今回のヴィンテージデッキ紹介は店主のデッキ。
Cardshop Serraの店主と言えば、
アーティファクトデッキばかり使っているイメージを持つ人も多いが、
こんなデッキも使いますよ、というデッキ。
クリーチャー5枚
4《僧院の導師/Monastery Mentor》
1《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》
インスタント17枚
4《Force of Will》
4《精神的つまづき/Mental Misstep》
3《噴出/Gush》
2《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
1《Ancestral Recall》
1《渦まく知識/Brainstorm》
1《時を越えた探索/Dig Through Time》
1《神秘の教示者/Mystical Tutor》
ソーサリー9枚
3《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe》
3《定業/Preordain》
1《思案/Ponder》
1《Time Walk》
1《宝船の巡航/Treasure Cruise》
アーティファクト11枚
3《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
1《Black Lotus》
1《Mana Crypt》
1《Mox Emerald》
1《Mox Jet》
1《Mox Pearl》
1《Mox Ruby》
1《Mox Sapphire》
1《太陽の指輪/Sol Ring》
プレインズウォーカー2枚
2《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
土地16枚
4《島/Island》
4《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
3《Tundra》
1《Library of Alexandria》
1《平地/Plains》
1《汚染された三角州/Polluted Delta》
1《トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy》
1《霧深い雨林/Misty Rainforest》
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サイドボード15枚
3《安らかなる眠り/Rest in Peace》
3《外科的摘出/Surgical Extraction》
3《消去/Erase》
2《残響する真実/Echoing Truth》
1《再建/Rebuild》
1《ハーキルの召還術/Hurkyl’s Recall》
1《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
1《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》
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サイドボードに黒いカードはあるものの、
純粋な白青メンター。
サイドボードの《外科的摘出》は2ライフ払って撃つのが普通なので、
黒マナは気にしない。
たまに《Mox Jet》から黒マナ出して撃てる事もある。
《僧院の導師》というカードはかなりのバランスブレイカーで、
ヴィンテージの世界では
「《僧院の導師》を置いた次のターンには相手を倒す。」
と言われる程の兇悪生物。
ヴィンテージでこのカードが兇悪になる理由はシンプル。
《僧院の導師》を置き、
ヴィンテージ特有のカードををプレイするだけで果敢+トークン生成。
一例では
《Ancestral Recall》撃ち、
なんでもいいのでモックスを2枚並べて、
そのモックスからマナを出して《師範の占い独楽》プレイ。
これで果敢+トークン生成が4回誘発。
相手のエンドに《師範の占い独楽》をタップ起動し、
次の自分のターンのメインに《師範の占い独楽》をプレイ。
最低でも《僧院の導師》が3/3、
トークン4体が2/2。
全て通るなら11点。
何か他に1枚呪文があるなら16点。
何か他に2枚呪文があるなら21点。
召喚酔いから1回の攻撃でここまでが実現する。
それほど決まるわけではないが、
非常にシンプルな技もある。
必要カードは
《僧院の導師》
《師範の占い独楽》2枚
だけ。
《僧院の導師》が出ている状況で、
《師範の占い独楽》をプレイ。
2枚目の《師範の占い独楽》をプレイ。
片方の《師範の占い独楽》をタップ起動。
残ったほうの《師範の占い独楽》もタップ起動。
すると、
ライブラリーの一番上と、自分の手札に《師範の占い独楽》。
手札の《師範の占い独楽》をプレイ。
《師範の占い独楽》をタップ起動。
ライブラリーの一番上と、自分の手札に《師範の占い独楽》。
以下マナある限り繰り返すだけで、
繰り返した回数分の果敢+トークン生成が誘発。
スタンダードではまず見る事の出来ない恐ろしい技だ。
この《師範の占い独楽》の入れ替え技を重視したい場合は、
《師範の占い独楽》4枚採用でも良い。
《覚醒の兜/Helm of Awakening》
もしくは、
《エーテリウムの彫刻家/Etherium Sculptor》
があれば無限に《師範の占い独楽》を回し、
果敢+トークン生成を無限に!
と出来なくもないが、
そこまでしなくても相手は倒せる。
このデッキで、先日開催されたCardshop Serra主催のヴィンテージに出場。
苦手と言えば苦手なOathデッキに当たった時、
《僧院の導師》を出したら、
相手の次のターン《ドルイドの誓い/Oath of Druids》
カウンターは手札になくこれを通したが、
《僧院の導師》の召喚酔いが解けたこちらのターンで、
きっちり相手のライフ18点を削りきる事に成功。
なお、店主は準優勝。
優勝は前日まで一緒にスパーリングしていた同じタイプのデッキ。
つまり、優勝も準優勝もメンター。
優勝のデッキに前日、
「《師範の占い独楽》3枚にしたほうがいいよ。
2枚だと《精神的つまづき》でカウンターされると面倒だし、
3枚中の2枚引いてもメンターあれば困らないから。」
とアドバイスした事で勝てたそうだ。
前日までのスパーリングではこちらが優勢な感じだったが、
本戦で当たった際は、
相手が1ターン目先手、
「《Black Lotus》出します。
セットランドします。
4マナ出して《精神を刻む者、ジェイス》出します。」
これをカウンター出来ず。
あとは毎ターン、ジェイスで《渦まく知識》出来る相手とのアドバンテージ差で負け。
やはりこのプレインズウォーカーは強さの格が違う。
そういえばこの日、後手の時
「1ターン目に《Force of Will》がないなぁ。
でも手札は悪く無いし始めるか。」
で開始し、
相手から1ターン目に致命的な1枚を出され、
自分の最初のドローが《Force of Will》で負けた事が2回あった。
まさに紙一重。
あとはサイドボードは《封じ込める僧侶/Containment Priest》入れておくべきだった。
3枚積んでおきたいくらいだった。
《Containment Priest/封じ込める僧侶》
コスト:1白
クリーチャー 人間(Human) クレリック(Cleric)
瞬速
トークンでないクリーチャーが唱えられずに戦場に出るなら、代わりにそれを追放する。
2/2
レア
トークンでない生物は墓地から釣る呪文でダメ、
《実物提示教育/Show and Tell》で出してもダメ、
《騙し討ち/Sneak Attack》で出してもダメ、
《ドルイドの誓い》で出してもダメ。
ついでに
《ナルコメーバ/Narcomoeba》はライブラリーから墓地に落ちてもダメ。
結構危ないカードへの対策になる。
少なくとも入れておけば間に合ったかもと思う状況には当たった。
2マナで2/2で瞬速もあるので、
殴る要員としても申し分はない。
1枚を出しておいて、
相手が《封じ込める僧侶》を除去して上記のようなコスト踏み倒し系をプレイしたら、
2枚目を出すプレイが出来れば文句なし。
使ってみた感想としては、
サイドボードかメインに《Karakas》を入れておきたかった。
メイン1枚、サイドボードにさらに1枚でも悪くない。
最後に。
ヴィンテージの世界は怖いという人が多いが、そんな事はない。
パワー9を全部持っている人しかやってないなどという事もない。
確かに持っている人もいる。
しかしパワー9を1枚も持たずにやる人もいる。
1ターン目に《精神を刻む者、ジェイス》を出されるゲームもあるが、
毎回ではない。
多くのプレイヤーはヴィンテージにかなりの偏見を持っている。
ヴィンテージは思っている以上に健全で楽しい世界である。
《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion’s Eye Diamond》が4枚使えたり、
《渦まく知識》と《思案》が4枚使えるレガシーのほうが兇悪な世界という見方もある。
そういった偏見を持っている方々には、
まずはヴィンテージのデッキを組んで楽しんでみてほしい。
ではまた。
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ヴィンテージデッキ紹介その6
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