今回のデッキ紹介もお客様のリクエスト。
伝説のドワーフの一人、《上級建設官、スラム/Sram, Senior Edificer》。
そして実は珍しい白単EDHのデッキ紹介。
《Sram, Senior Edificer/上級建設官、スラム》
コスト:1白
伝説のクリーチャードワーフ(Dwarf) アドバイザー(Advisor)
あなたがオーラ(Aura)呪文か装備品(Equipment)呪文か
機体(Vehicle)呪文を1つ唱えるたび、カードを1枚引く。
2/2
レア
白にはよくある2マナ2/2でメリット持ち。
太古の昔には白で2マナ生物メリット持ちは少なかった。
今ではそれほど珍しくもないが、
このカードはちょっぴり珍しい。
《メサの女魔術師/Mesa Enchantress》のような、
白にはあまりないドロー能力。
誘発条件はオーラ、装備品、機体の3種。
《メサの女魔術師》はエンチャント全般なので、
一長一短のような違い。
あとは伝説生物ゆえ、2体以上並ばないのも違いの1つ。
EDHでは1~3マナの伝説生物は強い弱いがとても極端。
1~2ターン目に着地させやすいため、
使い方次第では強ジェネラルの仲間入りをする可能性を持つ。
この《上級建設官、スラム》は、
今まで登場した白の伝説生物とは完全に違うタイプで、
デッキもそれ専用に組める性能を持っている。
強ジェネラルの仲間入りまでは行けないかもしれないが、
今回のデッキには一見の価値と使ってみる価値の両方がある。
デッキは以下。
ジェネラル:《上級建設官、スラム/Sram, Senior Edificer》
-クリーチャー7枚-
《純鋼の聖騎士/Puresteel Paladin》
《オーリオックの廃品回収者/Auriok Salvagers》
《真実の解体者、コジレック/Kozilek, Butcher of Truth》
《金のマイア/Gold Myr》
《カルドーサの鍛冶場主/Kuldotha Forgemaster》
《鋳造所の検査官/Foundry Inspector》
《歩行バリスタ/Walking Ballista》
-インスタント2枚-
《悟りの教示者/Enlightened Tutor》
《税収/Tithe》
-エンチャント9枚-
《ダークスティールの突然変異/Darksteel Mutation》
《罪の自覚/Conviction》
《ちらつき護法印/Flickering Ward》
《天使の贈り物/Angelic Gift》
《ヘリオッドの選抜/Chosen by Heliod》
《命運の掌握/Grasp of Fate》
《シガルダの助け/Sigarda’s Aid》
《忘却の輪/Oblivion Ring》
《土地税/Land Tax》
-アーティファクト58枚-
《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion’s Eye Diamond》
《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》
《水蓮の花びら/Lotus Petal》
《魔力の墓所/Mana Crypt》
《太陽の指輪/Sol Ring》
《厳かなモノリス/Grim Monolith》
《オパールのモックス/Mox Opal》
《友なる石/Fellwar Stone》
《虹色のレンズ/Prismatic Lens》
《通電式キー/Voltaic Key》
《魔力の櫃/Mana Vault》
《スランの発電機/Thran Dynamo》
《金粉の水蓮/Gilded Lotus》
《カルニの宝石/Khalni Gem》
《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
《前兆の時計/Clock of Omens》
《霊気貯蔵器/Aetherflux Reservoir》
《覚醒の兜/Helm of Awakening》
《パラドックス装置/Paradox Engine》
《アルハマレットの書庫/Alhammarret’s Archive》
《雲の鍵/Cloud Key》
《クラーク族の鉄工所/Krark-Clan Ironworks》
《記憶の壺/Memory Jar》
《耕作者の荷馬車/Cultivator’s Caravan》
《密輸人の回転翼機/Smuggler’s Copter》
《卓越の印章/Sigil of Distinction》
《蜘蛛糸の網/Spidersilk Net》
《骨の鋸/Bone Saw》
《聖戦士の盾/Cathar’s Shield》
《カイトシールド/Kite Shield》
《調和者隊の盾/Accorder’s Shield》
《極楽のマントル/Paradise Mantle》
《信頼おける山刀/Trusty Machete》
《ニューロックの滑空翼/Neurok Hoversail》
《ルーン刻みの鍾乳石/Runed Stalactite》
《皮剥ぎの鞘/Flayer Husk》
《レオニンのボーラ/Leonin Bola》
《刃の篭手/Bladed Bracers》
《幽霊火の刃/Ghostfire Blade》
《ゴーレム皮の篭手/Golem-Skin Gauntlets》
《レオニンの円月刀/Leonin Scimitar》
《縫い師の移植/Stitcher’s Graft》
《発明者のゴーグル/Inventor’s Goggles》
《猛火の松明/Blazing Torch》
《面晶体の刃/Hedron Blade》
《ダークスティールの斧/Darksteel Axe》
《手甲/Shuko》
《バジリスクの首輪/Basilisk Collar》
《銀の象眼の短刀/Silver-Inlaid Dagger》
《創意工夫の傑作/Masterwork of Ingenuity》
《合鍵/Skeleton Key》
《大薙刀/O-Naginata》
《頭蓋骨絞め/Skullclamp》
《ヴィリジアンの長弓/Viridian Longbow》
《骨断ちの矛槍/Bonesplitter》
《迫撃鞘/Mortarpod》
《速足のブーツ/Swiftfoot Boots》
《稲妻のすね当て/Lightning Greaves》
-土地23枚-
《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
《乾燥台地/Arid Mesa》
《湿地の干潟/Marsh Flats》
《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
《トロウケアの敷石/Flagstones of Trokair》
《古えの墳墓/Ancient Tomb》
《発明博覧会/Inventors’ Fair》
《裏切り者の都/City of Traitors》
《Mishra’s Workshop》
《永岩城/Eiganjo Castle》
13《平地/Plains》
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ひと目見ただけでもわかると思う。
デッキのバランスが明らかに普通ではない。
ジェネラル1枚
クリーチャー7枚
インスタント2枚
エンチャント9枚
アーティファクト58枚
土地23枚
で、合計100枚。
土地の枚数がまるで60枚デッキのようだ。
これには理由がある。
デッキに入っている装備品やアーティファクトをコスト別に書くと下記のようになる。
0マナ:7枚(コストXの《卓越の印章》を含める。)
1マナ:23枚
2マナ:3枚
合計:33枚
残りのアーティファクトは
0マナ:5枚
1マナ:4枚
2マナ:6枚(機体1+《金のマイア》)
3マナ:3枚(機体1+《鋳造所の検査官》)
4マナ:5枚
5マナ:4枚
合計:27枚
当店のデッキリストの書き方で、
アーティファクトクリーチャーはクリーチャー欄にあるので、
合計枚数は60枚。
ミスではないのでご理解を。
これを見てもわかる通り、
かなりコストが軽く作られている。
0マナの装備品と1マナの装備品の合計は30枚。
装備品の9割がこのコストで、
投入されているアーティファクトの半分の枚数でもある。
《上級建設官、スラム》が出ていれば、
この30枚はコストの軽いドロー呪文に化ける。
《上級建設官、スラム》が2マナなので、
これを1ターン目か2ターン目に着地させ、
あとは装備品並べてドローを重ねれば、
自ずと土地は引ける、という考えで構成されている。
そしてもともとそこまで土地を必要としないのも事実だ。
《鋳造所の検査官》や《覚醒の兜》があれば、
1マナの装備も0マナドローになるので、
簡単にライブラリーの半分近いところまで掘り進む事も。
デッキの勝ち方は基本はコンボ。
《パラドックス装置》がおおむね悪さをするアイテムになっているが、
無くても決まるコンボもある。
《パラドックス装置》無しでは、
《オーリオックの廃品回収者》
《ライオンの瞳のダイアモンド》
《霊気貯蔵器》
この3枚がシンプル。
この3枚だけで、無限マナ、無限ライフ、無限ダメージが成立。
《オーリオックの廃品回収者》と《ライオンの瞳のダイアモンド》は、
ヴィンテージやレガシーで見る事がある無限マナ方法の1つ。
ここに《霊気貯蔵器》が加われば、
無限ライフと無限ダメージに。
竜撃砲撃ち放題である。
単純な無限ダメージなら《歩行バリスタ》でOK。
荒技では無限マナから、
《迫撃鞘》で《上級建設官、スラム》を投げ続けるという無限ダメージ方法も。
《オーリオックの廃品回収者》は下記の組み合わせも出来る。
《オーリオックの廃品回収者》
《オパールのモックス》
《クラーク族の鉄工所》
この条件で無色の無限マナ。
《上級建設官、スラム》が出ていれば、
全ての装備品が0マナ1ドローに変わるので、
そこから別の無限に入る事も多い。
《パラドックス装置》は完全に悪さしかしない。
他のデッキでも大半置いたらゲームが終わりそうな事ばかりなので、
いずれ禁止になる可能性も。
このデッキでも、
《上級建設官、スラム》
《パラドックス装置》
《ちらつき護法印》
《金のマイア》
《極楽のマントル》
上記で無限ドローに入れる。
手順は説明も不要とも思うが、
《上級建設官、スラム》に《極楽のマントル》装備。
《上級建設官、スラム》と《金のマイア》から白2マナ。
《ちらつき護法印》をプレイして、
ドローと《パラドックス装置》誘発。
《ちらつき護法印》を白マナ払って手札に戻す。
以下繰り返し。
他のマナアーティファクトがあればマナも増えていく。
《極楽のマントル》
《金のマイア》
の代わりは
《金粉の水蓮》
《カルニの宝石》
のどちらか1枚でも事足りる。
無限マナではないところは一応注意。
《上級建設官、スラム》の能力は
「唱えるたび、カードを1枚引く。」
なので、ドローは強制。
つまりライブラリーを引ききったら、
間違っても装備品やオーラ呪文を唱えてはいけない。
そこまで行った時は
《オーリオックの廃品回収者》
《ライオンの瞳のダイアモンド》
《霊気貯蔵器》
で無限ダメージで勝つなどの方法に方針変更。
《真実の解体者、コジレック》が入っているで、
無理やりライブラリー回復は可能。
《パラドックス装置》は単純に使うだけでも、
相当に威力を発揮する事が多く、
装備品をプレイしているだけでもおおむねマナが増えていく。
最終的にドローとマナを加速させて、
コンボにまであっさりと繋がる事も多々ある。
《パラドックス装置》
《師範の占い独楽》
《通電式キー》
合計で2マナ以上出るマナアーティファクト。
これでも無限ドロー。
前述の《上級建設官、スラム》+《ちらつき護法印》コンボと同じ状態。
3マナ以上マナアーティファクトで出せる場合にはマナが余っていく。
《覚醒の兜》があるとさらに条件が楽に。
他にも
《オーリオックの廃品回収者》
《パラドックス装置》
《水蓮の花びら》
合計で2マナ以上出るマナアーティファクト
でも無限マナになる。
《パラドックス装置》がかなり猛威を振るうので、
多種多様の条件で無限が成立する。
それから、普段では《上級建設官、スラム》を置いた後、
《卓越の印章》はX=0で置いてただのドローエンジンにするのだが、
無限マナが出た時に手札にある場合はX=1億くらいで宣言して、
クリーチャーに装備させてパンチすれば一撃必殺。
二通りの使い方がある事もお忘れなく。
なお、このデッキは、
時折《上級建設官、スラム》で殴りきる。
大量に並べた装備品を適当に装備してパンチ。
これであっさりジェネラルダメージ21点にも到達する事がある。
元が0マナや1マナの装備品で、
1つ1つは大した威力もないのだが、
数が並ぶと塵も積もればなんとやら。
特に《ゴーレム皮の篭手》が面白いプラス値を出してくれる事も。
コンボがメインではあるものの、
ジェネラルダメージも一人分くらいは狙える。
白単でここまでの動きをするデッキはなかなかに珍しいはず。
しかも価格的にもマナ・コスト的にも安い装備品だらけで、
それほどデッキが高額にならない。
土地としては最高額クラスの《Mishra’s Workshop》は採用されているが、
これは無理をしなくても良い1枚。
ある程度簡単に組めるので、
一度使ってみてほしいデッキ。
一風変わった白の動きを是非とも体験していただきたい。
ではまた。
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EDHデッキ紹介その98(Sram, Senior Edificer/上級建設官、スラム)
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