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Eye of Ugin/ウギンの目

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今回のこらむは《ウギンの目/Eye of Ugin》。
精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》の目ん玉である。
目ん玉なのに土地。
(遺跡の名前らしいが。)
Eye of Ugin
Eye of Ugin/ウギンの目
伝説の土地
あなたが唱える無色のエルドラージ(Eldrazi)呪文は、
それを唱えるためのコストが(2)少なくなる。
(7),(T):あなたのライブラリーから無色のクリーチャー・カードを1枚探し、
それを公開してあなたの手札に加える。その後、あなたのライブラリーを切り直す。
神話レア

MTG史上初の神話レア土地カード。
これが最初に出た時は、
まだエルドラージ覚醒が出ていなかったので、
使用用途が皆無に等しいカードだった。
一応タップ能力でライブラリーからアーティファクト・クリーチャーをサーチ出来たが、
それを主軸に据えたデッキが生まれるわけもなかった。

そして、エルドラージ覚醒が発売した後も、
そこまで極端な陽の目を浴びる活躍の場はなく、
EDHの《艦長シッセイ/Captain Sisay》に仕込まれるか、
EDHで無色の伝説生物、
真実の解体者、コジレック/Kozilek, Butcher of Truth
銀のゴーレム、カーン/Karn, Silver Golem
などをジェネラルにしたデッキに入る程度にとどまっていた。

その後、どういうわけかモダンマスターズ2015に再録され、
神話レアだったものからレアに降格。
同時にエルドラージ覚醒のレアであった《エルドラージの寺院/Eldrazi Temple》が、
モダンマスターズ2015でアンコモンに降格。

お手軽に手に入るだけのカードと成り下がったと思っていた。
少なくともこの時点では、
エルドラージの寺院》→ただのアンコモン
ウギンの目》→どちらかと言えばハズレレア
という扱いだった。

しかし、それから1年という時間がかからずして状況は一転。

・戦乱のゼンディカー
・ゲートウォッチの誓い

という2つのセットが出て、
ウギンの目》と《エルドラージの寺院》は大高騰。
ゲートウォッチの誓いの発売後のモダン大会では、
トップ8人中6人がエルドラージデッキという状況にまで、
トーナメント環境を変化させた。

そのエルドラージデッキはいくつかの種類があり、
3種ほど紹介しよう。

無色+赤タイプ。
-クリーチャー-
4《エルドラージのミミック/Eldrazi Mimic
4《エルドラージの寸借者/Eldrazi Obligator
3《終末を招くもの/Endbringer
4《果てしなきもの/Endless One
4《作り変えるもの/Matter Reshaper
4《現実を砕くもの/Reality Smasher
4《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide
4《難題の予見者/Thought-Knot Seer

-インスタント-
2《歪める嘆き/Warping Wail

-アーティファクト-
4《虚空の杯/Chalice of the Void

-土地-
2《山/Mountain
1《荒地/Wastes
4《魂の洞窟/Cavern of Souls
4《エルドラージの寺院/Eldrazi Temple
4《幽霊街/Ghost Quarter
4《変わり谷/Mutavault
4《ウギンの目/Eye of Ugin

-サイドボード-
1《真髄の針/Pithing Needle
4《漸増爆弾/Ratchet Bomb
2《四肢切断/Dismember
2《外科的摘出/Surgical Extraction
2《歪める嘆き/Warping Wail
2《全ては塵/All Is Dust
2《荒地/Wastes

——————————
無色+青赤タイプ。
-クリーチャー-
4《希望を溺れさせるもの/Drowner of Hope
4《エルドラージのミミック/Eldrazi Mimic
3《エルドラージの寸借者/Eldrazi Obligator
4《空中生成エルドラージ/Eldrazi Skyspawner
4《果てしなきもの/Endless One
4《現実を砕くもの/Reality Smasher
2《破滅を導くもの/Ruination Guide
4《難題の予見者/Thought-Knot Seer
4《不快な集合体/Vile Aggregate

-インスタント-
3《四肢切断/Dismember

-土地-
2《島/Island
3《魂の洞窟/Cavern of Souls
4《エルドラージの寺院/Eldrazi Temple
4《沸騰する小湖/Scalding Tarn
4《シヴの浅瀬/Shivan Reef
2《蒸気孔/Steam Vents
4《ウギンの目/Eye of Ugin
1《宝石の洞窟/Gemstone Caverns

-サイドボード-
2《虚空の杯/Chalice of the Void
1《漸増爆弾/Ratchet Bomb
2《大祖始の遺産/Relic of Progenitus
1《呪文滑り/Spellskite
2《はらわた撃ち/Gut Shot
3《ハーキルの召還術/Hurkyl’s Recall
3《頑固な否認/Stubborn Denial
1《精霊龍の墓/Tomb of the Spirit Dragon

——————————
完全無色ウルザトロンタイプ。
-クリーチャー-
2《破滅の伝導者/Conduit of Ruin
4《エルドラージのミミック/Eldrazi Mimic
4《果てしなきもの/Endless One
2《忘却蒔き/Oblivion Sower
4《現実を砕くもの/Reality Smasher
4《難題の予見者/Thought-Knot Seer
1《大いなる歪み、コジレック/Kozilek, the Great Distortion
2《絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger

-インスタント-
3《四肢切断/Dismember
4《次元の歪曲/Spatial Contortion

-ソーサリー-
2《全ては塵/All Is Dust

-アーティファクト-
4《探検の地図/Expedition Map

-土地-
1《荒地/Wastes
4《エルドラージの寺院/Eldrazi Temple
4《ウルザの鉱山/Urza’s Mine
4《ウルザの魔力炉/Urza’s Power Plant
4《ウルザの塔/Urza’s Tower
3《ウギンの目/Eye of Ugin
4《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth

-サイドボード-
3《虚空の杯/Chalice of the Void
2《真髄の針/Pithing Needle
4《大祖始の遺産/Relic of Progenitus
3《外科的摘出/Surgical Extraction
1《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn
2《全ては塵/All Is Dust

——————————
紹介した全てのデッキに
エルドラージの寺院
ウギンの目
が採用されている。
クリーチャーのほうも
難題の予見者
エルドラージのミミック
果てしなきもの
現実を砕くもの/Reality Smasher
の4種は紹介した全てのデッキに採用されている。

どのデッキでも、
ウギンの目》を1ターン目に置くと、
果てしなきもの》X=2
エルドラージのミミック
はコスト0でプレイ出来るというハイスピード。
この後、2ターン目に《エルドラージの寺院》セットから、
難題の予見者》がプレイ可能。
まるで親和デッキのような動きだ。

このようなデッキが突然にトーナメントに登場し、
そのあまりの制圧力から、

「《ウギンの目》はモダンで禁止になるのではないか?」

と各地で囁かれている。


そんな話題沸騰中の《ウギンの目》に対し、
Cardshop Serraのツイッターアカウントでは、
2016年2月14日、このような投票を行った。

禁止するならどっち?

・《ウギンの目
・バレンタインデー


結果はこの通り。
touhyou
51% VS 49%という僅差で《ウギンの目》の勝ち。
バレンタインデーよりも嫌われているのである。
逆の言い方のほうが正しいのだろうか。
バレンタインデーは《ウギンの目》並に嫌われている、と。

そしてその日のCardshop Serraの店内では、

お客様「両方禁止だろ。」

店主「両方ときたか。」

お客様「だって片方禁止したら

  片方残るのが害悪なんですよ。」


店主「それ《エルドラージの寺院》と《ウギンの目》じゃなくて、
 この投票内容で言うの?(笑)」

お客さん「当然っすよ。」

この回答には漢を感じた。

なお、バレンタインというものは、
罪深き者に対し、一度溶かしてから強固に練りなおしたチョコレートを投げつけて処刑するという、
二千年程前から行われている歴史ある処刑方法で、
一般的には「血のバレンタイン」と呼ばれている。
とある邪教の教祖が最初におこなったとされており、
処刑場で邪教の教祖が
「あなた方のうちで罪のない者が最初にチョコを投げなさい。」
という言葉を皮切りに、
全員が全力でチョコレートを罪人に投げつけたのが始まり。
合言葉は、
「今宵、残酷こそ慈悲深きことなり。」
である。
この処刑が終わった後は残った者たちが
「ハッピーバレンタイン!」
と大騒ぎしながら、
その年の恵方を向いてレッドブルを飲むのが習わしである。

と、友人に説明したら、
「どんだけいろんなものをミックスしてんだ。」
と言われた。
さて、《ウギンの目》は次の禁止改定でどうなることやら。

ではまた。


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