今回もやって参りました今月のKのお時間です。
今月もCardshop Serraのレガシーの大会に顔を出してくれたK。
今回は大会に出る前につまづいた。
この日は強風のため電車が遅れ、
お店につくのが遅れてしまい、
第一回戦は不戦敗というスタートになってしまった。
しかし、お店につくなり、Kには
「今日はここに来るまでに飲んできた?」
と質問。
Kはニコニコと
「2杯。」
と回答。
ああ、電車は平常運転ではなかったが、
彼は平常運転だ。
いつもと変わらずお酒も所持している。
今回はKに前日にどんなデッキを使うのか聞いてみた。
「続唱誘導路」
という漢字5文字の回答が来た。
MTGを始めて数年くらいのプレイヤーは、
《誘導路/Guided Passage》
というカードの効果なんぞまず覚えている人はおるまい。
こんなカードだ。
《Guided Passage/誘導路》
コスト:青赤緑
ソーサリー
あなたのライブラリーを公開する。
対戦相手1人は、その中からクリーチャー・カード1枚と土地カード1枚と
クリーチャーでも土地でもないカード1枚を選ぶ。
あなたは選ばれたカードを自分の手札に加える。
その後あなたのライブラリーを切り直す。
レア
アポカリプスのレア。
対戦相手がおばかちんでない限り、
ライブラリーの中から一番弱いと思われる3種を選ばれる。
最もレガシーのデッキで、
わざわざ弱いカードなどあまり入っていない事から、
3種のカードは決して弱いカードだらけになる事はなく、
一応きっちりアドバンテージをとりに行けるカードである。
欠点としては指定コスト3つのソーサリーであること。
《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》でめくれたら、
アドバンテージの塊になる点は一応評価出来る。
さて、その続唱誘導路というデッキがどんなデッキになるのか楽しみだ。
そして当日。
「どう?デッキは。」
と聞いたところ、
「ジャンド。」
という回答がきた。
続唱誘導路ではなかったのか。
そして、この人のジャンドがまともにジャンドであった試しなど無い。
Serra「また青いカード入ってるんでしょ?」
K「入ってるよ。」
Serra「《誘導路》どうしたんだよ?」
K「入れたよ。」
Serra「またジャンドに青いカード入ってるのか。」
K「そうだよ。」
Serra「だからそれジャンドじゃないんじゃ?」
K「《血編み髪のエルフ》が入っているからジャンド。」
Serra「数カ月前に《血編み髪のエルフ》が入っていないデッキを、
平気でジャンドって言ってたのどこの誰だよ。」
K「あれはカウンターが入ってないしジャンドだっただろうが!」
ニホンゴムズカシイネー。
また青いカード突っ込んでいるんだろうと思ったが、
案の定である。
デッキ名:ジャンドに青が入ってるwith誘導路
-クリーチャー18枚-
4《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》
4《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
2《闇の腹心/Dark Confidant》
3《断片無き工作員/Shardless Agent》
3《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》
2《真の名の宿敵/True-Name Nemesis》
-インスタント14枚-
4《稲妻/Lightning Bolt》
4《渦まく知識/Brainstorm》
3《突然の衰微/Abrupt Decay》
2《コラガンの命令/Kolaghan’s Command》
1《はね返り/Recoil》
-ソーサリー5枚-
3《祖先の幻視/Ancestral Vision》
2《誘導路/Guided Passage》
-プレインズウォーカー-3枚
2《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》
1《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
-土地-20枚
1《Taiga》
1《Volcanic Island》
1《Badlands》
3《Tropical Island》
2《Bayou》
2《Underground Sea》
2《汚染された三角州/Plluted Delta》
2《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
2《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
4《不毛の大地/Wasteland》
このデッキも色比率を見てみよう。
以前と同じでマルチカラーやハイブリッドは両方として扱う。
青:16枚
黒:14枚
赤:11枚
緑:19枚
以前より4色が均等に近くなってきているが、
青の比率はやはり低くない。
緑は一番多いが指定コストは1つのみ。
青は二番目に多いが、指定コスト2がある。
彼の頭の中では、
青の比率が一番多くて《血編み髪のエルフ》が無く、
カウンターが入っていない青黒赤緑
これをジャンドと呼び、
《誘導路》が入っていて《血編み髪のエルフ》が入っていて、
さらに青青の指定コストを持つ《真の名の宿敵》が入っている、
カウンターが入っていない青黒赤緑
これもジャンドと呼ぶらしい。
そしてこのデッキを観戦していたところ、
4色+《不毛の大地》4枚搭載では、
《死儀礼のシャーマン》が頼みの綱で、
これをきっちり潰されるととにかく苦戦という状況ばかりだった。
言うまでもなく初戦が不戦敗であった事も含め、
優勝は出来なかった。
特筆すべき負けっぷりでは、
デッキに一切基本地形が入っていないので、
・《血染めの月/Blood Moon》で1本目即死。
・《発展の代価/Price of Progless》2発で16点食らって2本目即死。
という実に清々しい負け方であった。
そして、Kとは大会終了後に食事に一緒に行く事も多い。
今回は席についてまず質問。
Serra「今日の反省点は?」
K「JRAが全て悪い。」
えっと・・・日本中央競馬会(JRA)?
何もしていないのに全てが悪いと言われる日本中央競馬会。
たぶん電車の遅れ(JR線)のせいだと言いたくて、
JRが全て悪いと言いたいのだろう。
それとも前日までに競馬でスったのだろうか。
ついでに言うと、強風で電車が遅れる事について、
JRが悪いわけでもないと思うのだが。
そして、それが理由でKが勝てなかったわけでもないはずだが。
だいたいにおいて、
《血染めの月》置かれて何も出来ずに負ける事について、
JRや日本中央競馬会は全く関係無い。
完全にとばっちりである。
そして一切の反省点でもない。
そんなKと今月も楽しく過ごし、
その後、店主はお店に戻った。
スタッフ「あの、Kさんの忘れ物が。」
Serra「彼の忘れ物?」
スタッフ「はい。これです。」
Serra「なんというか・・・その・・・彼らしいな。」
スタッフ「彼しかやりませんよね。こういう忘れ物。」
Serra「大会の会場ないしはカードショップの忘れ物で、
ビーフジャーキーって普通は無いよな。」
スタッフ「自分は初めて見ましたよ。」
Serra「俺も初めて見たよ。」
スタッフ「こういうのをさらりとやってのけるのがすごいですよね。」
Serra「ある意味で才能かも。」
スタッフ「こちらとしては話題に事欠かないのは嬉しいんですが。」
Serra「まったくだな。」
スタッフ「で、これどうします?」
Serra「賞味期限持つし、来月来た時にでも。」
スタッフ「そうですね。」
そんな来月のKに期待。
ではまた。
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今月のKその4
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