今回のEDHデッキ紹介は、
《刈り取りの王/Reaper King》
カカシ王とも呼ばれる、5色生物。
以前よりお客様からこのカカシ王でEDHデッキ紹介をしてほしいと言われてたが、
1年以上もの時間紹介しないままだった。
お問い合わせをくださったお客様には、
この場を借りて遅れてしまった事を謝罪したい。
《Reaper King/刈り取りの王》
コスト:(2/白)(2/青)(2/黒)(2/赤)(2/緑)
伝説のアーティファクト クリーチャー カカシ(Scarecrow)
((2/白)は任意の2マナか(白)で支払うことができる。このカードの点数で見たマナ・コストは10である。)
あなたがコントロールする他のカカシ(Scarecrow)・クリーチャーは+1/+1の修整を受ける。
他のカカシがあなたのコントロール下で戦場に出るたび、パーマネント1つを対象とし、それを破壊する。
6/6
レア
無色とのハイブリッドマナの生物なので、
やろうと思えば無色10での召喚も可能。
5色で払えば5マナ6/6と悪くないパワーとタフネス。
戦闘で役に立つような能力は一切無いが、
カカシが出るたびにパーマネント破壊が出来るため、
柔軟性は高いカードと言って良い。
問題はカカシのほうというべきか、
トーナメントに登場出来るカカシなど皆無に等しく、
EDHでもそれは例外ではない。
単体でしっかり活躍出来るカカシ生物は非常に少ないため、
ジェネラルを活躍させるために構築するには、
かなりのひねりが必要になってしまう。
デッキは以下。
ジェネラル:《刈り取りの王/Reaper King》
-クリーチャー25枚-
《屑山の人形/Heap Doll》
《極楽鳥/Birds of Paradise》
《深き闇のエルフ/Elves of Deep Shadow》
《貴族の教主/Noble Hierarch》
《アヴァシンの巡礼者/Avacyn’s Pilgrim》
《花を手入れする者/Bloom Tender》
《幻影の像/Phantasmal Image》
《森林の変わり身/Woodland Changeling》
《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy》
《婆カカシ/Scarecrone》
《小走り犬/Scuttlemutt》
《激情の共感者/Fierce Empath》
《再利用の賢者/Reclamation Sage》
《永遠の証人/Eternal Witness》
《失われた業の巫師/Shaman of Forgotten Ways》
《粗石の魔道士/Trinket Mage》
《ファイレクシアの変形者/Phyrexian Metamorph》
《賢いなりすまし/Clever Impersonator》
《騙り者、逆嶋/Sakashima the Impostor》
《森林の怒声吠え/Woodland Bellower》
《ルーン傷の悪魔/Rune-Scarred Demon》
《真実の解体者、コジレック/Kozilek, Butcher of Truth》
《大いなる歪み、コジレック/Kozilek, the Great Distortion》
《絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger》
《無限に廻るもの、ウラモグ/Ulamog, the Infinite Gyre》
-インスタント11枚-
《Burnt Offering》
《Force of Will》
《Sacrifice》
《渦まく知識/Brainstorm》
《悟りの教示者/Enlightened Tutor》
《神秘の教示者/Mystical Tutor》
《自然の要求/Nature’s Claim》
《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
《吸血の教示者/Vampiric Tutor》
《秘儀の否定/Arcane Denial》
《サイクロンの裂け目/Cyclonic Rift》
-ソーサリー11枚-
《Demonic Tutor》
《Timetwister》
《Wheel of Fortune》
《魔力のタップ/Energy Tap》
《伝国の玉璽/Imperial Seal》
《自然の知識/Nature’s Lore》
《三顧の礼/Three Visits》
《加工/Fabricate》
《意外な授かり物/Windfall》
《複製の儀式/Rite of Replication》
《時のらせん/Time Spiral》
-エンチャント3枚-
《適者生存/Survival of the Fittest》
《森の知恵/Sylvan Library》
《食物連鎖/Food Chain》
-アーティファクト16枚-
《Mana Crypt》
《金属モックス/Chrome Mox》
《水蓮の花びら/Lotus Petal》
《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》
《魔力の櫃/Mana Vault》
《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
《太陽の指輪/Sol Ring》
《アゾリウスの印鑑/Azorius Signet》
《ディミーアの印鑑/Dimir Signet》
《友なる石/Fellwar Stone》
《イゼットの印鑑/Izzet Signet》
《虹色のレンズ/Prismatic Lens》
《シミックの印鑑/Simic Signet》
《我々の刃/Blade of Selves》
《稲妻のすね当て/Lightning Greaves》
《出産の殻/Birthing Pod》
-プレインズウォーカー1枚-
《求道者テゼレット/Tezzeret the Seeker》
-土地32枚-
《Badlands》
《Bayou》
《Plateau》
《Savannah》
《Scrubland》
《Taiga》
《Tropical Island》
《Tundra》
《Underground Sea》
《Volcanic Island》
《古えの墳墓/Ancient Tomb》
《乾燥台地/Arid Mesa》
《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
《真鍮の都/City of Brass》
《統率の塔/Command Tower》
《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
《マナの合流点/Mana Confluence》
《湿地の干潟/Marsh Flats》
《霧深い雨林/Misty Rainforest》
《汚染された三角州/Polluted Delta》
《反射池/Reflecting Pool》
《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
《色あせた城塞/Tarnished Citadel》
《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
《繁殖池/Breeding Pool》
《寺院の庭/Temple Garden》
《蒸気孔/Steam Vents》
《湿った墓/Watery Grave》
《神聖なる泉/Hallowed Fountain》
《草むした墓/Overgrown Tomb》
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デッキの説明よりも、まずは、
一般的に聞いたことがないカードから。
《Burnt Offering》
(黒)
インスタント
Burnt Offeringを唱えるための追加コストとして、クリーチャーを1体生け贄に捧げる。
あなたのマナ・プールに、(黒)と(赤)の組み合わせのマナX点を加える。
Xは、生け贄に捧げられたクリーチャーの点数で見たマナ・コストである。
コモン
《Sacrifice》
(黒)
インスタント
Sacrificeを唱えるための追加コストとして、クリーチャーを1体生け贄に捧げる。
あなたのマナ・プールに、生け贄に捧げられたクリーチャーの点数で見たマナ・コストに等しい量の(黒)を加える。
アンコモン
どちらもやる事は同じのマナを出す呪文。
呪文の効果はシンプルだが、
EDHで日常的にお目にかかるカードではないはず。
このカードの役目は、
当然のごとくジェネラルを生け贄にしてマナを出すという手段。
ジェネラルは色マナであれば5マナでプレイ可能。
その後、
このどちらかの呪文で生け贄にすると、10マナが出る。
(2/色マナ)というマナコストは、
「点数で見たマナコスト」を参照する場合、2のほうを参照される。
つまり
(2/白)(2/青)(2/黒)(2/赤)(2/緑)=10
となる。
同じような方法で、
点数で見たマナコストでマナを出す、
これまた日常的にお目にかからないカードがこれ。
《Energy Tap/魔力のタップ》
コスト:青
ソーサリー
あなたがコントロールするアンタップ状態のクリーチャー1体を対象とし、それをタップする。そうしたなら、
あなたのマナ・プールに、そのクリーチャーの点数で見たマナ・コストに等しい量の(◇)を加える。
コモン
第四版まで再録されていた青の不思議呪文。
ゲートウォッチの誓いで無色のマナに関するルール変更で、
無色マナ→◇に変化はしているが、
これといってカードの効果には大きな変化はない。
この3種のマナを出す呪文とジェネラルを使うと、
随分と簡単にエルドラージ生物が召喚可能になる。
このデッキは、
この不思議なマナ出し呪文でエルドラージ高速召喚と、
《複製の儀式》をジェネラルに向かってキッカーで撃つという必殺技で勝つ事がメイン。
カカシでパーマネント破壊も重要だが、
それほどに期待はしない。
《複製の儀式》キッカーの必殺技は、
《Rite of Replication/複製の儀式》
コスト:2青青
ソーサリー
キッカー(5)(あなたがこの呪文を唱えるに際し、あなたは追加の(5)を支払ってもよい。)
クリーチャー1体を対象とする。それのコピーであるトークンを1体戦場に出す。
複製の儀式がキッカーされていた場合、代わりにそのトークンを5体戦場に出す。
レア
これをジェネラルに向かって撃つと、
《刈り取りの王》のコピーとオリジナル合わせて6体が一瞬とはいえ同時に存在する。
レジェンド・ルールにより1体を残して他を全て生け贄にしなければならないが、
全ての《刈り取りの王》はお互いでお互いの能力を誘発させる。
《刈り取りの王》オリジナル:トークン5体が出て、パーマネント破壊が5回誘発。
《刈り取りの王》コピー1~5:自分以外にトークン4体が同時に出るため、パーマネント破壊が4回誘発。
オリジナル:5
コピー:5体×4回誘発=20
合計:25
となり、25枚のパーマネントを破壊可能。
EDHでは基本は対戦相手が3人という事もあり、
対戦相手のパーマネント合計枚数は25を超える事も珍しくはない。
とはいえ、
強いパーマネント、またはマナから叩き潰して25枚も破壊すれば、
おおむねの状況は打開出来て勝利する事が出来るだろう。
打開出来ないとすれば、
・それでも逆転されてしまう一手を相手が用意している。
・それでも逆転されてしまうほど対戦相手のパーマネントが多い。
・破壊不能のパーマネントで制圧されてしまう状況。
などが挙げられるが、
こういった状況にはそれほど多く直面しないだろう。
つまりは「撃てたら勝ち!」に近い。
とはいえ、気をつけなければならない点がある。
この《複製の儀式》は対象をとる呪文であること。
対象をとる呪文ゆえに、
呪文のプレイに対応されて《刈り取りの王》を除去されてしまうと、
対象不適正となって呪文はフィズってしまう。
ここにだけは気をつけてプレイしよう。
《複製の儀式/Rite of Replication》ほど強力ではないが、
《我々の刃/Blade of Selves》を《刈り取りの王/Reaper King》に装備して攻撃すると、
パーマネントを4枚破壊できる。
(トークンが2体出るので、オリジナルで2回誘発、コピー2体が1回ずつ誘発で計4回。)
ただしこれは4人対戦の場合で、
誰かが敗北しているなどの理由で3人になっている場合はトークンが1体しか出ないので1回のみ誘発。
2人対戦の場合はそもそもトークンが出ない。
デッキの構成とは無関係なお話だが、
この《刈り取りの王》のデッキについては、
1年以上も前から問い合わせをしてくれるお客様もいれば、
最近になって問い合わせをしてくれるお客様もいて、
その数も5人以上となっていた。
「そんなに問い合わせをもらっておいて、
最大1年強も放置していた店主は怠慢だろう。」
と言われてしまったら返す言葉もない。
EDHのデッキ紹介を始めてから、
月平均で1つもリクエストが無かった事はないし、
リクエストとは別に自分が作りたいデッキを作っている事もあるため、
どうしても全てのリクエストにお応え出来ない事があるのはご了承いただけるとありがたい。
今回はそんなリクエストの中から、
最も時間をいただく事になってしまった《刈り取りの王》を、
やっとのことでアップ出来て、少しホッとしている。
他のリクエストを送ってくださっているお客様、
のんびりと待っていてくださると嬉しいです。
決して忘れているわけではありません。
ではまた。
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EDHデッキ紹介その77(Reaper King/刈り取りの王)
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