今月のK。
店主の友人であるKをレポートするだけの、
店主の手抜きこらむとしか思えないこらむ。
そのわりに何故かこのKのお話は好きな人が多いらしい。
店舗に来られるお客様とも時折話題なるほどだ。
お客様によっては、
「あのこらむ一番好きなんですよ。」
と言ってくれる人もいる。
書いている側からすると、
Kのこらむほど楽なこらむもない。
なにせK本人の承諾を得て、
Kの行動と言動をありのままに書くだけでいいのだ。
そんなKとはそろそろ一ヶ月近く会っていないある日のこと。
クロネコヤマトさんがインターホンを鳴らした。
ヤマト「あの、Serraさんてこちらでいいんですよね?」
Serra「おおむねあっています。」
ヤマト「あの、外国の方からの荷物のようなんですが。」
はて?外国から届く荷物なんてあっただろうか?
ここ最近では無かった記憶が。
ただ、それとは別に、
なんだかヤマトさん困っているようにも見える。
海外から荷物が届いた時に、
ヤマトさんが「外国からの荷物のようだ」と言った事もない。
ヤマト「送り主の名前がよくわからなくて。」
Serra「どうかしましたか?」
ヤマト「これなんですが、どちらにしても、
Serraさんがここであれば問題は無さそうなんですが。」
宛て先:Jester Serra
送り主:Phyrexian Dreadnought
だが、少し考えてわかった。
奴だ。
こんな事する奴は世界で1人だけだとピンときた。
レガシーのデッキでこのカードをこよなく愛すあの男だ。
確かにMTGプレイヤーでない日本人にとって、
「ファイレクシアン・ドレッドノート」
と読む事は難しい。
とくにファイレクシアン。
この単語は造語かつ固有名詞。
読めなくても無理はない。
Serra「あ、誰が送ってきたかわかりました。
送り先もウチで間違いないです。」
ヤマト「はい。」
ヤマトさん、安堵の表情に変わる。
なお、荷物の中身は、
・ラーメン
・鮭
・いくら
であった。
ファイレクシアン・ドレッドノートさんは、
北海道に旅行をしていたようだ。
そしてCardshop Serraの店主の好みがよくわかってくれている。
さすがは長年の付き合いである。
ひとまずはお礼の連絡を入れる。
返信には、
「送り主住所んとこに、
『ファイレクシア1-12-12』
って書こうと思ったけど、
面倒になってやめた。」
と来た。
1マナ12/12だからその住所なのだろうが、
どれだけ《ファイレクシアン・ドレッドノート》が好きなのだろうか。
このブレの無さこそが彼である。
次のレガシーかその次のレガシーでも、
《ファイレクシアン・ドレッドノート》採用デッキにしてくれるよう言ってみよう。
そろそろ《Illusionary Mask》でも使ってくれないだろうか。
《Illusionary Mask》なんて普通の人はサッパリわからないカードだろう。
《Illusionary Mask》はα、β、Unlimitedにしか無いカード。
レアリティもレアなので珍しさではパワー9と変わらない。
再録禁止カードに指定されている1枚でもある。
このカードは時代によってカードの効果が著しく変わるので、
とても注意が必要なカードだ。
2016年の10月の時点では下記のようになっている。
《Illusionary Mask》
コスト:2
アーティファクト
(X):あなたはあなたの手札にある、
あなたが(X)で支払ったマナのすべてかその一部で、
そのマナ・コストを支払うことができるクリーチャー・カードを選んでもよい。
そうした場合、あなたはそのカードを裏向きの2/2のクリーチャー呪文として、
そのマナ・コスト支払うことなく唱えてもよい。
その呪文が解決することでなったそのクリーチャーは、
それが表向きになっていない状態でそれがダメージを割り振ったり、
ダメージを与えたりダメージを与えられたりタップ状態になる場合、
代わりにそれを表向きにしてダメージを割り振ったり、
ダメージを与えたりダメージを与えたりタップ状態になる。
この能力は、あなたがソーサリーを唱えられるときにのみ起動できる。
レア
テキスト読んでも何したいのかわかんねえ!という人もいそうなカード。
簡単に言うと、
Xマナ払って、Xコスト以下のクリーチャーを裏向き(変異)でキャスト。
キャストした際に支払ったマナを記録する必要があり、色マナをごまかしたりはできない。
そして、表にする条件は、
・タップ状態になる場合。
・ダメージを受ける場合。
・ダメージを与える場合。
の3条件。
(テキストには書いていないが、不正防止のためゲーム終了時にも表にして確認する)
例外的に変異コストを持つクリーチャーを《Illusionary Mask》で出した場合、
変異コストを払って表にする事が出来る。
もちろん、表になったときの能力は誘発する。
条件がこれだけなので、
-X/-Xの修正を受けるような時は表にならない。
現在ではこのカードは、
「戦場に出た時」の能力がデメリットのクリーチャーカードに対して有効。
その最たるものは《ファイレクシアン・ドレッドノート》で、
他には
《狩り立てられた恐怖/Hunted Horror》
《誘うワーム/Tempting Wurm》
など。
レガシーのデッキでも
「マスク・ドレッド」
の名がついているが、
多くは見かけないデッキ。
理由は
・《Illusionary Mask》が高額であること。
・《Illusionary Mask》は他にあまり使い道がない。
という点が大きいのだろう。
いつかKが画期的な使い方をしてくれる事に期待したい。
それにしても普段会わないところからでも、
Cardshop Serraのこらむネタを提供してくれる彼。
店主はそんな友人を持てて幸せである。
ではまた。
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今月のKその8
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