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《Bazaar of Baghdad》その2。

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Bazaar of Baghdad》。

言わずと知れた高額カード。
2枚引いて3枚捨てるだけのシンプルな効果で、
大昔はデメリットが大きいだけのカードと思われたが、
ある時期(10年以上前)から墓地を使うデッキが大流行。
その時からこのカードは評価が変わり、
現在では、

ヴィンテージ:4枚使用可能
レガシー:禁止

となり、
他の世界では
オールドスクールとEDHで使用可能。

飛び抜けて使用されているのは当然ヴィンテージで、
昔は《世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon》一本釣りデッキ。
その後はラヴニカで発掘/Dredgeのシステムが登場後、
複数の種類の発掘デッキが作られ、
さらに

復讐蔦/Vengevine
虚ろな者/Hollow One
甦る死滅都市、ホガーク/Hogaak, Arisen Necropolis
活性の力/Force of Vigor
否定の力/Force of Negation
有毒の蘇生/Noxious Revival
精神的つまづき/Mental Misstep
死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman
縫い師への供給者/Stitcher’s Supplier

などのカードの登場により、
バザーデッキが多様化していった。

メインデッキで墓地対策をしていないデッキは、
「初戦で《Bazaar of Baghdad》置かれたら負け。」
と言わしめる程の脅威があり、
ヴィンテージの大会では10人中1人は使っていそうなデッキの1つ。

その理由の1つには、
「パワー9には手が出せないが、
 《Bazaar of Baghdad》4枚ならなんとか買える。」
というところから、
ヴィンテージデビューという事もある。
このバザーデッキでパワー9を使用するバージョンもあるが、
無くても数種類のタイプのデッキが構築可能なところが魅力的だ。

「《Bazaar of Baghdad》さえあればヴィンテが出来る!」
はとても大きい。
実際に友人の中にこの理由でヴィンテージデビューした人は複数いる。

そんな《Bazaar of Baghdad》も年々値段が上がっていき、
今では、

NM:約50万
NM-:約46万
EX:約42万
EX-:約38万
GD:約34万

と一番状態が悪くても30万超え。
この文を書き始めたあたりで値段を調べた時、
ディスプレイの前で、
「ハァ?!」
と言ってしまったくらいに上がっている。
なんだこのお値段は。

自分が相当前に買ったボロボロの《Bazaar of Baghdad》は確か3500円。

低く見ても100倍。

株式の用語で、テンバガーという言葉がある。
株をやっていても聞いたことがない人もいる言葉かもしれない。
日常的にまず使わない言葉なので。
意味は、

「株価が10倍になった銘柄、またはなりそうな銘柄のこと。
 バガーはもともと野球用語で塁打という意味で、
 1試合で10塁打(テンバガー)を記録する勢いで株価が高騰し、
 10倍まで跳ね上がる銘柄をテンバガーと呼ぶ。」

という意味。
英語で書くと「ten-bagger」。
ある価格位置から10倍になったとしてもテンバガー。
(ある値から10倍まで所持し続けた人が誰もいないとしても。)
自分が買った位置から10倍になったとしてもテンバガー。
どちらの場合でも使われる言葉。

株の世界で10倍株はある事はあるが当然レアもレア。
神話レアどころじゃなくらいレア。

Bazaar of Baghdad》は100バガー。
ハンドレッドバガーでいいんだろうか。
ハンバガー?
なんだかパンで肉をはさんだ食べ物みたいな言い方に。
日本人だと「ひゃくばがー」という発音しそうだけども。

で、この100バガーを達成している《Bazaar of Baghdad》。
(探せば他にも100バガーカードは結構ある。)
100バガーだから自慢したいっていう話ではない。
株の世界ならそれで売却してしまえばおしまいなので、
この状態になってしまえば大喜び状態だ。

同様にMTGの世界を投機で見てるなら売り払って大喜びだろうけど、
そもそも手放すという選択がない人にとって、
100バガーを達成したところで何も意味がない。
ついでに言うと100バガーまで待てる株式投資家って滅多にいない。
テンバガー達成する人だってレアだ。
店主の場合は手放す選択肢は最初から無いので、
たまたま《Bazaar of Baghdad》が100バガーになったというだけで、
個人的にはとてもどうでもいい。

「値段が100倍になろうとタップして2枚引いて3枚捨てるだけだよ!
 《日を浴びるルートワラ/Basking Rootwalla》マッドネス宣言したり、
 《臭い草のインプ/Stinkweed Imp》発掘したり、
 墓地から《復讐蔦/Vengevine》出てきたりするだけだ!」

というMTG末期患者な事を言っているのみ。
3500円だろうと35万円だろうと、
Bazaar of Baghdad》の効果は変わらないのだから。
「高くなったらぞんざいに扱えないなぁ。」
って気持ちになるくらいで、
何も変わらずデッキで使う。

MTG末期患者にとってカードの高騰が嬉しい事はほとんど無い。
お金が欲しくてMTGをしているのではないのだ。
MTGが魅力的だから大枚はたいて欲しい物を買っているだけ。
株のようにお金でお金を増やしたい世界と違って、
MTGはカードゲームなのだ。
手放す選択肢が無い人にとって含み益が100倍である事なんて、
本当にどうでもいいのだ。

だから値段が上がらないほうが嬉しい。
欲しいと思ったカードが手の届かない価格帯に行ってしまう方が困る。
「あと8枚買う予定だったのに!」
「EDHのデッキの数だけ欲しい!」
といった時にさすがに100バガー状態のカードは躊躇するものがある。

で、友人からすると、
「アンタもう十分《Bazaar of Baghdad》持ってんだろ。」
と言われるのだが、
(この言い方をしたのは今月のKの彼だけれども、
 他の人にも同じ事を言われた。)
個人的にはあと4枚は考えていた。
こんな高騰じゃなければ4枚行った。
最低でも4枚行きたかった。
行けるならあと8枚行きたかった。

そんな友人達との会話で、
「このカードって持っている人次第で結構違いあるよね。」
「EDHかヴィンテージかで変わるよね。」
「欲しいとは思ってるんだけどなかなか手が出ない。」
という話が出た。
4枚持っている人もいれば0枚の人も・・・と様々という話。

ということで100バガーだとかそんな前座は置いておいて、
どうでもいい

「《Bazaar of Baghdad》何枚持ってる?」

のはじまりはじまり。

–0枚、称号:一般人–
不要の人or諦めの人or迷っている人。
これを使うデッキに興味がない人や、
レギュレーション的に無関係の人。
それと高くて買えなくて諦める人と、
買うかどうか迷っている人。
なんとなく一番多い層だと思う。

ビアンカにするか、フローラにするか、デボラにするか?
を迷っているくらいにありふれた感じ。
ま、普通ルドマンに話しかけるのが基本ですけども。

–1枚、称号:EDH大好き–
EDHの民とコンプリーター。
EDHのデッキで使いたいと思って買った人と、
アラビアンナイトの1枚コンプを作った人。
EDHでこのカードを使うデッキは限られるので、
EDHのために買える人は結構頑張っている人。

EDHで店主と一晩語りあおう!

–2枚、称号:道半ば–
EDHの民orこれからヴィンテージを目指す。
あと2枚買ったらヴィンテにデビュー!
という人のほうが多そう。
EDHでこのカードを2枚買って、
別々のEDHデッキで!という人はあんまりいなそう。
EDH民なら2枚目より持ってない別のカードを買う事の方が多い。

–3枚、称号:あと1枚!–
多分4枚目を探している人。
3枚所持はEDHよりヴィンテージ寄りのはず。
あと1枚探してヴィンテージで使うタイプ。
だんだんと入手が難しくなっているカードなので、
「どこかで見つけたら買う!」
をやって3枚まで来た人ではないかと思われる。

–4枚、称号:レッツヴィンテージ!–
ヴィンテージの民。
4枚揃った以上はヴィンテージだ!という人。
稀にアラビアンナイト4枚コンプという猛者もいなくもない?
そして
パワー9も《Bazaar of Baghdad》もあるというタイプと、
Bazaar of Baghdad》4枚だけあるタイプに分かれる。
前者は富豪。
後者はここからヴィンテージやりたい人。

ヴィンテージで店主と一晩語りあおう!

–5枚、称号:富豪–
ヴィンテージの民かつEDH民。
このあたりから富豪レベルが変わってくる。
ヴィンテージ用とEDH用を分けられるのは中々の資産家。
このレベルになる人は、
「《Bazaar of Baghdad》を5枚買える余裕がある。」
かつ、
「ヴィンテージが出来る。」
ので、
かなりの資産を持っている人に限られてくる。

EDHとヴィンテージで店主と一晩語りあおう!

–6枚、称号:古い学校も入学する?–
ヴィンテージの民かつEDH民。
だが、1枚は保存用?
いや、コンプリートの1枚かも。
何にしても結構すごい人。

このあたりの枚数に来て、
「俺、《Bazaar of Baghdad》6枚あるけど、
 他のカード何もないよ。」
などという人は普通いない。
基本的な資産を持っている人が多そうなので、
オールドスクールを始める事も難しく無さそう。
という事で、

この称号の人は古い学校の入学説明会へどうぞ。

–7枚、称号:MTG貴族–
あと1枚で保存用とデッキ用が別々に。
3枚の人と同じくあと1枚を探している人。
5枚の人よりもさらに富豪レベルが違くなってきている。
ここまで来ると8と7にあまり差がない。
MTG貴族階級。
このあたりの人の多くってオールドスクールやっている気が。

というわけでオールドスクールで店主と一晩語り合おう。

–8枚、称号:MTG特権階級–
保存用とデッキ用が完全に分かれた貴族の中の貴族。
保存用4枚とデッキ用4枚なので、
EDHとヴィンテージは兼用と思われる。

この領域は
「他のカードも含めて色々持っているからこそ、
 このカードも8枚行ける。」
というタイプなので、
MTGという趣味に全弾発射しているはず。
これでMTG以外にもあれこれ趣味を持っていたら、
相当なる富裕層とみた。

–9枚以上、称号:魔人–
EDH用とヴィンテージ用と保存用が完全に別々になった魔界村の住人。
もうここまで来ると、

かみ「やっときましたね。おめでとう!
 このゲームを かちぬいたのは
 きみたちが はじめてです」

とひらがなで言われる感じ。
(この台詞が何かわかる人はスクエニ好きのはず。)
ああ、魔界村の住人って書いちゃったけど、
これ魔界塔士だった。
このレベルまで行き着いた人は、
もう残ってる事と言えばチェーンソーでかみをバラバラにする事くらい。
(知らない人が多そうだけど、アレ設定ミスだそうで。)

あとは魔界塔士Sa・Gaについて店主と一晩語り合おう。

以上!
称号は特に意味もなく、ただの思いつきと勢い。

随分と高くなってしまったカードだけれども、
このカードは本当に使っていて楽しい1枚。
1枚はいつか持とう!と目指して損しない1枚かもしれない。

ところで、誰かPSA10の《Bazaar of Baghdad》譲って下さい。
このカードは何故かパックから出たものでもPSA9止まりで、
店主は全くもってPSA10に縁がなくて。
店主は今からちょっとチェーンソー使わずにかみを倒しに行ってきます。

ではまた。


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