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Channel: Cardshop Serraのこらむ
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PSAとCardshop Serra

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さて、2018年の1つめのこらむは、
店主の病状のお話を続けようかとも考えたけれども、
もっと明るい話題をと思い、このこらむに。

こらむの内容のお話の時期は、
2017年の後半の頃。

店主がMTGを知ってから、
そしてコレクションとしてPSAという会社を知ってから、
そのどちらも二桁の年数が経過した。
PSA鑑定に趣味と仕事の両方で何枚のカードを鑑定に出しただろう。
数え切れないとは言わないものの、結構な数を鑑定したなぁと、
そんな事を考えていた矢先、
PSAから一通のメールが届いた。

内容を簡単に説明すると、

「PSAの副社長が日本に行く事になった。
 もし都合が良ければCardshop Serraに行ってみたいし、
 お話をしてみたい。」

という内容だった。
個人的にも会社としてもこれは興味深い。
YESの返事以外は無い。

話によると、
通訳が1人同行するらしく、
英語の心配はいらないようだ。
こちらも英語を話せる人はいるので、
特に心配ではなかったが、
双方に通訳がいる状態であれば万全だ。

言うまでもなく店主の英語力は、
「マジック英語しかわからん。」
なので、
実用性はほとんど無い。
会話の端々を理解する事が出来るだけ。

当日。
PSAの副社長と社員1人、
通訳の方の計3人が来店された。

ここで聞いたお話はコレクターとして、
そしてCardshop Serraとして非常に良いものだった。

まず、日本国内で時折言われていた大切な件。


「PSAは本物か偽物かを判別しているかどうか。」


これが会話の中でなされた。

答えはYES。
PSAは真贋の区別をしている。

過去に同業者でも、
「PSAは真贋の判別をするとは言っていない。」
「PSA鑑定されているからと言って本物とは限らない。」
と言った者がいたが、
(しかもウチにケチをつけた事もある。)
それが間違いである事が証明された。

もともとの店主の持論としては、

「PSAはとても信用のおける会社であり、
 真贋の判別も含めてグレーディングサービスには価値と意味がある。
 知名度でもコレクションの世界でトップ。
 そして、
 Cardshop Serraと同業程度の一店舗の人間が、
 『PSAよりも自分の目のほうが正しい。』
 『PSA鑑定されているからと言って本物とは限らない。』
 と言ったところで、
 世界の信用は一店舗の人間には無く、
 PSAのほうが100倍以上も信用がある。」

と考えてきた。
それがこうして証明されるのは嬉しかった。

少し話はそれるが、
上記の同業者の発言の、
「PSAよりも自分の目のほうが正しい。」
「PSA鑑定されているからと言って本物とは限らない。」
これらPSAへの侮辱ともとれる発言をした事に対しては怒りを覚えた。
信用できないだとか本物とは限らないとかケチをつけるくらいなら、
PSA鑑定の品を扱わなければ良い。
少なくともこの同業者はPSA鑑定品をそのカードの一般相場より高くつけて売っていた。
厚顔無恥と言うより他は無い。

PSAに限った話ではないが、
真贋の鑑定は100%というものはとても難しい。
鑑定にあたり、
人間の手が介在している以上は、
絶対に100%にはならないだろう。
しかし、
Cardshop SerraはPSAを99%以上信用する。
正確な言い方では、
今までも99%信用してきたが、
直接副社長とお会いしてお話をして、
よりPSAへの信用が高まった。

実際の鑑定方法はどうなっているのか聞いてみた。

鑑定は3人1組で行う。
まず1人目が鑑定を行い、
続けて2人目が、
1人目の鑑定結果を知らされずに鑑定。
1人目と2人目の鑑定結果を比較し、
同じ鑑定結果であれば次のステップに。
そうでない場合は協議が行われる。
2人の鑑定が終わった後、
3人目が最終的な確認。

という手順を踏んでいるらしい。

さらにもう1つ。
PSAの方から、
「何か希望や聞きたい事は無いか?」
と言われた際に、
「MTGカードの日本語版は現在のサービスでは鑑定できない。
 いつか日本語版のカードも鑑定して欲しい。」
とお願いした。
PSAが日本語版のカードを鑑定できるようになれば、
鑑定の幅もコレクションの幅も広がるのでとても喜ばしい。
いつか実現してほしい。

ひとしきりお話をしたあと、
お店を出る前に全員で写真を撮り、
また、副社長が
「どこかこの辺で美味しい料理店を教えて欲しい。」
と言ったので、
Cardshop Serraのすぐ近くで、
店主がプレミア焼酎:魔王をキープしてあるお店にご案内。
すぐに案内できることと、
静岡県であることを考えたら、
海鮮料理店以外に考えられない。

ここではお刺身、金目鯛の煮付け、カンパチの塩焼き、骨湯を注文。
骨湯とは、食べ終わった塩焼きの魚の皮や骨をダシ汁に入れたスープ。
案外と料理店でお目にかかれないメニューだろう。

ここで魚を食べた副社長は、
「こんなに美味しい魚を食べてしまっては、
アメリカに帰った後にどんな魚を食べていいかわからない。」
と言ってくれた。

食事前でも色々な話で盛り上がったが、
食事の美味しさもあってか、
お話はさらにはずみ、
とても楽しい時間を過ごせた。

なお、
冒頭で説明した通訳の方について。
この方はAさんと言うのだが、
彼はPSAの社員ではなく、
マジックのプレイヤーでもない。
なぜAさんが今回、
通訳として一緒に来られたかについてだが、
当店のこらむが理由だった。

Aさんは野球カードのコレクターであり、
PSAに興味があったらしい。
PSAについて色々と調べていくうちに、
当店のこらむに行き着き、
PSAが信用に足る会社であることを知った。

その後、
AさんはPSAに、
日本について様々なアピールをし、
そのために直接アメリカにも行ったそうだ。

そうした努力が実を結び、
副社長が日本に来ることになった際、
PSAがAさんに通訳をお願いしたらしい。

そしてその時、
PSAより
「日本に行くなら、
日本でもっとも多くのMTGカードを鑑定依頼している、
Cardshop Serraに是非とも行ってみたい」
と言われたそうだ。
これを聞いたAさんは、
「Cardshop Serraなら知っている」
と回答したらしい。

PSAとAさんとCardshop Serraが、
店主が続けてきたこらむによって繋がりが出来たことは、
店主が10年以上こらむを書いてきた大きな成果だと思えた。
自分でもこんな事が起きるなんて想像もしなかった。
自分がこらむを書いていなかったら、
この3人が出会える事は無かったのだ。

継続は力なり。

この言葉の大切さを改めて認識した一日だった。
10年以上の時間の中で、
「そろそろやめようかなぁ。」
(正確には2017年に倒れた時に、
 もう書けないかもしれないと思った。)
なんて思った事もあったが、
こらむを続けてきて良かった。

これからもこらむ、お店、PSA鑑定、そしてMTG、
どれもやめられそうにない。

ではまた。


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