今回はヴィンテージのデッキ紹介。
製作者は時折こらむに登場するT。
れっきとした常識人ではあるが、
以前にとても不思議なデッキを作成している。
これがそのデッキの1つ。
もしこの前回のデッキについてのこらむを読んでいない方は、
できればそちらを読んでから。
今回は上記の「ノンクリーチャーオースバーン」を改良したもの。
デッキは以下。
-クリーチャー1枚-
1《沸血の巨像/Bloodfire Colossus》
-インスタント18枚-
1《Ancestral Recall》
1《渦まく知識/Brainstorm》
3《稲妻/Lightning Bolt》
1《神秘の教示者/Mystical Tutor》
3《もみ消し/Stifle》
1《白鳥の歌/Swan Song》
1《吸血の教示者/Vampiric Tutor》
3《突然の衰微/Abrupt Decay》
1《直観/Intuition》
3《意志の力/Force of Will》
-ソーサリー12枚-
1《思案/Ponder》
1《悪魔の教示者/Demonic Tutor》
2《ガイアの祝福/Gaea’s Blessing》
2《先読み/See Beyond》
1《Time Walk》
4《這い寄る恐怖/Creeping Chill》
1《宝船の巡航/Treasure Cruise》
-エンチャント4枚-
4《ドルイドの誓い/Oath of Druids》
-アーティファクト7枚-
1《Black Lotus》
1《魔力の墓所/Mana Crypt》
1《Mox Emerald》
1《Mox Jet》
1《Mox Pearl》
1《Mox Ruby》
1《Mox Sapphire》
-プレインズウォーカー4枚-
1《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》
2《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》
1《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
-土地14枚-
1《Bayou》
1《Taiga》
1《Tropical Island》
1《Underground Sea》
1《Volcanic Island》
4《禁忌の果樹園/Forbidden Orchard》
1《霧深い雨林/Misty Rainforest》
1《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
1《トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy》
1《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
1《森/Forest》
-サイドボード-
1《力ずく/By Force》
2《赤霊破/Red Elemental Blast》
2《外科的摘出/Surgical Extraction》
3《夏の帳/Veil of Summer》
1《心なき召喚/Heartless Summoning》
1《巧妙な偶像破壊者、ダレッティ/Daretti, Ingenious Iconoclast》
2《活性の力/Force of Vigor》
3《虚空の力線/Leyline of the Void》
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前回のノンクリーチャーオースという一見意味不明なデッキ名と違い、
今回はしっかりクリーチャーが入っている。
入っているのだが、
《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》
《グリセルブランド/Griselbrand》
《パルン、ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, Parun》
などの、
昨今のオースデッキに採用される一般的なクリーチャーは採用されていない。
採用されている生物は《沸血の巨像》。
ナニソレ?という人が多いと思うので、テキストを記載しておこう。
《沸血の巨像/Bloodfire Colossus》
コスト:6赤赤
クリーチャー 巨人(Giant)
(赤),沸血の巨像を生け贄に捧げる:これは各クリーチャーと各プレイヤーにそれぞれ6点のダメージを与える。
6/6
レア
アポカリプスで登場した巨人。
赤マナと生け贄で、すべてのクリーチャーとプレイヤーに6点のダメージ。
トーナメントで活躍したことは一切無い。
アポカリプスが出た当初からのガッカリ巨人さんだ。
起動型能力で自爆、
全体に6点という火力で《禁忌の果樹園》のトークンごと薙ぎ払い、
盤面のリセット+プレイヤーへのダメージを狙う。
その後、再度《禁忌の果樹園》でトークンを再生成することで、
次ターンに《ドルイドの誓い》により再び戦場に出すことができる。
(《ガイアの祝福》でライブラリーは修復可能。)
前回紹介した《這い寄る恐怖》は追放されてしまうため使い捨てだが、
《沸血の巨像》は使い回しが可能。
だいたいの動きとしては、
《沸血の巨像》の採用により
・《ドルイドの誓い》の能力1回での最大ダメージが18にアップ。
・その後も約2ターンに1回《インフェルノ/Inferno》可能。
という形に変化。
火力性能については十分になったため、
《危険因子/Risk Factor》や《火+氷/Fire+Ice》をデッキから抜き、
妨害や除去、ドローサポートを採用。
極論で言えば、
《ドルイドの誓い》と《禁忌の果樹園》を出したら、
おおむね相手のライフが0になる。
「《沸血の巨像》が捲れる前にどれだけ多くの《這い寄る恐怖》が捲れるか?」
が重要。
もし《這い寄る恐怖》が捲れる前に《沸血の巨像》が捲れた場合は、6点ダメージのみ。
次に《ドルイドの誓い》を起動した時は、
デッキ内の全ての《這い寄る恐怖》が公開され、
12点のドレインが発生する。
この時、ライブラリーのすべてのカードが墓地に置かれるため、
《ガイアの祝福》により《這い寄る恐怖》以外のカードが元に戻る。
以降は毎ターン《沸血の巨像》の能力を起動していけば、
対戦相手が先に倒れる。
「《沸血の巨像》+《這い寄る恐怖》×4」の捲れ方の場合は、
《沸血の巨像》の能力を起動することで、
対戦相手に18点。
ついでに自分は6点回復。
(12点回復と6点ダメージで差し引き6点回復。)
相手がフェッチランドを2回も起動していようものなら、
そのままゲームセットである。
そうでなくても相手のライフは2点まで落ち込む。
フェッチランドや《意志の力》などを使っているケースが多い世界なので、
実際には2以下になる事のほうが多い。
ゲーム中に引いてしまった《沸血の巨像》や《這い寄る恐怖》《ガイアの祝福》をライブラリーに戻すため、
《先読み》まで採用している。
また、多種多様のレギュレーションでは定番となった《王冠泥棒、オーコ》を採用。
《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》
コスト:1緑青
伝説のプレインズウォーカー オーコ(Oko)
[+2]:食物(Food)トークンを1つ生成する。
(それは「(2),(T),このアーティファクトを生け贄に捧げる:あなたは3点のライフを得る。」を持つアーティファクトである。)
[+1]:アーティファクト1つかクリーチャー1体を対象とする。
それは能力をすべて失い、
基本のパワーとタフネスが3/3の緑の大鹿(Elk)クリーチャーになる。
[-5]:あなたがコントロールしているアーティファクト1つかクリーチャー1体と、
対戦相手がコントロールしていてパワーが3以下のクリーチャー1体を対象とし、
それらのコントロールを交換する。
4
神話レア
様々なレギュレーションで禁止化が進んでいる、
非常に強力なプレインズウォーカー。
オースデッキの場合、
対戦相手がクリーチャーを出し渋ることが多い。
それを回避するために《禁忌の果樹園》を投入するが、
さらに後押しする形で《王冠泥棒、オーコ》が活躍する。
対戦相手のMoxシリーズなどのアーティファクトを鹿クリーチャーに変えることで、
無理やり《ドルイドの誓い》の条件を満たすのである。
鹿と化したアーティファクトは《沸血の巨像》で破壊されるため一石二鳥。
この能力により、邪魔なアーティファクトにも対応出来ている点も評価が高い。
前回の「ノンクリーチャーオースバーン」を紹介した時は、
ついにKウィルスにでも感染したのか、と思ったものだが、
前回に比べてかなり強化されたデッキになっている。
今後の彼の活躍に期待したいところだ。
ではまた。