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PSAとBGSその3。

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PSAとBGSその2。を書いたのは、
今から4年前、2016年の4月だった。

あの時と同じく、
BGS鑑定されたものをPSA鑑定のものにする。
今回は自分の所有しているカードを含めた計10枚。

以前にも書いたが、
BGSの品をPSAの品に鑑定しなおす際に、
かためられたBGSのケースを自分の手で割る必要はない。
鑑定時にPSA社側で変更してくれる。

また、
BGSからPSAにする際に、

「このカードの評価がPSAで○点よりも下になるのなら、
 BGSのまま返却をしてほしい。」

という要望も可能だ。
(何点を下回るのであればBGSのまま返却、の点数は自由に決められる。
ただし、BGSのまま返却することになったとしても、
鑑定したという事実は変わらないので、
費用はそのままかかる)

PSA大好き人間の店主はそんな要望はもちろん出さない。
どんな数字になってもPSAにして、
自分のコレクターとしての知識を深めるほうが良いし、
カードを取り扱うプロとして、
このような変換の結果も勉強の1つだ。

今回PSA鑑定に出した品は以下の通り。

β《Gauntlet of Might》BGS8.5
β《Timetwister》BGS8
β《Underground Sea》BGS8.5
β《Badlands》BGS9
β《弱者の石/Meekstone》BGS9
β《コカトリス/Cockatrice》BGS9
β《Veteran Bodyguard》BGS9
β《狼の血/Aspect of Wolf》BGS8.5
β《Granite Gargoyle》BGS9
ATQ《Candelabra of Tawnos》BGS8

PSA鑑定品でβコンプリートを目指している一部のカードだ。
PSA品が見つからないので仕方なくBGS品を購入して、
それをPSAにかけるというもの。

結果はこのように。

BGS TT and Gauntlet

β《Gauntlet of Might》PSA8
β《Timetwister》PSA6
β《Underground Sea》PSA7
β《Badlands》PSA9
β《弱者の石/Meekstone》PSA8
β《コカトリス/Cockatrice》PSA9
β《Veteran Bodyguard》PSA8
β《狼の血/Aspect of Wolf》PSA8
β《Granite Gargoyle》PSA8
ATQ《Candelabra of Tawnos》PSA7

となった。

BGSを前、PSAを後として、
加点減点を書いてみると、

β《Gauntlet of Might》-0.5点
β《Timetwister》-2点
β《Underground Sea》-1点
β《Badlands》±0点
β《弱者の石/Meekstone》-1点
β《コカトリス/Cockatrice》±0点
β《Veteran Bodyguard》-1点
β《狼の血/Aspect of Wolf》-0.5点
β《Granite Gargoyle》-1点
ATQ《Candelabra of Tawnos》-1点

10枚の合計で8点減点されている。
平均で言えば1枚につき0.8点。
BGS8.5がPSA8になるような0.5点は誤差範囲かもしれないが、
どれを見ても加点が1つも無いという点、
そして、
Timetwister》BGS8にいたってはPSA6。
2点も減点されている。
このβ《Timetwister》BGSをPSAにする際に、
自分の目で確認した時に予想した数字もPSA6だった。
PSA7がついたら御の字?くらいに思っていた。
さすがはPSA、そんなに甘い事は無い。
この結果を見て、
さらにPSAへの信用度は高まった。

とても変な言い方かもしれないが、
自分はこのβ《Timetwister》にPSA6をつけられて、
むしろホッとした。
PSAならその数字をつけてくるだろうと思っていたからだ。

前回のこらむを書いた時から3年、
当然このMTGにたずさわって仕事をしてきて、
何枚ものBGSのカードも見てきたが、
あまりにもBGSの鑑定は不安定だ。
数枚のBGS8のカードを並べると、
明らかにおかしい。
状態があまりにも悪いものがある。
これでどうして8になるのだろう?
と思うものがあるのだ。

3年前の時も2枚のカードが、

BGS8.5→PSA8

と下がっていた。

BGSはケースだけを見れば、
PSAよりも強固に見えるケースに入れてくれる。
けれども、
その鑑定基準は非常に曖昧で、
少々信用性に欠ける。
PSAの数字は少なくとも自分は納得する。
PSAで鑑定されたカードは、
「え?これ8もつくの?」
なんて事を思った事はない。
むしろ逆だ。
「え?なんでこれ7なの?8くらい期待していたのに。」
という事はある。
PSAの鑑定数値はコレクションの厳しさを教えてくれる。
現状、自分の目で確認してきたカード達で、
BGS→PSAにして、
加点された経験は無かったと思う。
こういう点では、PSAのグレーダー(鑑定士)は隙がない。
さすがだなぁと感じている。

時折BGS9.5がPSA10になるという話はあるけれども、
必ずと言えるものではないし、
何よりも大半のBGSはPSAにした場合に下がる事を鑑みると、
この話というより、
全体的にBGSの鑑定の甘さを感じる。

人によっては

・BGSのほうが数値が高くつきやすいから嬉しい。
・BGSのほうがケースが強固な感じで好き。

という人もいるが、
一番大切にすべきは厳しい鑑定眼とその信用だ。
個人的な見解だが、PSAの厳しさこそ世界基準であってほしい。
だいたいにおいて、
「BGSのほうが数値が高くつきやすいから嬉しい。」
なんてものは論外だ。
コレクターをやるならそんな甘いものにすがってどうするのだろう。
厳しい鑑定を乗り越えてきた逸品を求めるのならわかるが、
鑑定基準が曖昧なものはコレクションとしては二流ではないだろか。
それに、
問題なのは数値が高くつく事ではなく、
正確に状態を判別してもらう事と、
正確に真贋を判別してもらう事だ。

今後もBGSを入手する事があったら、
PSAにかけて結果を報告していこうと思う。
ちなみにこれを書いている間に1枚程BGS品を入手した。
何枚かたまった所でPSA鑑定に出す予定だ。

このPSAの、
「他社で鑑定されたものを、
 PSAで鑑定しなおす。」
というサービスはクロスオーバーという。
もしやってみたい方は当店にお問い合わせを。

ではまた。


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