今回のEDHデッキ紹介は
《乱動を刻む者、ノヤン・ダール/Noyan Dar, Roil Shaper》。
戦乱のゼンディカーで登場したガッカリレアマーフォーク。
イラスト含めて全然人気がないので、
どんなに頑張っても50円レアを脱却する事は無さそうな、
うだつのあがらない可哀想な生物だ。
そんなリストラ寸前の会社員みたいな生物でも、
スポットライトが当たる事があるのがEDHの良いところ。
《Noyan Dar, Roil Shaper/乱動を刻む者、ノヤン・ダール》
コスト:3白青
伝説のクリーチャー マーフォーク(Merfolk) 同盟者(Ally)
あなたがインスタント呪文1つかソーサリー呪文を1つ唱えるたび、
あなたがコントロールする土地1つを対象とする。
あなたはそれの上に+1/+1カウンターを3個置いてもよい。
そうしたなら、その土地は速攻を持つ0/0のエレメンタル(Elemental)・クリーチャーになる。
それは土地でもある。
4/4
レア
5マナで4/4。
決して弱いわけではないが、
「だからどうした。」
と言われたら終わりのパワーとタフネス。
能力は全てインスタントとソーサリーに覚醒3のオマケがつく。
覚醒コスト0で覚醒3なのだから、
能力はとても強い。
本体が5マナで少々重たいのが50円を超えられない理由だろう。
MTGのカードには
「あと1コスト軽ければ強いのに。」
と言われるカードが結構な数存在する。
これもその1つと言えばそうかもしれない。
あとは対象にとれる土地が対戦相手の土地でもOKだったら、
面白味が増していただろう。
ちょっと残念だ。
5マナでパワー4という、普通と言われて仕方のない数字ゆえに、
それほどジェネラルダメージ21点を狙える生物ではない。
ジェネラルの能力を活かしつつ、
素直に40点ライフを殴りきる、
白青らしからぬアクションを求められる。
デッキは以下。
ジェネラル:《乱動を刻む者、ノヤン・ダール/Noyan Dar, Roil Shaper》
クリーチャー4枚
《粗石の魔道士/Trinket Mage》
《陽景学院の使い魔/Sunscape Familiar》
《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》
《アウグスティン四世大判事/Grand Arbiter Augustin IV》
インスタント20枚
《神秘の教示者/Mystical Tutor》
《Force of Will》
《差し戻し/Remand》
《Arcane Denial》
《サイクロンの裂け目/Cyclonic Rift》
《渦まく知識/Brainstorm》
《呪文貫き/Spell Pierce》
《精神的つまづき/Mental Misstep》
《遅延/Delay》
《水没/Submerge》
《白鳥の歌/Swan Song》
《誤った指図/Misdirection》
《大あわての捜索/Frantic Search》
《断絶/Snap》
《頑固な否認/Stubborn Denial》
《時を越えた探索/Dig Through Time》
《Mana Drain》
《応じ返し/Snapback》
《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
《流刑への道/Path to Exile》
ソーサリー21枚
《時のらせん/Time Spiral》
《意外な授かり物/Windfall》
《Timetwister》
《時間のねじれ/Time Warp》
《時間操作/Temporal Manipulation》
《荊州占拠/Capture of Jingzhou》
《時間の伸長/Time Stretch》
《時間の熟達/Temporal Mastery》
《永劫での歩み/Walk the Aeons》
《水の帳の分離/Part the Waterveil》
《呪文ねじり/Spelltwine》
《一日のやり直し/Day’s Undoing》
《デジャ・ヴュ/Deja Vu》
《壊滅的大潮/Devastation Tide》
《思い起こし/Call to Mind》
《見えざる糸/Hidden Strings》
《悲劇的な傲慢/Tragic Arrogance》
《宝船の巡航/Treasure Cruise》
《思案/Ponder》
《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe》
《定業/Preordain》
エンチャント1枚
《通商停止/Embargo》
アーティファクト20枚
《Mana Crypt》
《精神石/Mindstone》
《通電式キー/Voltaic Key》
《アゾリウスの印鑑/Azorius Signet》
《スランの発電機/Thran Dynamo》
《金粉の水蓮/Gilded Lotus》
《発展のタリスマン/Talisman of Progress》
《虹色のレンズ/Prismatic Lens》
《魔力の櫃/Mana Vault》
《厳かなモノリス/Grim Monolith》
《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》
《オパールのモックス/Mox Opal》
《金属モックス/Chrome Mox》
《連合の秘宝/Coalition Relic》
《友なる石/Fellwar Stone》
《太陽の指輪/Sol Ring》
《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
《Jeweled Amulet》
《サファイアの大メダル/Sapphire Medallion》
《水蓮の花びら/Lotus Petal》
プレインズウォーカー3枚
《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
《卓絶のナーセット/Narset Transcendent》
《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren》
土地30枚
《Tundra》
《神聖なる泉/Hallowed Fountain》
《統率の塔/Command Tower》
《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
《霧深い雨林/Misty Rainforest》
《汚染された三角州/Polluted Delta》
《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
《乾燥台地/Arid Mesa》
《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
《秘教の門/Mystic Gate》
《広漠なるスカイクラウド/Skycloud Expanse》
《アダーカー荒原/Adarkar Wastes》
《氷河の城砦/Glacial Fortress》
《古えの居住地/Ancient Den》
《教義会の座席/Seat of the Synod》
《ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel》
《大草原の川/Prairie Stream》
《古えの墳墓/Ancient Tomb》
《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus》
《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》
《ミシュラの工廠/Mishra’s Factory》
8《島/Island》
1《平地/Plains》
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無限コンボ等は一切無し。
《記憶の壁/Mnemonic Wall》
《古術師/Archaeomancer》
を入れて、
《滞留者ヴェンセール/Venser, the Sojourner》
を入れれば、
無限ターンを狙うかたちは簡単に作れる。
これはこれで決まると、
追加ターン呪文を撃つたびにジェネラル能力誘発で、
攻撃力が上がっていく面白さがある。
このデッキは基本としては、
ジェネラルの能力が全て。
ジェネラルを着地させたら全力でジェネラルを守るくらいの気持ち。
相手の呪文をカウンターしたり、
追加ターン呪文を撃つだけで、
こちらのアタッカーが増えるor強化される。
大量破壊呪文を潰せなかった場合にピンチに陥る危険性を考慮すると、
土地1枚をひたすら強化する一点突破型にプレイするのが安全。
3/3生物を大量生産する方法も出来るが、
間違って《ハルマゲドン/Armageddon》や《神の怒り/Wrath of God》を食らうと、
自分だけが絶望的な状況になるのでオススメしない。
状況にもよるが、
《ちらつき蛾の生息地》
《墨蛾の生息地》
《ミシュラの工廠》
《ダークスティールの城塞》
の4種のランドにジェネラル能力を使っていくのが面白い。
《墨蛾の生息地》を起動+ジェネラル能力3回で一撃で毒10が狙える。
ドロー系のカードも多いので、
呪文を10発撃つくらいはあっさり可能で、
30/30くらいの生物に育つ事は珍しくない。
このデッキを見ていた人に、
30/30を超えた生物に、
「サイコロお化け」
という名前をもらったほどだ。
(土地の上にダイスを大量に置いていたから。)
追加ターンで小突くだけでバタバタと人が倒れる、
白青らしからぬ大艦巨砲主義である。
ただ、ブロッカーを立てられてしまうと、
なかなか削り切れない状況になってしまうので、
《滞留者ヴェンセール》の採用から、
ブロック不可にして殴るのも1つの手段だ。
このデッキを使う際の注意すべきカードがいくつかあるので、
挙げておこう。
《卓絶のナーセット》
《呪文ねじり》
《見えざる糸》
の3つだ。
《卓絶のナーセット》はマイナス能力の反復。
反復は、
「この呪文があなたの手札から唱えられたなら、
これの解決に際し、これを追放する。
あなたの次のアップキープの開始時に、
あなたはこのカードを追放領域から
これのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。」
「唱える。」と書いてあるのでジェネラル能力が誘発する。
《卓絶のナーセット》の能力で追加ターン呪文を撃って、
ジェネラル能力が誘発するだけで相当な攻撃力になる。
《呪文ねじり》は
あなたの墓地にあるインスタント・カード1枚かソーサリー・カード1枚と、
対戦相手1人の墓地にあるインスタント・カード1枚かソーサリー・カード1枚を対象とし、
それらを追放する。それらのカードをコピーする。
可能ならばそれらのコピーをそのマナ・コストを支払うことなく唱える。
呪文ねじりを追放する。
と書いてある。
こちらも「唱える。」なので、ジェネラル能力が誘発する。
つまり、《呪文ねじり》を含めて、
最大3回ジェネラル能力が誘発するため、
《呪文ねじり》1発で、
突然9/9のクリーチャーが出て来る事がある。
《見えざる糸》は暗号の能力。
暗号は
「あなたはあなたがコントロールするクリーチャー1体に暗号化した状態で、
この呪文カードを追放してもよい。
そのクリーチャーがプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、
それのコントローラーはその暗号化したカードのコピーを、
それのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。」
これも、「唱える。」なのでジェネラル能力が誘発。
《見えざる糸》が誘発するたびに攻撃力が+3されていく。
この3種のカードでのジェネラル能力の誘発を忘れてしまうだけで、
かなりの攻撃力ダウンとなってしまうので、
必ず覚えておきたい。
デッキの変更候補としては、
《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》
《全ては塵/All Is Dust》
の2枚がオススメ。
どちらのリセット能力も、
クリーチャー化した土地には影響しない。
似たタイプのリセットカードで
《次元の浄化/Planar Cleansing》
があるが、
指定コストが白白白ときついので、不採用。
《神の怒り》系の呪文は、
呪文をプレイ→ジェネラル能力誘発→クリーチャー全滅
となるので、相性が良くない。
また、
面白いカードでは、
《永遠の土/Terra Eternal》
というカード。
《Terra Eternal/永遠の土》
コスト:2白
エンチャント
すべての土地は破壊不能を持つ。
レア
何を考えて作ったのかサッパリわからないカードだが、
このデッキに限り一応使いものになる50円レア。
クリーチャー化した土地カードが全て破壊不能持ちになるので、
防御的ではあるが、それなりには強い。
このカードが出てさえいれば、
《神の怒り》や《ハルマゲドン》が効かないのも面白い。
このうだつのあがらない50円ジェネラルだが、
使ってみると思っている以上に面白いデッキに仕上がった。
興味を持ったら是非使っていただきたいデッキだ。
ではまた。
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EDHデッキ紹介その73(Noyan Dar, Roil Shaper/乱動を刻む者、ノヤン・ダール)
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