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MtG展について。

ツイッター質問箱でこのような質問をいただいた。

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MTG展に行かれますか?
新絵のセラの天使はマニアの店主様から見てどうなのでしょうか?

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マジックザギャザリング展行きますか?私はお仕事で行けなくて辛い・・・

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MtG展の感想を聞きたいです

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3つとも同じような質問なのでまとめて。

MtG展は9月13日(木)に行ってきた。

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Magic History

まず、入ると、
その年ごとにあった出来事が書いてあった。
MtG最初の年である1993年から始まり、現在まで。
世界選手権がどこで開催された、
プロツアーがどこで開催された、
といった比較的シンプルな事が書いてあった。

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Magic the Gathering Girl

その後あたりにぎゃざガールの絵が10枚。

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Expansion Introduction

それから、
アラビアンナイトから最近のセットまでのカードで、
「特筆すべきはこのカード」
という感じでカードが各セット数種類が展示され、
そのカードの解説。

その奥に
過去の名デッキ5つ

・プロスブルーム
・MoMa
・サバイバルデス
・Fires
・ゴブバンテージ


がデッキそのものを並べた形で展示。
写真で1つだけ紹介。
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MoMa

MoMaデッキ。

次のところでは、

・αのパワー9
・《Phoenix Heart》
・《Shichifukujin Dragon》

が飾られていた。
(ここから先は撮影禁止だった。)

ある意味で一番の見所かもしれないが、
パワー9については、
サイン入り、サイン無しがバラバラで一貫性が無かった。
サイン入りで9枚かサイン無しで9枚かに徹底していれば良かった。

このあとに続くは原画の展示。
ここがメインコンテンツではないかと。

Guruランドの《平地/Plains》があった。
あとは《猫族の戦士ミリー/Mirri, Cat Warrior
タールルームの勇士ターンガース/Tahngarth, Talruum Hero
銀のゴーレム、カーン/Karn, Silver Golem
ピット・ファイター、カマール/Kamahl, Pit Fighter
ゴブリンの太守スクイー/Squee, Goblin Nabob
飛翔艦ウェザーライト/Skyship Weatherlight
末裔の道/Descendants’ Path
なども。

原画コーナーを抜けると、オリジナルアニメ。
ラヴニカのギルドの設定資料。

最後に物販コーナーがあり、出口で

・来場プロモの《セラの天使/Serra Angel
・《末裔の道/Descendants’ Path》のポストカード

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25th Serra Angel


をもらっておしまい。

個人的な感想を言わせてもらうと、

MtG25週年という記念すべき展覧会でこのクォリティは少々味気ない。
新宿という一等地を使っている事と、
四半世紀記念と考えるともう少しハイレベルを望みたいところだが、
入場料500円で、
・《Phoenix Heart》
・《Shichifukujin Dragon》

を見る事が出来て、プロモカードがもらえるので文句は言えないだろうとも思う。
これが参加費1500円以上だったらちょっと・・・と思っただろう。

とはいえ、
「自分ならこうした!」
と思うところは少なくない。

まず、MtGの歴史として書かれている内容の充実性が足りない。
もう少し記事内容が濃くあってほしかった。

過去の名作デッキ5つについても、
もっと掘り下げて欲しかった。
デッキの動きや当時どんなふうに猛威をふるったかなど。

アラビアンナイトからの現在までのセットを展示するなら、
全部コンプリートセットにすれば見所が増える。
さらにこの展示部分はRevised以降の基本セットは一切無かった。
それもちょっぴり残念。

αかβかUnlimitedのコンプリートセット、
それ以降の基本セットのコンプリートセット、
アラビアンナイトから現在までのコンプリートセットが展示されていたら、
さぞかし圧巻だっただろう。
せめて初めて日本語版が登場した、
・第4版
・クロニクル

の2つを日本語版コンプリートセットで展示してほしいところだ。
展示場の広さの問題があるのなら、
現在までに出た全てのプレインズウォーカーを並べて展示でも良かった。
多くのプレイヤーはプレインズウォーカーのカードが好きなはず。
全プレインズウォーカーが並んでいて額に入れての展示だったら、
多くの人が足を止めてスマホで記念撮影していったコンテンツになっただろう。

原画についても展示の仕方が良くない。
原画は特に魅せたいところのはずなのに、
所狭しという飾り方でかなり見にくい。

原画をゆっくりと眺めたいのに、
その隣のフロアから轟音でオリジナルアニメの音声が流れてくる。
ハッキリと言ってしまえばうるさいだけで、
原画を見るという事との調和は最悪。
あれではせっかくの原画がもったいない。
一般的な人にとって、
Guruランドの原画を見る機会などまず無いというのに。

さらに言うと、
原画を飾る際に解説+元のカードを一緒に展示くらいはすべきだった。
そうすれば初心者の方が見てもカードが何なのかわかりやすく、
入りやすいコンテンツになったはず。

そして、何よりも言いたい事は下記!

MtG25週年で来場者配布のプロモーションカードに《セラの天使》を作っているのだ。
何故《セラの天使》を選んだか?
それはパワー9以外でMtGの顔だったからだろうと思う。
やはり多くのMtGプレイヤーや製作者にとって、
セラの天使》の存在は意味があるのだろうと感じる。

しかし、
MtGが25週年の時間を刻んだ記念すべき時に《セラの天使》を推し出したというのに、
どうして《セラの天使》2種の原画を飾ろうと思わなかったのだろう?
(2種:Douglas Shuler版、Rebecca Guay版のこと。)
その原画は間違いなく日本にあり、
その所有者は
「展示のために貸して。」
と言われたら貸した。
企画者は《セラの天使》の原画が日本にある事くらい知っていたはず。
というより《セラの天使》の原画が日本にある事を知らない業界人などいるのだろうか。
今回の原画は借りたものもあったと聞く。
ここで《セラの天使》の原画を借りに行かなかった事は
千載一遇のチャンスを逃したと言ってもいい。

この2つの《セラの天使》が飾られていたら、
より多くの集客を見込めた可能性はあったと思えてならない。
どちらの《セラの天使》も所有者にとっては
「毎日見る事が可能な原画。」
であっても他の人はそうはいかない品なのだから。

こんな感想を抱く人は日本でも自分だけかもしれないが、
「これなら自分のコレクションで一人MtG展やったほうが面白いもの展示出来そう。」
と会場で考えていた。

とは言うものの、
決して主催者を貶すような意図は無い。
25週年のMtG展がアメリカではなく日本で開催された事は十分に喜ばしい。
そしてあの一等地であの金額の入場料では、
元がとれないのではないだろうか。
提示するサービスをコストの点で見れば、
お客様にとって悪いイベントでは無かったと思う。

店主は今回のMtG展に行き、
いつか自分がMtG展に関わるか、
もしくは一人MtG展をやってみたくなった。
自分ならもっと楽しませた!
という事だけは間違いがないし、
それだけの展示物を持っている自信がある。

そして、この話はここで終わらない。
このMtG展の前後で、
セラの天使》の原画所有者には奇跡が起きていた。

続く。

ではまた。


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