とある日の朝、
店主はスタッフのAとともに高田馬場にいた。
気がついたら財布から1000円が無くなり、
1つの袋を持っていた。
その後、店主は120円をドブに捨てた。
何を言っているのかさっぱりわからないだろう。
順を追って話そう。
カブトムシである。
その日はトモハッピーこと齋藤友晴さんと動画撮影を終えた日だった。
友人やスタッフに何かお土産でもと思っていた。
が、
時間が時間だ。
午前1時の高田馬場である。
東京ばな奈が売っている場所など見つからない。
あるかもしれないけど見つからない。
東京ばな奈が無いのなら仕方ない!
気が進まないけれども!
カブトムシだ!
冷静に考えてカブトムシしかない。
酔ってない。
お酒飲んでるけど酔ってない。
ダイジョブ。
カブトムシ、イケル。
デモ、オレ、ゼッタイ、タベナイ。
友晴さんに虫の自動販売機の場所まで案内してもらう。
そのままカブトムシをポチっと。
(カブトムシ、1000円。)
この食用カブトムシの自動販売機は、
高田馬場駅から歩いてすぐにある。
いや、売っているのはカブトムシだけではないのだが。
とりあえずカブトムシ以外に選択する気がない店主。
友晴さんは案内したら帰ると言いながら、
カブトムシの自動販売機の奥の通りへ歩いていく。
何やらBARのオーナーと話している。
「英宝さん、もう一軒行きませんか?
一杯飲んだら帰るんで。」
さっきのBARでも同じ事言ってたなぁと思いながら、
終電が無くなっている自分は全く構わないのでBARに直行。
ラムコークで乾杯した後は、
BARの他のお客様も含めて仲良くトーク。
一杯で帰るという宣言を2回程していながらも、
二杯目を注文する友晴さん。
明日、用事あるって言ってなかったかなぁ?
いいのかなぁ?
と思いながらこちらも二杯目。
そして出来上がってしまっているのか、
それとも素なのか、
BARにあるクジを引き始める友晴さん。
「なんか出ました。テキーラのショット。」
どうやらクジの内容次第でもらえるお酒が違うというものらしい。
出てきたテキーラを一気飲みし、陽気に喋る彼。
さっき1時には帰るって言ってたんだけどな、この人。
大丈夫なのかな、今1時半だよ。
本人は楽しそうだし黙っておこう。
ところでこのこらむは今月のKなのだが、
なんだか話が「今月のT」になりそうな勢いだ。
全然Kが出てこない。
出てきたKはKABUTOMUSHIだけだ。
結局午前2時半過ぎまでそのBARにいた。
その後、朝までの時間をカラオケで潰す事にした。
「やはりここは、一曲目はカブトムシしかない。」
「じゃあ、英宝さんのカブトムシ聴いたら帰ります。」
いいのだろうか。
そして店主はaikoのカブトムシを唄い、
彼は帰っていった。
そんな午前3時。
aikoのカブトムシなんて久しぶりに唄った。
そもそもカブトムシというタイトルがついている曲は、
aikoのカブトムシ以外は無いと思う。
覚えていてよかったというべきなのだろうか。
とてもどうでもいい話だが、
このaikoのカブトムシ、店主の全盛期に99点出せた曲の1つだった。
残ったメンツで朝まで過ごして、
朝に東京駅についたスタッフAと店主。
新幹線待ちをしている間に2人で話し合い、
カブトムシのLINEスタンプを探す。
「見つけた。スタンプ代120円か。」
「英宝さん、120円ドブに捨てたと思えば。」
「それもそうだな。」
見たこと無いドリンク買って不味かったと思えばOKという謎の理論で自分を納得させる。
そのままKのLINEにカブトムシ・スタンプ・テロを開始。
こんな感じ。
ただただ延々とこのカブトムシ画像を投げつけるだけ。
朝に新幹線のホームで2人で爆笑しながらスタンプを送る変な2人。
そして、次にKに会う日はヴィンテージの大会。
時間にしてたったの36時間後だ。
そして、Kと対戦相手のSが当たったタイミングで、
「この対戦で負けた方はカブトムシな。」
と伝える。
なお、Kには言っていないが、
「Kが負けたらカブトムシ2個食べる。」
「Kが負けたらカブトムシ1個、スタッフSが1個食べる。」
という意味だ。
そしてスタッフSは敗北。
見事カブトムシを食べる権利(強制)を獲得!
Kが不服そうに、
「なんで俺は勝負に勝ったのにカブトムシ食わないとならんの?」
と言っている。
「2個食べなくて済んだんだから良かったと思えば。」
と返したら、
「なんで俺は1個食うのが前提なんだよ!」
「東京土産買ったらやっぱ友人には渡してあげないと。」
「俺、東京在住だろうが。」
「そ、そこは、えーと、熱い友情とか。」
「そんな友情いらねえ!」
「東京ばな奈探したんだけどね。明け方の高田馬場には無くて。」
「探す気もねえのによく言いやがる!」
そう言いながらもカブトムシを食べるKやスタッフS。
そして巻き込まれた他2名。
スタッフSの感想:
「原材料に『カブトムシ 塩』と書かれていたが、塩の味はしない。
というか味がしない。
甲殻が全然噛み切れなくて、
延々と噛み続けなければならなかった。
辺りにはパリパリというカブトムシの咀嚼音が鳴り響いていた。
想像してみてほしい。
野郎4人が雁首揃えて、
死んだ目をしながらカブトムシをパリパリ噛み砕く様を。
まさしく地獄だった。」
Kの感想:
「味そのものはそこまで終わっているわけじゃない。
食べる瞬間に目を瞑っていればイマイチ美味くないお菓子かと思える。
ただ、羽が硬すぎて噛み切れないのでイライラしてくる。
もちろん二度と食いたくない。」
どっかの店主はその感想を聞き、
どっかの無免許医のように、
「それを聞きたかった。」
という感じだ。
ところで、
このこらむ、Kの名前よりカブトムシのほうが多くないかな。
さて、次は彼に何を食べさせようか。
ではまた。
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今月のKその21
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