今回は久しぶりに1枚のカードについてのんびりと。
その選ばれた1枚は、
このカード、プレイされた事あるの?と思う程、
マイナーで古いカード。
その名は《Ramses Overdark》。
日本語版が無いカードなので、当然日本語名も無い。
《Ramses Overdark》
コスト:2青青黒黒
伝説のクリーチャー 人間(Human) 暗殺者(Assassin)
(T):エンチャントされているクリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。
4/3
レア
レジェンドにいる、
存在の意味を疑われている青黒の伝説さん。
昔と違って現在は人間・暗殺者のタイプを持っている。
で、6マナで4/3。
《稲妻/Lightning Bolt》で焼かれる6マナ4/3。
タフネス3の宿命。
タップするとエンチャントがくっついてる生物を破壊。
《稲妻》で焼かれる6マナ4/3。
タフネス3の宿命。
パワーが4しかないので、
EDHで殴り倒すとしたら6回ものパンチが必要。
ダメ子。
イラストだけはかっこいいのになぁ。
イラストだけ見るとタフネス4以上あってもおかしくなさそうだし、
パワーももっとありそうな絵をしている。
エターナルエンチャントと呼ばれる、
《離陸/Launch》や《落胆/Despondency》などのカードを使うと、
毎ターン生物破壊は出来る。
毎ターン誰か一匹葬れる事は悪くないのだけれども、
それで勝てるわけではないので、
やっぱりダメ子。
せめて起動がタップじゃなくて
1:エンチャントされているクリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。
だったらまだ救いがあったかもしれない。
このラムセスさんはMTGのストーリー上では、
《Tetsuo Umezawa》の敵で暗殺組織のボスらしい。
だからなんか変な暗殺能力を持っている。
暗殺するのにこんな条件じゃ、
さぞかし暗殺組織もへっぽこに違いない。
で、《Tetsuo Umezawa》は、
「オーラ(Aura)呪文の対象にならない。」
の能力を持っているので、
ラムセスさんには暗殺されないと。
なんかもう、だからどうしたレベルのお話。
《Tetsuo Umezawa》も能力的には暗殺というか、
居合斬りのような能力を持っている。
どっちが強い?で言えば《Tetsuo Umezawa》。
もう少し書くと、
太古の昔でそれなりに使われたエンチャントでは、
《支配魔法/Control Magic》がある。
《Tetsuo Umezawa》は《支配魔法》をエンチャント出来ない。
コントロールを奪われないという事は、
オーナーを裏切らない。
つまり、
「武士は二君には仕えない。」
というわけだ。
さすがジャパニーズ・サムライ、テツオウメザワ。
でも《Tetsuo Umezawa》は、
クリーチャータイプ:人間(Human)・射手(Archer)であり、
侍(Samurai)ではない。
残念。
ついでにどうでもいいお話をしておくと、
ラムセスとは、
古代エジプトの人名で
「ラー神によって創造された者」
という意味。
ラーはエジプトの太陽の神様の名前。
つまり、ラムセスという名は、
わかりやすく言って太陽神の子という意味。
なのに、
カードのほうのラムセスさんは色は青黒。
名前の後に「オーバーダーク」という闇を意味するようなオマケがついている。
全然太陽神と関係無さそうな人だ。
古代エジプトのラムセスは王様が名乗る事が多く、
ラムセス一世からラムセス十一世までいる。
多くの日本人にとって知っているラムセスは二世だけだろう。
大人気スマホゲーム「Fate/Grand Order」に登場する、
ライダー:オジマンディアスがラムセス二世。
でもカードのラムセスさんのほうは暗殺組織のボス。
黒い。
全然王様っぽくない。
MTGの太陽のイメージと言えば白。
ラムセスなんて名乗るなら白で作れば良かったのでは?
だいたいストーリー上でも、
《Tetsuo Umezawa》VS《Ramses Overdark》
だけれども、
色であらわずと、
青黒赤の生物VS青黒の生物。
「アンタ達、ホントに喧嘩してんの?
どっちかと言うと仲良さそうだよ。」
と言いたくなる感じだ。
でも画像にしてみると
よくわからない組み合わせだ。
世界観が全然合ってない雰囲気がある。
この画像見てもラムセスさんはやっぱり太陽神のイメージ0。
《Tetsuo Umezawa》が暗殺組織のボスで、
ラムセスさんを白にしてテキトーな主人公にしたほうが、
なんとなくラムセスの名のイメージだ。
でも青黒で《稲妻》で焼かれるダメ子ちゃん。
《Tetsuo Umezawa》も3/3と、
同じように《稲妻》で焼かれるけれども、
3マナなのでとっても優秀だ。
《Tetsuo Umezawa》はEDHで使った事がある。
使われた事もある。
それどころか、レガシーというか、
大昔のレガシーであるType1.5でも使っている人を見た事がある。
信じがたい話だと思う人もいるだろうが、
《吸血の教示者/Vampiric Tutor》から、
《Tetsuo Umezawa》をわざわざ持ってきてプレイしていた。
本当の話だ。
だが、そんな太古の昔の信じがたいような世界でも、
《Ramses Overdark》を出した人はいなかった。
さすがに6マナ4/3は使う人がいなかった。
当たり前の話と言えば当たり前の話なのだが、
オールドスクールでもこいつを使っている人は見たことがない。
《稲妻》と《稲妻の連鎖/Chain Lightning》が使える世界なので、
6マナでこの生物を出したところでどうしようもない。
だいたい青や黒なら、
5マナで《センギアの吸血鬼/Sengir Vampire》か
《大気の精霊/Air Elemental》を出すほうが強い。
少なくともこの2体は《稲妻》1枚では落とせない。
この2体はどちらもオールドスクールで使われた事がある。
どちらもオールドスクールでは良いフィニッシャーだ。
しかし、エターナルエンチャントもないオールドスクールでは、
《Ramses Overdark》の使い道はかなり厳しい。
オールドスクールのフィニッシャーにもなれないだろう。
EDH歴が長い店主だが、
《Ramses Overdark》を使っている人は見たことがない。
EDHデッキ投稿募集でこいつを募集したら、
応募者0の可能性すらあるので、
怖くて募集をかけようなんて言った事もない。
いや、むしろ誰か作ってメールして。
多分即採用するから。
ではまた。
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Ramses Overdark
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