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EDHこれだけは買え!

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EDHはレガシーやヴィンテージと同じで、
全てのカードセットが使えるという遊び方。
この全てのカードセットが使えるという事が、
時々とっても大変だと感じる人がいる。
その意見の1つは、

「自分は英語版のカードが読めない。
 英語版のカードにどうしても手を出しにくい。」

マジックのカードには日本語版が存在しないセットがいくつかあるので、
どうしてもこの問題にはぶつかってしまう。
デュアルランドのように見ればわかるし、
誰もが使っているから全く考えずに使えるカードなら楽なのだが、
全てのカードがそういうわけにはいかない。

そこで、EDHの中でも比較的手を出しやすく、
そして、これだけは買っても損は無さそうだと感じるカードを、
和訳付きで紹介したい。
一応言っておくけれども、
買え!と強制しているわけではないので。
お題はそういう勢いでつけただけ。


Fyndhorn Elves
クリーチャー エルフ(Elf) ドルイド(Druid)
(T):(緑)を加える。
1/1
コモン

能力は《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》と同じ。
収録セットは、
・アイス・エイジ
・From the Vault Twenty
の2種のみなため、
日本語版は存在しない。
EDHでは
「強いカードで能力が同じで、名前が違うもの」
は非常に大切。
このカードは能力が《ラノワールのエルフ》なので、
エルフデッキなら当然として、
それ以外の緑のデッキでも必要とされるエース級カードだ。
もちろん《ラノワールのエルフ》と一緒でコモン。

つまりほぼ同能力(あくまでほぼ)の1マナエルフだけで、
ラノワールのエルフ/Llanowar Elves
東屋のエルフ/Arbor Elf
エルフの神秘家/Elvish Mystic
ボリアルのドルイド/Boreal Druid
Fyndhorn Elves
と5種もある。
ある意味で緑のEDHを強力にしているカード達。
そして全てがコモンというところも強みだ。
エルフの安定感はEDHに限らず素晴らしい。


Jeweled Amulet
コスト:0
アーティファクト
(1),(T):Jeweled Amuletの上に蓄積(charge)カウンターを1個置く。
この起動コストとして支払ったマナのタイプを記録しておく。
この能力は、Jeweled Amuletの上に蓄積カウンターが置かれていないときにのみ起動できる。
(T),Jeweled Amuletから蓄積カウンターを1個取り除く:最後に記録されたタイプのマナ1点を加える。
アンコモン

アイス・エイジにしか存在せず、
現状、他では一切再録されていない。
基本的な使い方は1マナでチャージして、次以降のターンに繋げる。
わかりやすく言うと、1ターン目にこれと土地置いてチャージ。
2ターン目に土地を置けば3マナにアクセス可能、という事。

ちなみに、
蓄積カウンターを置く起動型能力は、
起動→《通電式キー/Voltaic Key》でアンタップ→もう1回起動
というプレイをすると、蓄積カウンターが2つ乗る。
この時に1回目と2回目で払ったマナの色が違う場合、
最後に蓄積カウンターを乗せた時の色マナ、
つまりスタック処理順で言えば最初に起動した時の色の方が記録される。

あと、蓄積カウンターは増殖等の方法で増やす事も出来る。
案外と便利なアーティファクトだ。


Gaea’s Touch
コスト:緑緑
エンチャント
(0):あなたは、あなたの手札にある基本森(Forest)カード1枚を戦場に出してもよい。
この能力は、あなたがソーサリーを唱えられるときにのみ、各ターンに1回のみ起動できる。
Gaea’s Touchを生け贄に捧げる:(緑)(緑)を加える。
コモン

なにこれ?と言う人が多そうな1枚。
昔と今で、カードテキストのルールが変更されているため、
カードのテキスト通りにゲームをしても、
それほどに大きく問題は出ないものの、
現ルールのテキストを把握しておく必要はあるカード。

カードのテキストをそのまま読むと、
「あなたは基本土地の森を通常のセットランドとは別に追加でセット出来る。
 このカードを生贄に捧げる:緑緑をあなたのマナプールに加える。」
となるのだが、
現在のルールでは、
何故か追加の森を置ける能力が、
起動型能力になっている。
この起動型能力を止められる事は稀だとは思うものの、
一応知っておくべき、というくらいだ。
元のテキストと大きく変化するわけではないが、
カードのテキストと違う事が書いてあるカードの1つ。

オラクル変更はともかく、
このカードの能力はストレートに強い。
コストが緑緑で、
基本土地の森限定とはいえ、追加セットが出来て、
自身を生贄で緑緑が出せる。
つまり、
2ターン目にこれをプレイ+追加の森をプレイ。
3ターン目はセットランドまで含めたら6マナへのアクセスが可能。
かなりこのブースト力は大きい。

そして、カードのコストが緑緑、
生贄のほうの能力で緑緑が出せるので、
そのターンに生贄でもマナは基本的には減らない。
エンチャントレスを採用するようなデッキでも活躍する1枚という事。

このカードが収録されているのは、
The Darkのみ。
何度も使った事があるが、
「なにそれ?」
と言われた回数が最も多いかもしれない。
そのくらいマイナーなカードだ。

追記で、
このカードの基本土地の森を追加で出す能力は、
冠雪の森/Snow-Covered Forest》はOK。
デュアルランドのように土地タイプを持つだけものはダメ。
ここは気をつけよう。


Tinder Wall/ほくちの壁
コスト:緑
クリーチャー 植物(Plant) 壁(Wall)
防衛(このクリーチャーは攻撃できない。)
ほくちの壁を生け贄に捧げる:(赤)(赤)を加える。
(赤),ほくちの壁を生け贄に捧げる:これによってブロックされているクリーチャー1体を対象とする。
これはそれに2点のダメージを与える。
0/3
コモン

おい、日本語版あるじゃないか!と言われそう。
いや、確かに存在している。
存在しているのだが、
収録されているところがあまりに特殊。

コールドスナップのテーマデッキ・オーロクス暴走

これだけ。
テーマデッキ(構築済みデッキ)というものは出回った数も少なく、
しかもこれの日本語版限定なんて、
スタンダードのトップクラスの神話レアのFOILカードよりも希少度が高い。
というわけでこのコールドスナップのテーマデッキのような、
特殊例は「日本語版が無いに等しいもの」として扱ってお話をしたい。

さて、このカードについて。
通常のセットではアイス・エイジのコモン。
能力は1マナの0/3の壁だが、
生贄能力で赤マナ2をもらえるマナブースト能力。
もちろん同型再録系のカードは無い。
EDHでは緑マナと赤マナシンボルがある以上は、
このカードは最低でも赤緑のデッキからの採用となるが、
かなりの優秀カードだ。
緑マナはあるが赤マナが無い時、なんていう状況の解決にもなり、
マナブーストにもなるという面はなかなか見られない柔軟性だ。

一応もう1つ能力を持っているが、
こっちはあまり使わない気がする。
・・・というより、この能力、
たぶん《Tinder Wall》使っている人の大半が忘れているし、
普通は使わないだろう。
とはいえ、1マナのコモン生物がデメリット無しで、
これだけの能力を持っている事は評価したい。
この2つ目の能力だって、全く使えない能力ではないのだから。


Orcish Lumberjack/オークの木こり
クリーチャー オーク(Orc)
(T),森(Forest)を1つ生け贄に捧げる:(赤)と(緑)の好きな組み合わせのマナ3点を加える。
1/1
コモン

・・・まただよ、日本語名あるやつ。
こちらは

コールドスナップのテーマデッキ・オーロクス暴走
デュエルデッキ 英雄vs怪物/Heroes vs. Monsters

の2つのみ。
日本語版が存在しないカードを紹介していこうと思ったのだけれども、
最初に言い方を変えれば良かった。
「ほとんど英語版しか出回っていないカード」
とか
「EDHで知っておくと案外デッキ構築の時に便利なカード」
くらいのお題と主旨にすべきだったかもしれない。

そして、これまたアイス・エイジのコモン。
色も最低でも赤緑デッキからというところも一緒。
マナを出す能力があるところも1マナの生物であるところも一緒。
能力は全然違うものの、
前述の《Tinder Wall》との共通点は多い。
このカードも《Tinder Wall》も結構な恐ろしさは、
1ターン目に着地させ、
2ターン目には4マナないし5マナへのアクセスを可能にする点だ。

説明しておくと、
Tinder Wall》の場合は、
1ターン目にセットランドから《Tinder Wall》プレイ。
2ターン目にセットランドから2マナ+《Tinder Wall》生贄で合計4マナ。

Orcish Lumberjack》の場合は、
1ターン目にセットランドから《Orcish Lumberjack》プレイ。
2ターン目にセットランドから2マナ、
Orcish Lumberjack》の能力で《》を生贄にして3マナを出して合計5マナ。

どちらの場合でも2ターン目にこのマナ数が出せる事は大きい。


Gorilla Shaman/ゴリラのシャーマン
コスト:赤
クリーチャー 類人猿(Ape) シャーマン(Shaman)
(X)(X)(1):点数で見たマナ・コストがXである、クリーチャーでないアーティファクト1つを対象とし、それを破壊する。
1/1
アンコモン

・・・ゴメン。
もうなんて言ったらいいやら。
これもまた、

コールドスナップのテーマデッキ・オーロクス暴走

にだけ日本語版がある。
で、さらにしょうもない補足を書いておくと、
このカードはアライアンスではアンコモン。
テーマデッキのカードでは何故かエキスパンションマークがコモンの色になっている。

ややこしい事やる前に、
ナントカ・マスターズで再録しちまえよ、もう!
と言いたい。

コールドスナップのテーマデッキ・オーロクス暴走にだけあるという話を、
既に3度もする事になっていて、
書いているこちらとしてもマヌケだと心の底から思っている。
なんなんだ、このテーマデッキ・オーロクス暴走は。
何かの嫌がらせか?と思うほどだ。

余談だが、
このコールドスナップのテーマデッキ・オーロクス暴走の未開封は、
日本国内に未開封があと何個あるの?というくらい見つからないと思う。
見つかったとしても、
日本国内にある英語版Revisedのスターターの数より少ないと思う。
なかなか確かめる術もないのだが。
Cardshop Serraの買取でも、
Revisedのスターターは未開封のボックスさえ来た事があるが、
オーロクス暴走は来た事がない。
なお、欲しいと言っているお客様は複数いる。
そのうちの1人は自分の友人なので気楽にお酒を飲んでいる際に、
「むり。あきらめて。」
と言っておいた程だ。

うん、なんだか話がオーロクス暴走になってしまって、
全然《Gorilla Shaman》にならなかった。
この《Gorilla Shaman》は今まで紹介した中では結構有名カード。
このカードはヴィンテージのトーナメントカードだからだ。
起動能力が、

(X)(X)(1):点数で見たマナ・コストがXである、
クリーチャーでないアーティファクト1つを対象とし、それを破壊する。

という稀有な能力を持っていて、
これが非常に大きい。
ヴィンテージの世界ではモックスシリーズをはじめとした、
0マナのアーティファクトが飛び交う世界だ。
マナさえ払えば1マナ以上のアーティファクトも破壊可能なこの生物は、
ヴィンテージの世界ではかなりのアドバンテージをくれる可能性を秘めている。
そして、それはEDHの世界でも例外ではない。
EDHでは使われるアーティファクトをちょっと書いてみよう。

モックス・ダイアモンド/Mox Diamond
オパールのモックス/Mox Opal
金属モックス/Chrome Mox
魔力の墓所/Mana Crypt
太陽の指輪/Sol Ring
師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top
通電式キー/Voltaic Key
多用途の鍵/Manifold Key
魔力の櫃/Mana Vault

0~1マナのアーティファクトをちょっと書いただけでこのラインナップ。
例外的に《師範の占い独楽》はタップ能力で逃げられてしまう事もあるが、
相手に起動を強要出来るという点と、
さらに《師範の占い独楽》のタップ能力にレスポンスして、
もう一度このゴリラの能力を起動すると一応破壊可能。
(ただし《師範の占い独楽》の起動能力により、
 対戦相手は1枚のドローは可能。)
ついでに書いておくと、
アーティファクト・ランドは全て0マナであるため、
モックス同様に1マナで壊せる。
壊せないのは破壊不能持ちの《ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel》だけ。

他にもEDHで飛び交うアーティファクトは多いため、
このゴリラ君の活躍の場は当然にしてある。
そして忘れてはいけない。
EDHでは対戦相手の数は3人だ。
飛び交う率もそれなりにあるという事。

赤には色々とアーティファクトを破壊出来るカードがあるが、
その中でも連続してアーティファクトを破壊出来る中で、
コスト1という優秀さは評価出来る1枚。
自分が赤のデッキを使っていて、
1枚何か入れるもの無いかなー?と思うような時に、
とりあえずの採用を考えられるゴリラ君。


Elvish Spirit Guide
コスト:2緑
クリーチャー エルフ(Elf) スピリット(Spirit)
あなたの手札にあるElvish Spirit Guideを追放する:(緑)を加える。
2/2
アンコモン

猿人の指導霊/Simian Spirit Guide》の元となったカード。
どこにも再録されていないので、結構貴重なカード。
緑のデッキで最速でジェネラルを降臨させたいデッキではよく採用される1枚。
クリーチャータイプがエルフなので、
エルフ系のEDHデッキでも採用率は高め。
普段であれば3マナ払っての通常プレイはありえないが、
EDHでは通常プレイから対戦相手のプレインズウォーカーに殴りに行くシーンもしばしば。
役目が2つあるカードは無駄になりにくい強みがある。
このカードはアライアンス。
紹介していて思うのは、
アイス・エイジとアライアンスは侮れないカードが多いなぁという印象。
再録されているカードでも、
秘儀の否定/Arcane Denial
意志の力/Force of Will
先触れ/Portent
紅蓮破/Pyroblast
水流破/Hydroblast
渦まく知識/Brainstorm
と、強いカードが多い。

そしてお次もアライアンス。


Soldevi Adnate
コスト:1黒
クリーチャー 人間(Human) クレリック(Cleric)
(T),黒のクリーチャーかアーティファクト・クリーチャーを1体生け贄に捧げる:生け贄に捧げられたクリーチャーの点数で見たマナ・コストに等しい量の(黒)を加える。
1/2
コモン

黒のマナブーストカードの中でも他に類を見ない優秀さがある1枚。
似たカードにフォールン・エンパイアの《Basal Thrull》があるが、
こちらは完全上位互換。
ついでなので《Basal Thrull》の紹介も。


Basal Thrull
コスト:黒黒
クリーチャー スラル(Thrull)
(T),Basal Thrullを生け贄に捧げる:(黒)(黒)を加える。
1/2
コモン

これも再録されていないカードの1つ。
コスト、能力どちらの面においても《Soldevi Adnate》が上。
Soldevi Adnate》は自身生け贄ならば《Basal Thrull》と同じ。
他のクリーチャーを生け贄に出来る点は大きく差がある。
生け贄に捧げたクリーチャーのマナ・コストのマナが出る事もかなり大きい。
Soldevi Adnate》経由で簡単に10マナ以上のエルドラージが降臨する事もある。
アライアンスのコモン恐るべし。

以上、

Fyndhorn Elves
Jeweled Amulet
Gaea’s Touch
ほくちの壁/Tinder Wall
オークの木こり/Orcish Lumberjack

ゴリラのシャーマン/Gorilla Shaman
Elvish Spirit Guide
Soldevi Adnate
Basal Thrull

この9種。
EDHをやる上で知っておいて損無し。
持っていて損無し。
9枚中8枚がマナを出すカードなので、
とても重要なカード
特に《Jeweled Amulet》は色を選ばず投入出来るため、
どんなデッキにも入れる事を考慮出来る。
使い勝手の良さは使った人ならわかるはず。

英語版が苦手!という方も、
このへんのカードあたりを理解して、
ちょびっと前に進んだEDHデッキを組んでみてほしい。

ではまた。


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