平素より当店のこらむをご愛読いただきありがとうございます。
現在、店主多忙につき、『店主の非日常2』の執筆が停滞しております。
そのため、店主が書き溜めていた別こらむを掲載いたします。
続きを楽しみにしてくださっている読者の皆様、大変申し訳ございません。
これからも当店のこらむをよろしくお願いいたします。
スタッフ一同
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今回のEDHデッキ紹介は《墓場波、ムルドローサ/Muldrotha, the Gravetide》。
ドミナリアで大量に登場した伝説のうちの1体。
《墓場波、ムルドローサ/Muldrotha, the Gravetide》
コスト:3黒緑青
伝説のクリーチャー エレメンタル(Elemental) アバター(Avatar)
あなたの各ターンの間、
あなたはあなたの墓地から各パーマネント・タイプのパーマネント・カードをそれぞれ最大1枚プレイしてもよい。
(カード1枚が複数のパーマネント・タイプを持っているなら、それをプレイするに際し、1つを選ぶ。)
6/6
神話レア
墓地のパーマネントカードをプレイできるようになり、
多大なアドバンテージを稼ぐことができる。
能力の都合上、
生け贄などで自分から墓地に置くことができるパーマネントと相性が良い。
代表的なものは以下。
・フェッチランド
・想起持ちクリーチャー
・エンチャントの印章シリーズ
デッキは以下。
ジェネラル:《墓場波、ムルドローサ/Muldrotha, the Gravetide》
-クリーチャー32枚-
《歩行バリスタ/Walking Ballista》
《極楽鳥/Birds of Paradise》
《東屋のエルフ/Arbor Elf》
《深き闇のエルフ/Elves of Deep Shadow》
《エルフの神秘家/Elvish Mystic》
《Fyndhorn Elves》
《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》
《花を手入れする者/Bloom Tender》
《ティタニアの僧侶/Priest of Titania》
《獣相のシャーマン/Fauna Shaman》
《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》
《幻影の像/Phantasmal Image》
《根の壁/Wall of Roots》
《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》
《永遠の災い魔/Eternal Scourge》
《再利用の賢者/Reclamation Sage》
《Elvish Spirit Guide》
《永遠の証人/Eternal Witness》
《粗石の魔道士/Trinket Mage》
《肉袋の匪賊/Fleshbag Marauder》
《疫病造り師/Plaguecrafter》
《呪文探求者/Spellseeker》
《ファイレクシアの変形者/Phyrexian Metamorph》
《這い耽り/Slithermuse》
《霧虚ろのグリフィン/Misthollow Griffin》
《流浪のドレイク/Peregrine Drake》
《熟考漂い/Mulldrifter》
《叫び大口/Shriekmaw》
《アンデッドの大臣、シディシ/Sidisi, Undead Vizier》
《進歩の災い/Bane of Progress》
《狙い澄ましの航海士/Deadeye Navigator》
《ルーン傷の悪魔/Rune-Scarred Demon》
《穢れた血、ラザケシュ/Razaketh, the Foulblooded》
-インスタント8枚-
《暗黒の儀式/Dark Ritual》
《納墓/Entomb》
《神秘の教示者/Mystical Tutor》
《自然の要求/Nature’s Claim》
《吸血の教示者/Vampiric Tutor》
《俗世の教示者/Worldly Tutor》
《霊廟の秘密/Mausoleum Secrets》
《直観/Intuition》
-ソーサリー7枚-
《伝国の玉璽/Imperial Seal》
《Demonic Tutor》
《悪魔の意図/Diabolic Intent》
《異界の進化/Eldritch Evolution》
《加工/Fabricate》
《毒の濁流/Toxic Deluge》
《意外な授かり物/Windfall》
-エンチャント11枚-
《Mystic Remora》
《退去の印章/Seal of Removal》
《楽園の拡散/Utopia Sprawl》
《繁茂/Wild Growth》
《原基の印章/Seal of Primordium》
《適者生存/Survival of the Fittest》
《森の知恵/Sylvan Library》
《動く死体/Animate Dead》
《Dance of the Dead》
《食物連鎖/Food Chain》
《ネクロマンシー/Necromancy》
-アーティファクト9枚-
《金属モックス/Chrome Mox》
《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion’s Eye Diamond》
《水蓮の花びら/Lotus Petal》
《魔力の墓所/Mana Crypt》
《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》
《魔力の櫃/Mana Vault》
《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
《太陽の指輪/Sol Ring》
《出産の殻/Birthing Pod》
-土地32枚-
《Bayou》
《Tropical Island》
《Underground Sea》
《繁殖池/Breeding Pool》
《草むした墓/Overgrown Tomb》
《湿った墓/Watery Grave》
《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
《湿地の干潟/Marsh Flats》
《霧深い雨林/Misty Rainforest》
《汚染された三角州/Polluted Delta》
《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
《古えの墳墓/Ancient Tomb》
《魂の洞窟/Cavern of Souls》
《真鍮の都/City of Brass》
《統率の塔/Command Tower》
《ラノワールの荒原/Llanowar Wastes》
《マナの合流点/Mana Confluence》
《変遷の泉/Morphic Pool》
《ラノワールの荒原/Llanowar Wastes》
《ガイアの揺籃の地/Gaea’s Cradle》
《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth》
2《島/Island》
2《沼/Swamp》
3《森/Forest》
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このデッキのキーカードは《ライオンの瞳のダイアモンド》。
《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion’s Eye Diamond》
コスト:0
アーティファクト
あなたの手札を捨てる,ライオンの瞳のダイアモンドを生け贄に捧げる:
好きな色1色のマナ3点を加える。
この能力は、あなたがインスタントを唱えられるときにのみ起動できる。
レア
《加工》や《粗石の魔道士》は、
大抵《ライオンの瞳のダイアモンド》をサーチする。
ジェネラルが出ている状況であれば、
《ライオンの瞳のダイアモンド》は毎ターン使える《Black Lotus》のようなもの。
あらかじめ戦場に出しておけば、
起動→墓地からプレイ→起動
で、一気に6マナ出すこともできる。
もちろん、ジェネラルを早期召喚することにも使えるし、
その場合も墓地からすぐにプレイしなおすことができる。
上記のような爆発力のある使い方ができるほか、
無限コンボのキーパーツにもなっている。
《墓場波、ムルドローサ》
《狙い澄ましの航海士》(ムルドローサと結魂している)
《ライオンの瞳のダイアモンド》
が揃うと、
1.《ライオンの瞳のダイアモンド》が墓地にあるならプレイする。
2.《ライオンの瞳のダイアモンド》で青3マナを得る。
3.結魂により《墓場波、ムルドローサ》が得ているブリンク能力を1青で起動。
4.改めて《墓場波、ムルドローサ》が戦場に出るので、《狙い澄ましの航海士》と結魂する。
5.4項で《墓場波、ムルドローサ》が改めて戦場に出たので、
「各タイプのパーマネントを1ターンに1回プレイできる」の能力がリセットされている。
墓地の《ライオンの瞳のダイアモンド》をプレイ。
6.項2に戻る。
上記の手順を繰り返すと、
1回のループごとに青マナ1つが余っていく。
これで青の無限マナを得たら、
《ライオンの瞳のダイアモンド》で青以外のマナを生み出しながらループすることで、
5色無限マナ。
または、
《墓場波、ムルドローサ》
《幻影の像》《ファイレクシアの変形者》のいずれか
《動く死体》《Dance of the Dead》《ネクロマンシー》のうち2枚
《ライオンの瞳のダイアモンド》
でも無限マナが可能。
こちらは手順が少々ややこしい。
1.手札または墓地から《ライオンの瞳のダイアモンド》をプレイする。
2.《ライオンの瞳のダイアモンド》で黒3マナを得る。
3.墓地の《動く死体》か《Dance of the Dead》をプレイする。
戦場に戻すのは《幻影の像》《ファイレクシアの変形者》のいずれか。
4.項3で戦場に戻したクリーチャーは《墓場波、ムルドローサ》のコピーとする。
レジェンドルールに抵触するので、
オリジナルの《墓場波、ムルドローサ》を墓地に置く。
5.《墓場波、ムルドローサ》が改めて戦場に出たので、
「各タイプのパーマネントを1ターンに1回プレイできる」の能力がリセットされている。
墓地の《ライオンの瞳のダイアモンド》をプレイ。
6.《ライオンの瞳のダイアモンド》で黒3マナを得る。
7.《動く死体》《Dance of the Dead》《ネクロマンシー》のうち、墓地にあるカードをプレイする。
戦場に戻すのはオリジナルの《墓場波、ムルドローサ》。
8.レジェンドルールに抵触するので、
今度はコピーの《墓場波、ムルドローサ/Muldrotha, the Gravetide》を墓地に置く。
9.項1に戻る。
《動く死体》系のエンチャントを2回プレイするのに必要なマナは最大で5マナ、
《ライオンの瞳のダイアモンド》を2回起動して得られるのは6マナ。
差し引き1マナが余るので、黒無限マナが成立。
その後、無限の黒マナから上記手順を繰り返し、
《ライオンの瞳のダイアモンド》から他の色のマナを出せば5色無限マナ。
コンボに必要な枚数は多いが、
その多くが単体でも強い点は評価できる。
無限マナが成立した後は、
あらゆるパーマネントカードを墓地からいくらでもプレイできる。
1つ目のコンボの場合は《狙い澄ましの航海士》の結魂能力も使い放題になる。
こうなったら、
《粗石の魔道士》で《師範の占い独楽》をサーチしてプレイ、
《師範の占い独楽》のタップ能力を起動してドロー、
《粗石の魔道士》を結魂でブリンクして、ライブラリートップの《師範の占い独楽》をサーチ。
という手順で無限ドロー。
《這い耽り》や《熟考漂い》で無限ドロー。
《アンデッドの大臣、シディシ》で無限サーチ。
などが可能。
戦場や墓地にあるカードで状況に応じて無限マナを活用する。
最終的には《歩行バリスタ》でフィニッシュ。
また他にも、
《狙い澄ましの航海士》+《流浪のドレイク》による無限マナ
《食物連鎖》+《霧虚ろのグリフィン》または《永遠の災い魔》によるクリーチャー限定の無限マナ
を搭載している。
《食物連鎖》は即座に破壊されるほどに危険視されるカードだが、
破壊されても《墓場波、ムルドローサ》の能力で墓地から再度プレイできるため、
このデッキでは比較的狙いやすいコンボ。
なお、《食物連鎖》で無限マナを得た場合、
《墓場波、ムルドローサ》を任意の回数追放、及び再プレイができるようになるため、
墓地のパーマネント・カードを唱え放題になるという点は《ライオンの瞳のダイアモンド》のコンボと同じ。
(《食物連鎖》のマナはクリーチャー呪文を唱えるためにしか使用できない点は注意。)
無限コンボを狙わなくとも、
毎ターン《肉袋の匪賊》や《疫病造り師》でクリーチャー除去を続けたり、
《原基の印章》でエンチャントやアーティファクトを破壊し続けるなど、
コントロールに寄せた戦い方もできる。
このデッキの弱点は言うまでもなく墓地対策カード。
《安らかなる眠り/Rest in Peace》や《墓掘りの檻/Grafdigger’s Cage》など、
ジェネラルの存在意義を否定してくるカードは多い。
どうにかしたいところだが、
《ライオンの瞳のダイアモンド》で手札がなくなることが多いため、
青いデッキであるにもかかわらずカウンターを採用していない。
保険で少量のカウンターを投入してもいいかもしれない。
あるいは、生け贄に捧げることでカウンターできる《エレンドラ谷の大魔導師/Glen Elendra Archmage》あたり。
今回は青黒緑のデッキを紹介した。
同じ色で墓地を活用するジェネラルといえば、
《擬態の原形質/The Mimeoplasm》や《黄金牙、タシグル/Tasigur, the Golden Fang》がいるが、
それらとは違う形で戦うデッキになった。
《骨砕き/Bone Shredder》や《苛性イモムシ/Caustic Caterpillar》などを追加し、
より粘り強く戦う方向にシフトするのも面白そうだ。
ぜひいろいろな構築を試してみてほしい。
ではまた。
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EDHデッキ紹介その120(Muldrotha, the Gravetide/墓場波、ムルドローサ)
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