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EDHデッキ紹介その112(Sidisi, Undead Vizier/アンデッドの大臣、シディシ)

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今回のデッキ紹介は《アンデッドの大臣、シディシ/Sidisi, Undead Vizier》。

ストーリー上では、
ゾンビになる前のシディシ(《血の暴君、シディシ/Sidisi, Brood Tyrant》)は、
龍王シルムガル/Dragonlord Silumgar》に仕え、
シルムガルの命令を通訳する立場だった。
つまり、シルムガルの使いっぱしりである。
しかし、
しばしばシルムガルの命令を自分の都合のいいように通訳していたことがバレてしまう。
結果としてシディシはシルムガルに処刑されるが、
能力自体は高く評価されていたため、
従順に命令を聞くゾンビとしてシルムガルに蘇生させられた。
ちなみに女性である。

Sidisi, Undead Vizier
アンデッドの大臣、シディシ/Sidisi, Undead Vizier
コスト:3黒黒
伝説のクリーチャー ゾンビ(Zombie) ナーガ(Naga)
接死
濫用(このクリーチャーが戦場に出たとき、あなたはクリーチャーを1体生け贄に捧げてもよい。)
アンデッドの大臣、シディシがクリーチャーを1体濫用したとき、あなたはあなたのライブラリーからカードを1枚探してもよい。そうしたなら、それをあなたの手札に加え、その後あなたのライブラリーを切り直す。
4/6
レア

5マナで4/6接死と、及第点くらいの能力。
戦場に出たときに濫用を行うと、
ライブラリーから好きなカード1枚を手札に加えられる。
濫用の生け贄はシディシ自身でも構わない。

濫用時の効果が《Demonic Tutor》なので、
デッキは必然的にコンボ狙いの構築になってしまう事が多く、
濫用で自身生け贄は当たり前。
せっかく接死も持っているのだが、
戦闘の機会は少なめ。
5マナでパワー4は悪くなくとも、
ジェネラルダメージ21点を狙って戦う事はまず無い。

デッキは以下。

ジェネラル:《アンデッドの大臣、シディシ/Sidisi, Undead Vizier

-クリーチャー6枚-
歩行バリスタ/Walking Ballista
鉛のマイア/Leaden Myr
闇の腹心/Dark Confidant
金属細工師/Metalworker
パラジウムのマイア/Palladium Myr
祖先の像/Ancestral Statue

-インスタント9枚-
殺戮の契約/Slaughter Pact
暗黒の儀式/Dark Ritual
汚物の雨/Rain of Filth
吸血の教示者/Vampiric Tutor
死体のダンス/Corpse Dance
四肢切断/Dismember
腹黒い夢/Insidious Dreams
殺し/Snuff Out
むかつき/Ad Nauseam

-ソーサリー13枚-
沸き立つ汚泥/Bubbling Muck
伝国の玉璽/Imperial Seal
再活性/Reanimate
Demonic Tutor
夜の囁き/Night’s Whisper
血の署名/Sign in Blood
残酷な教示者/Cruel Tutor
Grim Tutor
骨読み/Read the Bones
毒の濁流/Toxic Deluge
暴露/Unmask
不穏の標/Beacon of Unrest
闇の誓願/Dark Petition

-エンチャント1枚-
ネクロポーテンス/Necropotence

-アーティファクト39枚-
金属モックス/Chrome Mox
永遠溢れの杯/Everflowing Chalice
Jeweled Amulet
ライオンの瞳のダイアモンド/Lion’s Eye Diamond
水蓮の花びら/Lotus Petal
魔力の墓所/Mana Crypt
モックス・ダイアモンド/Mox Diamond
オパールのモックス/Mox Opal
Candelabra of Tawnos
妖術師のガラクタ/Conjurer’s Bauble
探検の地図/Expedition Map
魔力の櫃/Mana Vault
師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top
太陽の指輪/Sol Ring
通電式キー/Voltaic Key
炭色のダイアモンド/Charcoal Diamond
友なる石/Fellwar Stone
砕けたパワーストーン/Fractured Powerstone
厳かなモノリス/Grim Monolith
精神石/Mind Stone
虹色のレンズ/Prismatic Lens
星のコンパス/Star Compass
思考の器/Thought Vessel
冷鉄の心臓/Coldsteel Heart
玄武岩のモノリス/Basalt Monolith
連合の秘宝/Coalition Relic
統率者の宝球/Commander’s Sphere
ブライトハースの指輪/Rings of Brighthearth
彫り込み鋼/Sculpting Steel
摩滅したパワーストーン/Worn Powerstone
霊気貯蔵器/Aetherflux Reservoir
前兆の時計/Clock of Omens
面晶体の記録庫/Hedron Archive
カルニの宝石/Khalni Gem
シッセイの指輪/Sisay’s Ring
スランの発電機/Thran Dynamo
ウル=ゴーレムの目/Ur-Golem’s Eye
金粉の水蓮/Gilded Lotus
パラドックス装置/Paradox Engine

-土地31枚-
血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire
湿地の干潟/Marsh Flats
汚染された三角州/Polluted Delta
新緑の地下墓地/Verdant Catacombs
古えの墳墓/Ancient Tomb
裏切り者の都/City of Traitors
Lake of the Dead
Mishra’s Workshop
宝石の洞窟/Gemstone Caverns
発明博覧会/Inventors’ Fair
ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth
20《沼/Swamp


——————————
このジェネラルを使う際には濫用についてしっかりルールをおさえておこう。

1.濫用は、それを持つクリーチャーが戦場に出たときに誘発する誘発型能力。

2.濫用したときに誘発する他の誘発型能力とセットになっている。
濫用誘発→解決時にクリーチャーを生け贄に捧げる→「濫用したとき」の能力が誘発、
という手順。

3.どのクリーチャーを生け贄に捧げるか(あるいは生け贄に捧げないか)を選ぶのは、
濫用の解決時。

4.濫用によって、その能力の発生源であるクリーチャーを生け贄に捧げた場合、
「濫用したとき」の誘発型能力は誘発する。

5.濫用の誘発後、解決前にその能力の発生源が戦場を離れていた場合、
クリーチャーを生け贄に捧げても「濫用したとき」の誘発型能力は誘発しない。


5番目は比較的重要。
アンデッドの大臣、シディシ》の濫用誘発後、
解決前に除去された場合、
他のクリーチャーを生け贄に捧げたとしても、
ライブラリーからカードを探すことはできない。

デッキの内容としては、
マナが出るアーティファクトが32枚も入っている。
通電式キー》などの、
間接的にマナを出すと言えるカードを含めればそれ以上だ。
通常であれば過剰な枚数だが、
これらは素早いマナの確保と、
コンボ達成のために投入されている。

このデッキは勝ち手段が非常に限られていて、
その勝ちへのルートもほぼ固定。
軸になるのは《パラドックス装置》。

Paradox Engine
パラドックス装置
コスト:5
伝説のアーティファクト
あなたが呪文を1つ唱えるたび、あなたがコントロールするすべての土地でないパーマネントをアンタップする。
神話レア

このカードを出すと、
自分が何か呪文を唱えるたびにマナ・アーティファクトがすべてアンタップするようになる。
主な勝ち手段は以下のコンボだ。

1.アーティファクトから黒マナを含む5~6マナ以上が出る状態にする。

2.《パラドックス装置》をプレイ。

3.自身の能力で手札に戻る呪文を唱える。
具体的には、

死体のダンス》のバイバック。コストは(4)(黒)
祖先の像》。コストは(4)
(戦場に出たときの誘発型能力で自身を手札に戻す)

呪文を唱えるたびに土地でないすべてのパーマネントをアンタップできるため、
死体のダンス》であれば黒マナ2つ以上を含む6マナを、
祖先の像》であれば黒マナ1つ以上を含む5マナを、
それぞれアーティファクトから出せれば、
呪文を唱える→パーマネントをアンタップ→呪文が手札に戻る
の手順を行った時に黒マナが余るので、
黒の無限マナが成立。
祖先の像》の方が難易度は低いが、
インスタントのクリーチャー除去で妨害される可能性がある。

アンデッドの大臣、シディシ》は上記パーツを揃えるために使用する。
黒の無限マナが出たあとは、
アンデッドの大臣、シディシ》をキャスト→濫用してジェネラル領域へ、
という動きを何回でもできるようになるので、
ライブラリーのすべてのカードを手札に加えられる。
そうなったら、

・《歩行バリスタ》をX=100万くらいで唱えて対戦相手に射撃する。

・《アンデッドの大臣、シディシ》《死体のダンス》《祖先の像
をいくらでも唱えることができるので、
霊気貯蔵器》のライフを得る能力を無限に誘発させられる。
手順を繰り返して好きなだけライフを得たら、
霊気貯蔵器》の「50点のライフを支払う」の起動型能力を連打。

上記の手順で勝利する。

死体のダンス》は、
「あなたの墓地にある一番上のクリーチャー・カード1枚を戦場に戻す。」
という効果であり、
対象を取っていない。
そのため自分の墓地にクリーチャー・カードがなくても唱えられる。
もちろん、
アンデッドの大臣、シディシ》を濫用する時に、
ジェネラル領域ではなくわざと墓地に置くことで、
死体のダンス》を唱えて再利用することも可能。

ジェネラルが5マナ、
パラドックス装置》の設置にも5マナかかるため、
時間がかかりそうに見えるが、
ジェネラルの代わりにデッキに入っているサーチ呪文でも構わないし、
パラドックス装置》さえ設置してしまえば、
直後に0~1マナの呪文を唱えることで、
ジェネラルやサーチ呪文をもう一度唱えるマナを確保できることが多い。
そうなれば、
祖先の像》か《死体のダンス》をサーチしてフィニッシュできる。

デッキの性質上、
パラドックス装置》を対処されてしまうと苦しい。
回収用に《不穏の標》や《妖術師のガラクタ》を採用してはいるが、
ボジューカの沼》などで追放されてしまうと万事休す。
手詰まりにならないように、
サブの無限マナ手段として、
ブライトハースの指輪》と《玄武岩のモノリス》の無限マナコンボを用意しているものの、
こちらのコンボは黒マナが出せないので、
「無限の無色マナは出るが、
黒マナが足りずサーチできないためターンを渡さざるを得ない」
という状況になりがち。
可能であれば《パラドックス装置》で決めたいところ。

コンボに特化したデッキ構築のため、
1枚のカードでコンボが破綻してしまう。
よく見かけるところでは、

締め付け/Stranglehold
法の定め/Rule of Law
無のロッド/Null Rod

あたりがどうしようもない。
このままの構築だと除去できないので、
置かれる前に決めると腹をくくるか、
どうにかして他のプレイヤーに除去してもらうか、
保険として除去できるカードを投入しよう。
黒単でこれらすべてに対処でき、
かつ自分のマナアーティファクトに被害が及ばないカードは、

イシュ・サーの背骨/Spine of Ish Sah
解放された者、カーン/Karn Liberated
存在の一掃/Scour from Existence
不安定なオベリスク/Unstable Obelisk

など、非常に限られてしまう上、
唱えたり起動するためのマナコストが重いのが辛いところ。

締め付け》はどうすることもできないが、
法の定め》や《無のロッド》であれば、
サーチ呪文で上記4種のいずれかを手札に加えることで対処できる。
1枚だけでも採用しておくと、
いざという時に役に立つ。

コンボを決めるタイミングで、
カウンターが飛んできたり、
自然の要求/Nature’s Claim》などを撃たれることも多い。
自分が最速でコンボを決めに行くのではなく、
他のプレイヤーがコンボを仕掛けてくるのを待ち、
そこへの対応で周りが消耗した隙を狙うのも手。
あるいは、
防御の光網/Defense Grid》の投入も一考の余地あり。


今回は《パラドックス装置》を軸にしたコンボデッキを紹介したが、
こらむ:長野EDHオフ参戦記2回目
でも書いた通り、
何かデザインを間違っているような気がする強さのカードだ。
今回の《アンデッドの大臣、シディシ》や、
アーカム・ダグソン/Arcum Dagsson》で専用デッキを作った時の爆発力は凄まじいので、
使用上の注意をよく読み、
用法・用量を守って正しく使っていただきたい。

ではまた。


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