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EDHをはじめよう! その3

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今回も店員Tがお相手を務めさせていただきます。
よろしくお願いいたします。

無色のカードは前回少し紹介しましたが、
どうせならジェネラルの色を生かしたデッキ構成がしたい
と思うのは当然のことでしょう。

そこでまずは、EDHにおける各色の強みをざっくり解説しましょう。

白は、勝ちに直結するカードは少ない、
もしくは唱えることが非常に難しいですが、
相手の妨害などの防御的なカードを多く含む補助的な色といえます。
自分の体制が整うまでの時間を稼ぐ、
あるいは安全に勝ち手段をプレイできる状況を整えるのに有効なカードが多いです。

青は豊富なドローやライブラリ操作が強みです。
勝ち手段を手札に呼び込むことが他の色より容易です。
ライブラリの枚数が多いEDHでは、
勝ち手段の呼び込みやすさが、そのデッキの強さと言っても過言ではありません。
青がEDH最強といわれる理由の一つです。
また、値段こそ高いものが多いですが、追加ターン呪文が強力です。

黒はライブラリサーチ手段が豊富です。
墓地活用も得意で、その墓地は第2のライブラリ兼手札ともいえるでしょう。
また、能力起動や呪文のプレイに際して、
ライフを支払うなどのデメリットがある分、
マナコストに対して効果が強力なものも多いです。
クリーチャー除去も単体除去から全体除去まで、
様々に揃っています。
MTGの色の中ではクセが最も強い感がありますが、
そのクセを使いこなす楽しみもあります。

赤は全体除去とアーティファクト破壊が得意です。
どんなデッキでもアーティファクトはまず入っているため、
アーティファクト破壊は重要となります。
EDH最強と名高い青にメタを張れるカードが存在するのも特徴です。
ドロー系はクセはありますがそれなりに存在しています。
全体除去の中でもリセットと呼ばれる土地まで壊せるタイプは、
「困った時はこれでどうにか状況打破」
と1枚だけ仕込むのも悪くありません。

最後に緑はクリーチャーが優秀な色です。
マナクリーチャーによる恒常的なマナ供給も得意なため、
一気に勝ち手段に必要なマナを用意することが可能です。
クリーチャー除去に乏しいですが、
それ以外のパーマネントへの対処も優秀です。
ドローについては多少重めまたはクセがありますが存在しています。
全体として使いやすく柔軟性ある色です。

マナコストが重いカードは、ジェネラルに次いで、
そのデッキの方向性を決定します。
ジェネラルや色の特性、自分の好みを考えて、
そのデッキにふさわしいフィニッシャーを用意しましょう。
その後、フィニッシャーにつなげる軽量なカードを
デッキに加えていくとよいでしょう

そこで今回は、各色に存在するおすすめ1マナカードを紹介いたします。
色が合うジェネラルであれば、そのデッキに入れても
手札で腐るなどということはないでしょう。
今回紹介する軽いカードは、デッキの目指す方向性を阻害することなく
勝ち手段につなげるための手助けとなってくれるはずです。

下記のオススメカードには
高額な1マナカード
(各教示者カードなど)
を除外して選びました。

まずは白のおすすめ1マナ呪文をご紹介。

1つ目は、《剣を鍬に/Swords to Plowshares
昔からある白の優秀な単体除去呪文。
追放除去なので、破壊不能のクリーチャーに対しても効果があります。
主に相手ジェネラルや大きなクリーチャーに対して使うことになるでしょう。
初期ライフが40あり、またジェネラルダメージなどの
目指すべき勝利条件が別に存在するEDHでは、
対戦相手が一人多少ライフ回復したところで大きな影響はありません。

2つ目は、《流刑への道/Path to Exile
剣を鍬に》に似た効果のカードです。
こちらは追放対象のパーマネントのコントローラーに基本土地をタップ状態で出します。
相手の重いフィニッシャーを除去した状況で、
これから出てきた基本土地によって出せるマナが1マナ増えたからといって
後続のフィニッシャーがいきなり出てくるということはそうそうないはずです。
対戦相手次第ではデッキの中に基本土地が無い事もあります。

3つ目は、《領事の権限/Authority of the Consuls
カラデシュで新しく収録されたエンチャント。
タップインさせるため、相手が速攻持ちのクリーチャーを出しても
アンタップ手段がない限り即座には動かせません。
ライフ回復能力はおまけですが、最序盤に出しておければ、
対戦相手の攻撃や能力コストとしてのライフ支払いを
何度か耐えられるだけのライフを得られることもあります。
似たカードとして《盲従/Blind Obedience》があり、
こちらは対戦相手のアーティファクトもタップインさせます。

次に青の1マナ呪文。

1つ目は、《渦まく知識/Brainstorm
ドロー兼ライブラリ操作のインスタントで、
手札を厳選するための代表的なカードです。
ライブラリに戻したカードが完全に必要ないものであるなら、
別の手段でライブラリをシャッフルできればなおよいです。
シャッフルの役目はフェッチランドが担うことが多いでしょう。
似た効果のカードとして、《思案/Ponder》と《定業/Preordain》などがあります。

2つ目は、《呪文貫き/Spell Pierce
カウンター対象はクリーチャー以外。
フィニッシャーはぎりぎりのマナで唱えられることが多々あります。
そうした対戦相手は、2マナすら支払えないことがあるのです。
対戦相手は《呪文貫き》のコストを払ってしまうと、
コンボに使うはずだったマナが足りなくなることも。
序盤もマナアーティファクトをカウンターするなど、
序盤から後半まで比較的活躍の場があります。

3つ目は、《鋼の妨害/Steel Sabotage
アーティファクト限定のカウンターまたはバウンス。
対戦相手へのアーティファクト対策だけでなく、
青いデッキは勝ちにアーティファクトが絡むことが多いため、
こういったカードを使ってアーティファクトを守る事もあります。
それからアーティファクト一切入れていない構築は滅多にないので、
このカードが無駄カードになる可能性はあまりないはずです。

続いて黒の1マナ呪文。

1つ目は、《暗黒の儀式/Dark Ritual》。
黒1マナを黒3マナに変換する、
黒の代表的なインスタント呪文です。
マナを十全に出せることの重要性は『その2』でお話しした通り。
序盤で一気にゲームを優勢にすることも、
中盤の不利を巻き返すために使うことも、
終盤に勝ちを決めるためのマナを捻出することもできます。
仮に出てくるマナが不定3マナと考えても、相当のことができるはずです。
こういったマナ加速インスタントは、
1マナではないですが、
赤にも《煮えたぎる歌/Seething Song》などが存在します。

2つ目は、《血の復讐/Vendetta
主にマナクリーチャーやシステムクリーチャーなどの
小型クリーチャーを対象に使用します。
後続の巨大クリーチャーを対戦相手に安全に唱えさせないために
これらの障害物はできれば排除しておきましょう。
ライフ回復と同じく、多少のライフ支払いは
戦況に大きくは影響しません。
危険なクリーチャーだと思われるカードに気軽に使いましょう。

3つ目は、《無垢の血/Innocent Blood
自分を含めますが全員がクリーチャーを1体生け贄です。
対戦相手がジェネラルしか出していない状況であれば、
ジェネラルを確定除去できます。
生贄に捧げさせる、という効果なので、
他にクリーチャーをコントロールしていなければ
破壊不能であっても除去することが可能です。
序盤や全体除去が撃たれた後などの
戦場にクリーチャーが少ない状況で活躍します。
自分が戦場にクリーチャーを出していないのであれば
こちらにデメリットはありません。
また、黒1マナとクリーチャーを1体生贄に捧げることで、
対戦相手の数だけクリーチャーを除去できると考えれば
大幅なアドバンテージを得られているともいえます。

お次は赤の1マナ呪文。

1つ目は、《信仰無き物あさり/Faithless Looting
フラッシュバック付きルーティングのソーサリー。
ルーティングによる手札補充と墓地肥やしの両立が可能。
序盤、中盤、終盤で必要な手札は違ってきますが、
それが必要な時に引けるとは限りません。
手札で腐っているカードは墓地に捨てて、その時に必要な手札を整えましょう。
墓地にあるカードが増えてくると、
墓地から《信仰無き物あさり》をフラッシュバックできることを
忘れてしまいがちになるので気を付けましょう。

2つ目は、《汚損破/Vandalblast
基本は5マナの超過で唱えて、
対戦相手のアーティファクトを全破壊します。
最序盤であれば、そのまま1マナで唱える事もあります。
アーティファクトでマナ加速しようとしたプレイヤーの足止めとして有効です。
アーティファクトが絡むコンボは多数存在するため、
それらを潰すことも大切です。

3つ目は、《紅蓮破/Pyroblast》。
上述した、EDH最強色である青への対策をするカード。
紅蓮破》の他には、《赤霊破/Red Elemental Blast》があります。
青いデッキには動き出されたら死ぬ、と心得ましょう。
青いカードはアーティファクトと相性がいいことが多いので、
上述のアーティファクト破壊とあわせて、全力で潰しに行きましょう。

最後に緑の1マナ呪文。

1つ目は、《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves
マナクリーチャーの代表格。
エルフには優秀な部族シナジーがあり、
軽量なクリーチャーが多いため、随一の展開力を誇ります。
全体除去には弱いですが、そもそものマナコストが小さいので
再展開にかかる労力もさほどではないでしょう。
部族シナジーを抜きにしても、
緑のフィニッシャーになりうるカードは
指定マナコストが多いことが大半であるため
マナクリーチャーから緑マナを出す機会は多いです。
他にも優秀なマナクリーチャーとして、
極楽鳥/Birds of Paradise》や《エルフの神秘家/Elvish Mystic》、
東屋のエルフ/Arbor Elf》がいます。

2つ目は、《繁茂/Wild Growth
クリーチャー以外のマナ加速としてとても優秀です。
エンチャントした土地がマナを生み出すとき、追加で(緑)を生みます。
土地をアンタップする手段があればさらに生み出すマナが増えます。
マナ加速にこちらを使うかマナクリーチャーを使うかは
デッキがクリーチャー重視かそうでないかによります。
似たカードとしては《楽園の拡散/Utopia Sprawl》や
肥沃な大地/Fertile Ground》などがあります。
こちらは緑マナ以外にも対応できます。

3つ目は、《自然の要求/Nature’s Claim
1マナでアーティファクトとエンチャントのどちらにも対応できる、
緑のパーマネント対策としては最高位の1枚です。
エンチャントは除去手段が限られるうえ、
戦場に存在する限り、コントロールしているプレイヤーに
有利を生み出し続けるので、早めの対処が必要になります。
剣を鍬に》でも書いた通り、
多少ライフ回復されることを気にする必要がある場面は少ないです。
ライフよりも、相手の盤面が整っている状況の方がよほど危険です。

今回紹介したカードは、いくつかを除いて、
収録された版やプロモカードで絵が違うことがあります。
こういったカードは、古くから存在していてよく使われるカードに多いです。

自分の好みの絵のカードを使ってみたり、
ジェネラルの雰囲気に合わせてみたりと
デッキを自分色に染めてみましょう。
そうすることで、デッキへの愛着もひとしお、となること請け合いです。

まだまだ紹介していないEDH有用カードは数多ありますが、
そろそろ紹介済みのカードと自分の使ってみたいカードを合わせると、
とりあえずであっても、100枚のデッキが完成するころではないかと思います。
いい加減自分の組んだデッキで戦ってみたくて
ウズウズしている方も多いのではないでしょうか。

そんなわけで次回、”EDHをはじめよう! その4”は
実際にプレイする上で、あると便利なサプライ品などです。
ゲームを始める前の準備、その最終段階です。

では、よろしければ、次回もよろしくお願いします。
店員Tでした。


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