塔/Spire of Industry
硫黄泉/Sulfurous Springs
ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth
ヴォルラスの要塞/Volrath’s Stronghold
ボジューカの沼/Bojuka Bog
2《平地/Plains
1《沼/Swamp
1《山/Mountain


——————————
旧バージョンとの違いは、
コンボの勝ち手段を外している事。
天使、デーモン、ドラゴンの数が増えて柔軟性が上がった事もあるが、
龍の大嵐》の存在も大きい。

Dragon Tempest
Dragon Tempest/龍の大嵐
コスト:1赤
エンチャント
飛行を持つクリーチャーが1体あなたのコントロール下で戦場に出るたび、
ターン終了時まで、それは速攻を得る。
ドラゴン(Dragon)が1体あなたのコントロール下で戦場に出るたび、
クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。そのドラゴンはそれにX点のダメージを与える。
Xは、あなたがコントロールするドラゴンの数である。
レア

重要な能力は1つ目だけで、
2つ目はこのデッキではオマケ程度。
飛行生物に速攻を与えられる事と、
このカードは2マナなので2ターン目には置ける事が大きい。
ジェネラルが飛行である事に加え、
天使、デーモン、ドラゴンの3種族の大半は飛行持ち。
ジェネラルで基本的にはコストを踏み倒してプレイするつもりとはいえ、
除去された際には通常プレイをする事も多々ある。
その時に速攻がつくだけで相当な攻撃力の差が出る。
特に《鋼のヘルカイト》は速攻の有る無しで、
壊せるパーマネントも枚数も変わってくる。

最後にカーリアのデッキを紹介した時が今から4年近く前だったので、
(EDHデッキ紹介63もカーリアだが、このデッキは天使のみ。)
その当時ではタルキール龍紀伝はまだ発売されておらず、
龍の大嵐》はまだこの世に無かった。
このカードはカーリアのデッキは100%必須と言ってもいいカード。
お値段も安いので是非とも採用の1枚だ。

それ以外で特筆すべきは破滅の刻のこのカード。

Razaketh, the Foulblooded
Razaketh, the Foulblooded/穢れた血、ラザケシュ
コスト:5黒黒黒
伝説のクリーチャー デーモン(Demon)
飛行、トランプル
2点のライフを支払う,他のクリーチャー1体を生け贄に捧げる:
あなたのライブラリーからカード1枚を探し、
そのカードをあなたの手札に加える。
その後、あなたのライブラリーを切り直す。
8/8
神話レア

2ライフと生物生贄で《Demonic Tutor》が出来る。
マナが一切かからないあたりがとてもインチキなカードである。
ライフと生贄要員に余裕があれば、
連発可能なところがとにかく強い。
このデッキの場合だと、
霊体の先達》で生物を釣った後、
そのまま《霊体の先達》を生贄にしてしまえばよい。
普通はエコーなど払わないので。
状況次第ではジェネラル生贄から勝負を決める、
という事もあるだろう。
こういった使い方以外でも、
対戦相手の大量除去呪文を撃たれた場合に、
穢れた血、ラザケシュ》以外の生物を全部生贄にして、
何度も《Demonic Tutor》するという事も出来る。
隙の無い兇悪な生物である。
カーリアのデッキのために存在しているようなカードだ。
生贄生物をもう少し増やしたい場合には、
帰ってきた刃の翼/Bladewing the Risen
とドラゴンを足してみるのも一手。
コンボパーツを一瞬で揃えるというプレイも出来るので、
デッキをコンボ寄りにしても強い。

基本的な戦い方は

ジェネラルを出す。
ジェネラルでパンチ。
能力で《希望の天使アヴァシン》を出す。
戦闘後メインフェイズで《ハルマゲドン》。

こんな動きが4~5ターン目に出来たら理想的だ。
自分の土地は《希望の天使アヴァシン》で壊れず、
他者は全て土地が吹き飛び、
その後のターンの動きが止まる。
こちらは土地が残るので自由に動きつつ、
さらにジェネラルでコストを踏み倒して生物を出す。
これは理想の1つに過ぎず、
相手次第では

エメリアの盾、イオナ
静寂の守り手、リンヴァーラ
静穏の天使
Thunder Dragon

のほうが足止めになる。
特に《静穏の天使》で対戦相手のジェネラルを2体くらい追放出来ると、
かなり相手の足が遅れる。
大半のプレイヤーは《静穏の天使》でジェネラルを追放されたら、
諦めてジェネラル領域に置く選択をするだろう。

基本がジェネラルを出してパンチして、
コスト踏み倒して生物出すだけなので、
すぐにでも飽きるデッキかと思いきや、
このデッキはそうではない。
天使とデーモンとドラゴンだけでも相当な種類はあるし、
前述の通り、
1年で全くこの3種族が出ないという事は滅多にない。
3種族のうち1枚でも新しいものが出れば、
デッキを変える選択肢が与えられるし、
ドラゴン多め、デーモン多め、など、様々に変えようがある。

もちろん過去のデッキが今は全くダメという事もなく、
過去に採用していたカード達も十分に入れ替えの一考に値する。
このあたりはお好みで変更するのもとても面白い。
カーリアというジェネラルは、
同じジェネラルであろうとも十人十色のデッキが生まれる、
とても興味深いジェネラル。
自分も作ってみようかなと思えたら、
是非とも一度使ってみていただきたい。

ではまた。

Viewing all 1660 articles
Browse latest View live