2016年の頭に、
ゲートウォッチの誓いが発売され、
無色マナに関するルールが以前と変わり、
EDHでも
「無色は無色マナ。色マナ出したらその色のマナ!」
とルールが訂正された。
さらに、《荒地/Wastes》という新しい基本土地が生まれた事で、
《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》を無色デッキで採用する理由が生まれた。
そして多くの無色生物が登場した事で、
Cardshop SerraのスタッフのSが無色デッキを練りなおした。
今回はそのデッキを紹介。
《Kozilek, Butcher of Truth/真実の解体者、コジレック》
コスト:10
伝説のクリーチャー エルドラージ(Eldrazi)
あなたが真実の解体者、コジレックを唱えたとき、カードを4枚引く。
滅殺4(このクリーチャーが攻撃するたび、防御プレイヤーはパーマネントを4つ生け贄に捧げる。)
真実の解体者、コジレックがいずれかの領域からいずれかの墓地に置かれたとき、
オーナーは自分の墓地を自分のライブラリーに加えて切り直す。
12/12
神話レア
説明不要と言ってもいいエルドラージ3強の1人。
ドローエンジンであり、
滅殺4でパーマネント対処も出来、
ライブラリー回復手段にもなり、
2発殴れば人が沈む。
コスト以外は万能に近い生物。
EDHでもその力は十分なほど強く、
2発殴ればジェネラルダメージ21点に到達するため、
40点のライフとは無関係に倒せる。
1発通すだけでリーチがかかる点は大きい。
無色の柔軟性の無さと、
10マナというコストの重さはあれど、
一度暴れだすと止まらない強さは、
さすがはエルドラージと言える。
そしてキャスト時に確定の4枚ドローというアドバンテージも良い。
自身が打ち消されても4枚引けるので、
滅多な事では損をしない。
このドローを止められる手段は限られていて、
その限られたカードはEDHでの採用率は低い。
デッキは以下。
ジェネラル:《真実の解体者、コジレック/Kozilek, Butcher of Truth》
クリーチャー17枚
《ミリキン人形/Millikin》
《マイアの回収者/Myr Retriever》
《ガラクタ潜り/Junk Diver》
《陰極器/Cathodion》
《金属細工師/Metalworker》
《パラジウムのマイア/Palladium Myr》
《Su-Chi》
《磁石のゴーレム/Lodestone Golem》
《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》
《マスティコア/Masticore》
《カルドーサの鍛冶場主/Kuldotha Forgemaster》
《銀のゴーレム、カーン/Karn, Silver Golem》
《終末を招くもの/Endbringer》
《マイアの戦闘球/Myr Battlesphere》
《大いなる歪み、コジレック/Kozilek, the Great Distortion》
《絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger》
《無限に廻るもの、ウラモグ/Ulamog, the Infinite Gyre》
インスタント2枚
《次元の歪曲/Spatial Contortion》
《歪める嘆き/Warping Wail》
ソーサリー1枚
《全ては塵/All Is Dust》
アーティファクト43枚
《永遠溢れの杯/Everflowing Chalice》
《Jeweled Amulet》
《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion’s Eye Diamond》
《水蓮の花びら/Lotus Petal》
《Mana Crypt》
《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》
《オパールのモックス/Mox Opal》
《探検の地図/Expedition Map》
《魔力の櫃/Mana Vault》
《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
《太陽の指輪/Sol Ring》
《通電式キー/Voltaic Key》
《旅人のガラクタ/Wayfarer’s Bauble》
《倍化の立方体/Doubling Cube》
《友なる石/Fellwar Stone》
《砕けたパワーストーン/Fractured Powerstone》
《厳かなモノリス/Grim Monolith》
《精神石/Mind Stone》
《虹色のレンズ/Prismatic Lens》
《思考の器/Thought Vessel》
《冬の宝珠/Winter Orb》
《稲妻のすね当て/Lightning Greaves》
《屍賊の死のマント/Nim Deathmantle》
《アシュノッドの供犠台/Ashnod’s Altar》
《玄武岩のモノリス/Basalt Monolith》
《彩色の灯籠/Chromatic Lantern》
《雲の鍵/Cloud Key》
《連合の秘宝/Coalition Relic》
《ブライトハースの指輪/Rings of Brighthearth》
《彫り込み鋼/Sculpting Steel》
《類似の金床/Semblance Anvil》
《からみつく鉄線/Tangle Wire》
《摩滅したパワーストーン/Worn Powerstone》
《前兆の時計/Clock of Omens》
《面晶体の記録庫/Hedron Archive》
《クラーク族の鉄工所/Krark-Clan Ironworks》
《シッセイの指輪/Sisay’s Ring》
《スランの発電機/Thran Dynamo》
《金粉の水蓮/Gilded Lotus》
《記憶の壺/Memory Jar》
《夢石の面晶体/Dreamstone Hedron》
《ニンの杖/Staff of Nin》
《イシュ・サーの背骨/Spine of Ish Sah》
プレインズウォーカー1枚
《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》
土地35枚
《ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel》
《古えの墳墓/Ancient Tomb》
《枯渇地帯/Blasted Landscape》
《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus》
《埋没した廃墟/Buried Ruin》
《魂の洞窟/Cavern of Souls》
《裏切り者の都/City of Traitors》
《水晶鉱脈/Crystal Vein》
《さびれた寺院/Deserted Temple》
《エルドラージの寺院/Eldrazi Temple》
《高級市場/High Market》
《家路/Homeward Path》
《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》
《ミシュラの工廠/Mishra’s Factory》
《Mishra’s Workshop》
《リシャーダの港/Rishadan Port》
《ウギンの聖域/Sanctum of Ugin》
《焦土/Scorched Ruins》
《海門の残骸/Sea Gate Wreckage》
《見捨てられた神々の神殿/Shrine of the Forsaken Gods》
《溺墓の寺院/Drownyard Temple》
《露天鉱床/Strip Mine》
《演劇の舞台/Thespian’s Stage》
《市長の塔/Tower of the Magistrate》
《不毛の大地/Wasteland》
《ウギンの目/Eye of Ugin》
《宝石の洞窟/Gemstone Caverns》
《山賊の頭の間/Hall of the Bandit Lord》
《海の中心、御心/Mikokoro, Center of the Sea》
《ラースの果て/Rath’s Edge》
《The Tabernacle at Pendrell Vale》
《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth》
3《荒地/Wastes》
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基本の動きは
EDHデッキ紹介その38と変わらない。
基本コンボ部分についての説明は、
同じことの繰り返しになってしまうので、
ここでは省略。
気になる人はEDHデッキ紹介その38のほうを読もう。
大きな変化としては、
《大いなる歪み、コジレック》
《絶え間ない飢餓、ウラモグ》
《精霊龍、ウギン》
の3枚だろう。
強烈なカードパワーは、
重たいコストなだけの事はあると言わしめる。
特に《絶え間ない飢餓、ウラモグ》は滅殺こそ失ったものの、
キャスト時のパーマネント2枚追放は非常に強い。
また、攻撃時に対戦相手のライブラリーを20枚追放も、
コンボを搭載しているデッキには脅威となる。
コンボの片割れ、またはコンボパーツ全てが追放される事があるからだ。
滅多に無い事ではあるが、
ライブラリーアウトで勝利する可能性がある事も面白い。
Cardshop Serraのスタッフの間では、
《大いなる歪み、コジレック》をジェネラルにしたらどうか?
という意見もあったが、
テストプレイを何度かしてみて、
元祖のほうの《真実の解体者、コジレック》のほうが、
安定した勝ちとドローだった。
《大いなる歪み、コジレック》は威迫(1体でブロック不可)があるので、
ジェネラルダメージは狙いやすさがあるものの、
滅殺が無い分だけ制圧力に欠け、決定打となりにくい。
元祖コジレックの滅殺4は1回でも殴れたら、
そのアドバンテージは大きいため、
新コジレックのほうではいささか力不足だった。
《精霊龍、ウギン》は重たいとはいえ、
出したら対戦相手のパーマネントだけを潰しに行ける事が強い。
自分のパーマネントは滅多な事では影響を受けない。
無色のデッキでは対処の難しいエンチャントに対処可能な点は大きい。
上記3枚に比べて地味ではあるが、
《歪める嘆き》
《思考の器》
の2枚も新しく出て採用されたカード。
どちらもコストが安く使いやすい良カードだ。
《歪める嘆き》はモードを選ぶタイプのカードなだけあって、
柔軟性はとても高く、全く使い物にならないという事はまず無いだろう。
《思考の器》はシンプル。
単純に2ターン目にアクション出来る可能性が増えている事が大きい。
無色のデッキだけに限らず、
アーティファクトでマナを伸ばすデッキならば、
採用しても問題はない1枚。
また《荒地》以外でも、
新セットの土地が採用されている。
高額なものは無いだけに、より無色のデッキは作りやすくなっただろう。
そういえば、
戦乱のゼンディカー、ゲートウォッチの誓いの2つで、
新コジレックと新ウラモグは登場したが、
新エムラクールは登場しなかった。
デザインが難しくて保留されてしまったのか、
ストーリー上まだまだ出てこないだけなのか、
それとも一切出す気が無いのかはわからない。
これ以降のカードセットでいずれ出てくる事に期待したい。
そして出た場合はEDHで禁止されない事を祈ろう。
少なくとも元祖エムラクールのほうはEDHで解禁されそうにない。
ではまた。
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EDHデッキ紹介その76(Kozilek, Butcher of Truth/真実の解体者、コジレック)
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