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《病めるもの》3

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前回の
こらむ:《病めるもの》
こらむ:《病めるもの》2
からの続き。

いくつもの病院を経て、
やっとのことでこの病気に対してなんらかの治療を施してくれる病院に出会えたところ。
これほどに体調を崩したのも人生初だが、
その病院の治療というのもまた人生初。

首に注射
背中に注射

という今までに経験の無い注射だ。

腕への注射は3桁回数の経験のあるキャプテン・ビョージャックな店主だが、
首や背中という場所の経験は一切無い。
そして、
とてもこれが痛い。
見えない箇所への注射というのが不安な気持ちになる事に加えて、
腕の注射より確実に痛い。
特に首のほう。
その医者の先生が、

「この首への注射は肩の裏側あたりに痛みが走るよ。」

と言ってこの注射をした。
最初なんの事だろうかと思ったものだが、
肩の裏側に筋肉痛を強くしたような痛みがゆっくりと走ってくる。

さすがに医者の前というか人前で叫び声を出すわけにはいかないが、

心の中では、
Crocodine3
ぐわああああッ!!!(クロコダイン)

である。
しかし、この注射が痛かろうとも、
腕と首の痛みの治療のためなら我慢するより他は無し。
やっとまともに治療らしい事をしてくれる病院に出会えたのだ。
通わないという選択は無い。

ちなみに、ここ2~3ヶ月で、
あまりに病院のにかかる回数が多かったので、
「この二ヶ月の医療費だけで、
 《Underground Sea》が飛ぶほどかかった。
 待つ事1時間、2時間で診察5分未満でお金とられて、
 その繰り返しで《Underground Sea》が飛ぶのはつらいよなぁ。」
と言ったら、
スタッフや友人から、
「《Underground Sea》より健康でしょ!
こんな時まで全てシングルカードに例えないで下さい。」
「健康とカード、どっちが大事なんですか?」
「少しはMTGから離れて健康の事を考えて下さい。」
と言われた。
(半分怒られた。)
マジック中毒症患者というやつは、
ついつい自分の出費をシングルカード換算するものなのだ。
「この和牛ステーキのコース料理は《Tundra》だな。」
「リリアナとドーナツ・・・どちらも同じ4文字か。
 悩むところだな。」
などと考えるのは当たり前である。
「え?シングルカード価格でなんて考えないよ。」
という奴はMTGへの中毒症状が足りていない。
もっとMTGにハマれ。
いいか?
1日25時間MTGの事を考えるようになるところがスタートだぞ。
ちなみに店主は
「お前は1日25時間MTGの事考えてるな。」
と本当に言われた事がある。
しかも複数の人に。
え?そこまで行ったら病気だろうって?
その通りだ。
病気でないなんて一度も言っておらぬ。
治す気が無いし、
治る気もしないだけだ。

前回にも書いたが、これ程に体調を崩したのは初めてである。
MTGにこれ程さわれない事になったのも、
MTGを始めて一度も無かった。

ある日、腕が痛いまま友人やお客様と対戦する事があった際、

(まず、シャッフル・・・腕痛いな・・・。)

(初手の手札7枚を・・・。)
Crocodine
ぐああああーーーッ!!!(クロコダイン)

なんという痛みだろう。
ゲーム開始時だと言うのに、
地獄界の夢/Underworld Dreams》を現実世界に張られている。
ドローするたびに激痛が走りよる。


(いかん、MTGの出来ない身体だ、今。)

(だが、席についた以上そんな理由で立つのもまずい・・・。)

(2ターン目のドローを・・・。)
Crocodine2
ぐわああああーーーッ!!(クロコダイン)

こんな文を読んでいると冗談みたいな話に聞こえるだろうが、
シャレや冗談では済まない程痛い。
シャッフルでも腕に痛みが走るので、
心因検査器/Psychogenic Probe》も現実世界に張られているのだろう。
(こんな事ばっかり書いているから心配されないという現実。)

このままではMTGが出来ない身体になってしまいそうだ。
よくよく考えてみれば、
MTGに限らない、
世の中の趣味だとかエンターテインメントと呼ばれるものというやつは、
そのかなりの数が五体満足でないと楽しめないような気がする。
今まで考えた事も無かったが、
こうして健康でなくなってみるとそれを感じる。
「少なくとも両腕や首に激痛が走っている奴は、
 健康体に戻るまで遊んだらアカン」
と神様に言われているようだ。

さて、お話を戻そう。
店主は9月と10月、11月と病院に行きまくりの日々だったが、
12月になった今もそれは続いている。
病院スタンプラリーでもあったらそろそろスタンプカードが埋まりかねない。
首のMRIを撮る事もあった。

MRIの名前や原理はよくわからないが、
俗に言う言い方では身体を輪切りにして写真を撮る、というやつだ。
店主の人生でもMRIは始めてだ。
調べてみたらMRIは日本語では
「核磁気共鳴画像法」
というらしい。
どうみてもバトル漫画の必殺技の名前にしか見えない。
名前を聞いた途端に、
「核磁気共鳴我憎砲」
という、己の憎しみと核磁気を共鳴させて放つ必殺技が頭に浮かんだ。
字面からして敵が使ってくる技とみた。

だが、普通MRIと言えば、
Ice Ageのコモンカードである、

Mystic Remora
Mystic Remora
コスト:青
エンチャント
累加アップキープ(1)(あなたのアップキープの開始時に、
 このパーマネントの上に経年(age)カウンターを1個置く。
 その後あなたがこの上に置かれている経年カウンター1個につき
 アップキープ・コストを1回支払わないかぎり、それを生け贄に捧げる。)
対戦相手1人がクリーチャー呪文でない呪文を唱えるたび、
そのプレイヤーが(4)を支払わないかぎり、あなたはカードを1枚引いてもよい。
コモン

の事であろう。

M=Mystic
R=Remora
I=Ice Age


この頭文字をとってMRIである事はMTG界では常識過ぎて説明するのも馬鹿馬鹿しい。
「え?そんなもん知らないよ。」
という奴はMTGへの中毒症状が足りていない。
もっとMTGにハマれ。

Mystic Remora》はさておき、
身体を輪切りにして写真を撮るほうのMRIも、
今後の治療のために必要だろうと思って撮る事にした。

MRIは
謎の機械が用意されたベッドに寝て、
身体をほとんど動けない状態にして撮る。
「撮っている間に寝てしまっても構わないが、
 音が相当うるさいので眠るのは難しい。
 耳栓を渡すからつけて。」
と言われた。
ベッドに寝て、耳栓をつけて、撮られるのを待つ。
確かにうるさい。

MRIを撮られていると

科学者A「試験体1941番が拒否反応を!」
科学者B「また失敗か!?1941番!応答しろ!」

と、わけのわからない事を考え出し、
人体実験されるとこんな気分なのかな?と考えてみたり、
地球外生命体に人体改造される人はこんな感じなのかな?と考えてみたり。

こんな事ばかり考えていたらMRIが終わった。
拘束具のようなものを外された時も、

技師「試験体1941番、成功だ。
 今日からお前は試験体ではない。
 お前の名はジョルジョだ。」

店主「ジョ・・・ジョルジョ・・・
 お、おでの名前・・・
 ジョルジョ・・・おでの名前・・・ジョルジョ・・・」

と、意味不明な事を考えていた。
こんなマヌケな事を考えていたせいで、
MRIを撮る技師の前で吹き出しかけた。
こういう事考える人、結構いると思う。たぶん。

この日は首と背中に注射を受けて、
MRIを撮って病院から帰ってきた。

店主「なんかおかしい・・・・・・エルメェス・・・
 ぼくの目がちょっと・・・ぼくのまぶたが!!おりて来るよォオオオオオオッ
S「私はエルメェスじゃないんですが。」
店主「ぼくの名前はエンポリオです。」
S「エンポリオくん、MRIはどうでしたか?」
店主「説明はできないんだ・・・
 詳しい事はぼくにもわからないから・・・
 でもこの世には死ぬより恐ろしい事があって
 それがこの刑務所で起こっているのは確実なんだ。」
S「どの刑務所なのか。」
店主「グリーンドルフィンしかなかろう。」

と、帰るなりスタッフSにジョジョネタを言う店主。
まぶたが降りてくるという現象は本当の事。
どうやら注射の作用の1つらしい。

まぶたが勝手に降りてくるという不思議な経験をしつつも、
それでも9月、10月よりも回復はしてきている。
ペインクリニックのお医者さんのおかげか、
腕の痛みは少しだけ軽減されている。
喘息は11月に入ってからはほとんど出ていない。
ただ、腕や首の痛みは激痛と呼ぶには十分で、
生活に多大な支障が出ている状態。
一体、いつになったら治るやら。
治るまでに《Underground Sea》何枚分が消えるやら。
三度のメシよりMTGをしたい。

さて、
よい子のみんなは
こんなセラの店主にはげましのおたよりをだそう!

・神戸ビーフ
・森伊蔵
・《Black Lotus

を添えておたよりを出すと店主がよろこぶよ!

と、どこかの出版社みたいなフレーズを書いたところで、
2017年のこらむはこれにてお終い。
体調の問題もあり、後半三ヶ月にあまりまともな事が書けず、
(普段からまともな事を書いてないという言葉は無視する。)
こらむの更新回数が減ってしまったのは自分としても非常に悔しい。
そんな店主とCardshop Serraを来年も見捨てないでやってくださいまし。
それでは、
2017年、お疲れ様でした&ありがとうございました。
2018年もCardshop Serraをよろしくお願いします。

ではまた。


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