ツイッター質問箱でこのような質問をいただいた。
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クリーチャー版のパワー9も是非。
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クリーチャー版パワー9、
人それぞれ基準や意見はあれども、
・パワー9と呼ぶからには可能な限りレガシーの活躍よりヴィンテージを主軸に。
・アドバンテージをしっかりと取れるかどうか。
の2つに重点を置いて選定。
まずはストレートに9枚回答。
《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》
《グリセルブランド/Griselbrand》
《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》
《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》
《僧院の導師/Monastery Mentor》
《磁石のゴーレム/Lodestone Golem》
《闇の腹心/Dark Confidant》
《トレストの使者、レオヴォルド/Leovold, Emissary of Trest》
《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》
9枚選ぶならこんな感じだろうか。
(誰が一番などは無く順不同。)
《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》
《真の名の宿敵/True-Name Nemesis》
の御三方は強いのだけれども、
上記の者達と違ってアドバンテージは得られない。
単一除去呪文を相手の手札で腐らせる《真の名の宿敵》は、
全くアドバンテージを得られないとは言わないのだが。
この御三方を落とした理由はこれで、
逆に9名がランクインする理由はやはりなんらかのアドバンテージ。
・《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》
マナを払って登場しない生物ランキング殿堂入り。
《ドルイドの誓い/Oath of Druids》
《実物提示教育/Show and Tell》
《全知/Omniscience》
などでコストを踏み倒して出てくる事ばかり。
特に《全知》からの追加ターン+滅殺6は鬼神の如き強さ。
EDHでも禁止されるだけのことはある。
・《グリセルブランド/Griselbrand》
マナを払って登場しない生物ランキング殿堂入り2号。
環境的には《引き裂かれし永劫、エムラクール》のお友達。
こいつも前述のようなコスト踏み倒し装置で出てくる事ばかり。
そしてこいつもEDHで禁止。
7ライフ支払い7ドロー、絆魂持ちと完全に自己完結。
・《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》
レガシーの世界で暴れまわり、というよりも暴れ過ぎて、
ついには禁止されてヴィンテージ以外に生きる世界を失った生物。
1マナの生物とは思えない異常な性能。
3つの能力の高さだけでも強いのに、
何故かタフネスが2ある。
バランスブレイカーと言われるだけのことはある。
・《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》
登場以来、レガシー、ヴィンテージのどちらでも活躍する青の最高級ウィザード。
墓地からカウンターや《Time Walk》《Ancestral Recall》を撃たれると絶望的。
2マナ2/1とアタッカーとしても及第点であり、
柔軟性を考慮すると青最強のクリーチャーと言っても過言ではないほど。
青そのものが柔軟性を持っている色である所に、
さらにかゆい所に手を届かせる優秀な子。
・《僧院の導師/Monastery Mentor》
ヴィンテージで1枚制限をくらった珍しい生物。
「置けば人が死ぬ。」と言われるほどの凄まじい制圧力を誇る。
レガシーでも活躍の場はあるのだが、
ヴィンテージの活躍は桁違い。
モックスシリーズをはじめとする低コストカードでの能力誘発が大きい。
《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》が2枚あると、
マナの数だけ能力誘発という恐ろしい事ができる。
ちなみに、
「《僧院の導師》置いときゃ勝てるだろ。」
と安易に2ターン目に《Demonic Tutor/悪魔の教示者》から持ってきて、
《Black Lotus》からプレイしてみたら、
本当にそのまま押し切ってしまった事がある。
・《磁石のゴーレム/Lodestone Golem》
長いMTGの歴史の中で、
一番最初にヴィンテージで1枚制限された生物。
《巨大戦車/Juggernaut》の上位互換と呼ぶにはあまりにも強い。
アーティファクト大好きな店主はこのカードを最初に見た時、
「なんでこのカードは《巨大戦車》に《Time Walk》がついてるんだ?」
と言った。
ワールドウェイクが出た途端に4枚集める事を決意したレアだった。
4枚使えた頃には、
1ターン目に《磁石のゴーレム》プレイ。
2ターン目に2体目の《磁石のゴーレム》プレイ。
とプレイするだけで、
対戦相手が1枚の呪文もプレイ出来ずにゲームが終わってしまう事もあった。
・《闇の腹心/Dark Confidant》
使い方を間違えると自爆スイッチになるが、
アドバンテージをくれる黒の最高級ウィザード。
コストが低いカードを大量に詰め込むレガシーやヴィンテージでは、
このカードのアドバンテージ力は他のレギュレーション以上。
ちなみに公式大会で対戦相手がこのカードを使い、
アップキープに《ダークスティールの巨像/Darksteel Colossus》がめくれ、
こちらは何もしていないのに対戦相手が一瞬で死んだ事がある。
・《トレストの使者、レオヴォルド/Leovold, Emissary of Trest》
コンスピラシー2のセット名の俗称を「レオヴォルドくじ」にしてしまう程の1枚。
指定コスト3の3色カードなので、使うデッキは限られてくるが、
能力の範囲が広く、能力が刺さらない相手のほうが少ない。
置かれるとアドバンテージを1つくらいは持って行かれる。
EDHでは禁止されている。
・《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》
ヴィンテージではあまり見ないがレガシーでは大活躍。
装備品が多種多様に増えれば増えるほど強くなる1枚。
特に
《殴打頭蓋/Batterskull》
《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》
の存在が大きい。
そして、能力でコストを踏み倒し、
カウンターもさせずに場に出せる事も強み。
主観ではあるものの、
この中で最強は何?
と聞かれたら、
迷わず《磁石のゴーレム》を選択。
このカードについては、
「よくこのカードのデザインにGOサインが出たなぁ。」
と見た途端に思った程。
ちなみにワールドウェイクの発売日は2010年2月5日。
このカードがヴィンテージで制限された日は2016年4月8日。
6年は放置されていたというか、
6年間4枚フル投入でお世話になりました。
「1マリガンくらいなら、
1ターン目にこれ置けばすぐ取り戻せる。」
と思えるくらいの強さだった。
1枚制限された時は、
「なんでクリーチャーが1枚制限くらうの?!」
と思いつつも、
「いや、このカードなら仕方ないか。」
と思った。
こういうお話も楽しいので、
またいつかヴィンテージやレガシーの世界をひっくり返すような生物が出た頃に書き直してみたい。
余談だけれども、
よく冗談の話題で
「パワーが9のクリーチャーを9種でパワー9!」
というものが出る。
ちなみにパワー9、タフネス9の生物だけでも9種以上ある。
ピッタリ全部9種だったら面白かったのだが。
ではまた。
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クリーチャー版パワー9
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